誕生日おめでとうって素敵な言葉だ
虚しい20歳初めての夜を迎えている千歳の一夜の涙から2人でのお祝いまでの話
高校時代の回想に対する現在軸のモノトーンな感情、冬の心に厳しい寒さが苦しいほどに伝わってきます。そこに上野先生の生感あるコミュニケーション描写が存分に効いています。
そして最終話まるまる温かい再会とお祝いに使われているのが沁みました。
小さい頃は無邪気に楽しみにしていた誕生日がいつからか虚しさや苦しさを感じる日に変わることは珍しくないと思いますが、大切な人に誕生日をお祝いされる素敵さを今一度思い出させてくれるお話でした。