まりな150698550さんのマイページ

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女性まりな150698550さん

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執着攻めは大好きだけど…

執着攻め大好きだけど、これはあまり刺さらないタイプでした。

以下気になったところ。
・現代社会が舞台で、兄社会人、弟高校生という設定なのにも関わらず、ベッタリしすぎ。ある程度成長したら距離感おかしいな?とか気が付くはず。そこに違和感を抱かずご都合主義なところが気になってしまい、没入出来なかった。

・兄が流され過ぎに感じた。ページの都合上仕方ないのかもしれないけど、今まで弟のことを意識していなかったのに弟に心と身体を許すスピードが早すぎる。そこに葛藤や厚みのあるエピソードがないので、共感が出来なかった。

・弟が兄に依存した理由もエピソードもないし(ほとんど兄視点だから仕方ないけど)、兄が弟を受け入れ落ちる過程も薄っぺらいので、表紙の「義兄弟による究極の共依存愛」に惹かれて購入した身としては物足りない作品だった。

一般的なD/S設定とは異なる独自設定に驚いた。

一般的なD/S設定とは異なり、独自設定が多めの作品。
他のD/S作品に慣れている読者は、冒頭の注意書きをしっかり読まないと混乱すると思う。

気になった点としては以下。
・Domに変異すると、別人格になる
最初に読んだ時、攻めのNormal時とDom時の乖離が非常に大きく(もはや別人レベル)、やや恐怖を覚えるほどだった。
またDom時は「自我のない暴走状態」であると説明されているにもかかわらず、普通に会話し、プレイもこなす。どういう原理?とも思ったが、読み進めていくうちに説明があり、どうやら後天的にDomに変異した場合、Dom時の人格が表れ、最終的には2つの人格が混ざり合う設定らしい。やっぱりどういう原理?と思った。
(あと暴走状態+平凡なNormalとの差を強調するためだろうけど、体格や顔つきまで変わる点も気になった。)

・D/S設定作品によくある支配(欲求)の形への描写がない
プレイ内容はハードなSM寄り。にも関わらず、攻め・受けともに“自分たちの欲求の形”としてSMプレイを自然に受け入れているところにも強い違和感を感じた。

一般的なD/S作品では、Domには「支配欲」はあっても、その表れ方は人それぞれ(褒めたい、世話したい、傷つけたい、お仕置きしたい 等)で、Subも同様。
そして「Dom(Sub)なら誰でもいい」わけではなく、自分の欲求と合致し、相性の良い相手を選ぶことが多いイメージ。
その過程で、欲求を開示したり、OK/NGラインを二人で探ったり、すり合わせをしたり、あるいは欲求の違いに悩んだりする。それがD/S作品の魅力だと思う。

しかしこの作品には、そのプロセスがまったくない。
いきなりSMプレイに突入し、そのプレイ内容や欲求についての言及がない、

攻めに関しては別人格だから一旦は理解できるものの、受けがSMプレイをためらいもなく受け入れ、その後も二人ともプレイ内容や自身の欲求について悩む様子がない点は残念だった。
「なぜその欲求を持つのか」「プレイ内容に満足しているのか」「相手はどうしたらもっと満足するのか」など、深掘りが欲しかった。
そこが欠けているため、D/S作品としては物足りなさを感じた。
(なお、巻末で“受けは被虐性が高くない”と記載されており大変驚いた上に、“攻めのためなら頑張りたい”と記載されておりさらに驚いた。一般的なD/S設定ではサブドロップの前兆では!?)

また書いていて気が付いたのだが、この作品の世界観では「Dom=サディスト」「Sub=マゾヒスト」が前提なのではないだろうか?確信は持てなかったが、もしそうなら展開には納得がいく。
ただしその場合は、最初の注意書きに明記してほしかった。(一般的には“D/S設定=SM”ではないため。)

以上の点に加え独自設定が強いことも相まって、D/S設定を採用する意味は…?と思ってしまった。

・まとめ
絵は綺麗だし、濡れ場も大変艶めしかったし、攻めの執着具合も素敵だったけど、終始設定への違和感が拭えず、作品に没入できなかったのが残念だった。もし続編等があれば、過去の「ごっこ遊び」への言及に加えて、設定(世界観)への補足や補強をしていただけると嬉しい。