夜光先生は久し振りです。
1巻を読み直してからこの2巻め、スゴイことになってきましたね(^_^;)
1巻は七生(ななみ)と水雲(もずく)の紹介と出会った経緯で、事件は個人的な恨みから“蟲”を使ったもの。
文章から、血の海の現場と人の恨み節が恐々と伝わってきましたが、2巻めは、より凄惨でグロさは倍々のその倍!
七生を震えさせ嘔吐させ失神させる“蟲”の首領“バグ”が、七生に接近開始!
国家転覆か地球征服かって程の危険が迫ってます!!
すごく面白いです^^
蟲という概念に馴染んでいるのもあるだろうけど(蟲の知らせとかカンの虫とか「蟲師」「蟲奉行」とか)、読み易い文章もあって、読んでいる時はどっぷりという感じでした。
敵が残忍でオンリーワンなのもカッコいいし。
2巻ラストで、バグの神秘性が明かされて、バグ本人発信も、七生の水雲への気持ちも、冷静な水雲の変化も早く見たい聴きたいことばかり。
蟲使いの能力が覚醒し始め、バグ・水雲どちらにも特別で欲しがられる存在になった七生は、どうなっちゃうんだろ?
1~2巻では七生が変になっちゃった時の処理みたいセックスだったから、3巻では、お互いが欲しがった「がっぷり四つ」を期待しています。
読者には体を合わせた水雲1番という欲もあるけど、七生が蟲と融合した時の満足感(?)が気になっています;
大丈夫かなぁ?
戦々恐々&高まった期待で3巻のハードルが上がってます♪
次巻も絶対面白いでしょう!絶対買います!
※蟲なのに「甲虫」とあると樹液を吸う吻が浮かんでしまい、丸飲みの想像ができなくて、そこは自分が残念でした;
※それと「水雲」“もずく”とサラッと読めなくて、“みずくも”で通しました。
夜光先生、すみません;
宮緒先生、こう来たかー!
サイキック・バイオレンスもの、すごく合っている!
ここには自分のお好みが盛り込まれて、最初から最後までワクワク、笠井先生の“過激さ”に見劣りしないキャラ達が動いていました♪
そっか、そっか~♪と、ホクホクの自分がおりましたよ♪
~あらすじ~
今回の宮緒犬は、異能を持つ戦闘員「犬」2匹。
驚異な攻守能力を持つ戦闘員(闘犬)「シナト」と、テレパシー等偵察型(猟犬)の金髪美形「イービス」
この2人に守られる「ナギ」の特殊能力は、これらの犬を癒すことができる唯一の充電器みたいな存在。
あぁ可愛いあぁ愛しい~ナギ・ナギ・ナギ!
組織が「ナギ」を狙うなら、断固戦うまで!
楽しい♪
ナギがシナトに抱かれず落ち込もうが、意地悪にイービスにヤラレようが、シナトが無理に突っ込もうが、誰の精液か分からなくなろうがw
過去や執着や今の環境が、この三角関係をどれも許せてどれも美味しいものになっています。
抱かれる度により高く芳香放つ「ナギ」は、この2匹には蜜蜂にとっての共生花?
いやいや、2匹はもっと密でインパクトのある仲を我先にと狙ってるはず!
ナギのエロ成熟の勢いは凄まじいから、この先、共生どころじゃないアカシアと蟻以上の寄生関係になっていっていきそうです(#^.^#)b
シナトとイービス視点も読んでみたいですね。
【365+1】は既読です。
久保田の“ひとたらし”の良い人っぷりや、里美の自分中心の似非南ちゃんっぷりに辟易しつつ、“いばら姫”美山の、歯に衣着せぬ言い方や慣れ合わない姿勢にすごく好感持てました。
なので、自分にはイバラと言うより「猫のフミフミ」ですね。
爪が出て服や肌が危ないのは分かってるけど、有難う嬉しい♪ってやつ。
ましてや、ツンでキレイな迷い猫(美山)なら大感激さ!?
久保田もそうだったんだろうね(笑)
ところで、自分がBLを読み始めて直ぐに凪良作品に出逢えまして、即作家買いで、読む度に心で泣いたり小躍りして来た訳ですが、此度はそれが小さかったです;
知らぬ間に息苦しくなっていく今までの『エキセントリック』な感じが不足気味。
【yes】は、自分には甘過ぎました。
モチロンLOVE凪良先生は変わっていません!
自分が年を取ったからだとしたら、もの凄く寂しいです><。
☆3でした。
歴史BLの大家・松岡先生の、エジプトもの。
ここらって血統や権力争いの説明が面倒で長いんじゃ?と懸念しましたが、そんな事は全く無くてホッと安堵しました(~_~;)ゞ
タイムスリップしてしまった主人公アレンと王弟で将軍のネフェルの恋は、古代エジプトの歴史に沿ったものと現代に飛んだものと2度美味しく、それに“ツタンカーメンの呪い”とネフェルを絡め、こう来たか~と其々のシーンが面白かったです。
でも、ガツンときたのは、実在のアクナ―テン王(アメンホテプ4世の方が有名かな)です。
アクナ―テン王は、代々と続いたアメン信仰をバッサリ切り捨て、アテン信仰へ力ずくで変えたアテン1代こっきりの王とだけしか認識しておらず。
考えてみれば、常識人ではアマルナ改革なんて断行しない。
歴史上の人物をどう着色しようが自由なのですが、孤高で傲慢で唯我独尊な松岡先生のアクナ―テン王がズバリ正解だと、古に生きていたナマのご本人がちゃんと映ってました。
想像の主人公カプに、実在の王が狂気を秘めた貴人で奇人って、ワクワクが止まらなかったです(^o^)
読直後の“タイムスリップしたい病”に始まり、神官アイとBL的接触は?吉村作治先生はもう読んだかな?等々と長い妄想タイムも持てたし、彩先生の表紙だけでも、橘にはやっぱり「買い」の本作でした。
表紙の左、飄々としたメガネが本作主人公です。
思わずにやけてしまう程、兼守先生がドンピシャと表していますが、このおとぼけ感が最初から最後までずーっとで面白かったです。
双子の弟「伸」が子供の頃からモテまくる男で、華やかな弟の陰で主人公「尚」はその真逆でマジメで地味でじっとりタイプ。
この双子が始めたのが便利屋・兄弟屋で、『おやじ貸します!』は、そのアイ・キャッチなのでした。
苦しい経営の中でも、裏仕事の“別れさせ屋”(モテ弟出動)は良い稼ぎだったのに、その弟は恨みを買って入院中、
強面で高圧な「新堂」が客で来て、許嫁とその金目当ての彼氏を別れさせろと言ってきて、それも、彼氏はバイだから(新堂リサーチ済み)たぶらかせと!
七三で年齢より老けて見える尚、人の機微や色恋に疎いのも自負しているし、ましてや童貞だ!
男を釣るなんて、絶対無理・無理ーっ!!
と、反抗しつつ「ま、減るもんじゃないから良いかな~」と仕事に前向きな(?)な尚がいまして、こうして始まった新堂と尚の二人三脚の別れさせ案件、いったいどうなってしまうかー!?
おとぼけ尚だけど、他人に対してフラットで親切なあれこれ、ずっと心に遺っている親友への後悔、母親や伸へのコンプレックス、誰にも見せられない体の秘密と、尚節で話されていきます。
そこに新堂が、別れさせ成功の為に何やかやと世話を焼きつつ、その転でドン!
楽しくて優しい話でした。
送られてきた新刊全部に先に折り込み広告のカバーをして、作者やレーターやあらすじを確認しない「闇鍋・趣向」で読み始めた本作でしたが、最後の章で夏乃先生だと確信しました。
夏乃先生は「説明が多め」という印象があって、それは好きなのですが、でも書き込んでくれた分、その先その周辺の気になるものが増えてしまうというジレンマがいつもです;
ここを入れるならこっちをもっと説明して欲しかったなとか。
説明の分量や深度が気になる(だから買う)作家さんなのです。
「ノーモアベット」は未読です。
レビューを読んで、読んだ気になっていました^^;
本作が面白かっただけに、先作も読んでいたらもっと面白かっただろうな。
先のカップルの2人が割と絡んでいて最初は誰の会話か分らなかったので。
前々・前都知事がプッシュしていた公営カジノ案があったけど、そのカジノのオーナー藤堂とやり手ディーラーの芦原雪の話です。
先のカプもこの2人の仲が他とは違う?と思っていますが、その通り、実は2人は幼馴染みに似た旧知の仲。
「ワンダーリング」は、雪が父親に捨てられたラスベガス~令輝の命令通り各国のカジノで働き~藤堂に辿り着くまでを当て嵌めてのタイトルでしょうか。
雪は、ネグレクト父親がカジノで大負けし失踪した時、藤堂の兄・令輝(レンフィ)に拾われた子供でした。
藤堂は腹違い兄弟の19番目の末子で、雪の名付け親でもあるし、可愛がる対象が欲しかったのもあって、令輝が雪を連れて来る度・雪の噂が耳に入る度に、どんどん気が雪に向いてしまう。
でも、子供でも敏い雪は、如何にも厳しそうなボスの令輝の下で生きていく自分だから、その藤堂のぬるさを危険視してか馴染まないままで袖にされ続ける藤堂なのです(苦笑)゛
藤堂の「雪を可愛がりたい病」は、東京のカジノで共に働きだしても相変わらず^m^
賭博の世界なので暴力的な描写も少しありますが、大方甘々に、ツンvsデレ進行していきます。
賭けごとの高揚感や緊張感や色や音が伝わってくるのは、やっぱり上手い作家さんですね。
それに、3者3様、強いキャラが良いです。
藤堂の雪の世話焼きは根っからだったし、令輝はボスとして傲慢も多いけど、その裏ですっごく頼りになる奴だったり。
令輝に隷属する忠犬・雪がいて、藤堂に尖ってしまう迷い猫・雪がいたり。
順番が違ったけど、先の話のカップルも期待できましたし、今回の2人見たさに「ノーモアベット」を早々に読みたくなりました。
久し振りの一穂先生、また良かったです。
主人公達の話は本当に切なかったです。
イワンのバカ的に与え続ける瓜生と、瓜生の重荷になりたくないと引く比嘉。
不幸が重なって大切なものを失くす度に、欲しいものが明確になってくることをこの2人に教えて貰いました。
ボクシングは好きでよく見ます。
だからか、主人公達の事とは別に、周りに付いて気になることが多かったので、敢て書かせて貰います。
まず、比嘉の父親の世界戦での事件。
いかに挑戦者が友人であろうと、安易に試合直前に会えるだろうか?
ましてやそこで出されたものを飲む行為はどういったものか。
文面から比嘉父は覚悟を持って飲んだようにも取れたので、その疑問に繋がるのかと思っていましたが、それ以降に何もなく、あの一瞬の描写は何だったのか?と気になっています。
マイク・タイソン述書に「ドーピング検査はあって無いようなもの」と書かれてましたが、覚せい剤と死亡事故なら大事件で、関係者の範囲も狭く警察もマスコミもしついはずで、挑戦者側にとって良いこと無いのでは?と思えました。
それと、瓜生が知らないで上がったイカサマ試合、アウェイの洗礼や贔屓が見苦しい試合もあるし、同様な件でジムを替え再出発した選手もいるし、お金がある大ジム所属の瓜生が早々に処分されるような大事件とは思えませんでした。
比嘉父を殺した、暴力団絡みだという現ジムオーナーの起訴内容が気になったのにそれもなく、謝罪も空を舞ってました。
2人の主人公達の方は☆5でも良かったのですが、その周りの説明は自分にはもの足りなかったです。
ラストの「白い朝」
諦めなきゃならないことを受けとめるって辛いですね。
瓜生にとってはどんな比嘉であろうと、そこに居てくれるだけで比嘉100%なんだろうけど。
それよか、1日1日加点が付いていくんだろうなぁと思え、悲しいだけではなかったです。
本作の同人誌があることをH姐さんから教えて頂き、早速注文。
瓜生のボケ「好々爺」話からのタイトル
「すきすきじじい~」が自分初の新刊購入同人誌になりました^^
初・柏枝真郷作品です。
受けが主人公。29才の美大出のキレイなゲイ青年。
自殺未遂を繰り返している。
自殺する理由はいろいろだが、その芯は自分が許せないから。
攻めは、古い洋館に住む美紳士・40才。
死体描写を延々と綴るのが好きなミステリー作家で、サド、ゲイ。
その2人の周りで起こる妙な事件を、推理やひょんなことから解決していく作り。
これは好きなタイプだ―と思いました!
第1話【雨かもしれない】
遠野の友人・伊藤医師が、自殺未遂の篤史の為に輸血パックを持ち出したことから、看護師失踪事件の重要参考人になってしまう。
病院内の噂を頼りに、遠野が事件解決に(めんどくさそうに)動き出す!
第2話【ホームドラマの日々】
遠野の息子・美雪が登場。
ゲイなのに息子がいるなんてとモヤモヤする篤史だったが、美雪が持ち込んだ後輩の手紙の解読から、篤史と美雪は親しくなっていく。
第3話【番外編 異聞・四谷怪談】
隣りが霊園のボロ洋館で自殺を謀った篤史が、変人作家・遠野の専属イラストレーターになるまで。
遠野の担当編集・薄井さんの悲喜話。
時系列は、第3→1→2話です。
遠野に囲われてから、篤史が自殺未遂する度に遠野からの責苦があります。
だけど、残念ながら、作者は、篤史の手首の包帯に滲む血の方に説明が行って、エロシーンは淡々なのです。
エロく書けばどんだけもエロくなる設定なのに、そうしてはいない。
読んでいけば、篤史を責め続けることも然り、遠野が篤史に自殺衝動を起こさせない・早期発見の方法をあれこれ苦心しているのが分かってきます。
だからこの作品の作者と遠野のサド心は、優しさ100%?で出来ている^^
ほっこりさせて貰いました♪
でも、橘にはちょっと残念なことが;
ミステリーということと文章が本作と似ているなと浮かんだのが【スタンレーホークの事件簿シリーズ/山藍紫姫子】でした。
和洋の違いや耽美感など差異はありますが、人物周辺の温度湿度が近い。
何より、継足し多めの文章が似ていて、薄い本なのに何度か読み返し時間が掛かったのも同じでした。
結果、とても好み設定なのに、自分にはサクサク読めない文章枠と判断;
ど、どうしよう~!先は8巻まで用意したのに…!
第1巻を時間を掛けて読み終えた今の自分は、アルコールがダメなのに“ラミーチョコ”が気になって仕方ない子供みたいです(;一_一)
JUNE作者陣のリレー小説の上巻の続き、下巻は栗本先生お1人です。
(上下巻おおまか)
芸術の神に愛でられた美しい双子の綺羅と紫音。
綺羅は、日本舞踊の家元の養子になり、家の名を守る為の後援者の玩具として育つ。
自分を淫乱と自認し公言し性を求めているけど、抱かれたい相手には恨まれ憎まれている。
紫音は、財閥の会長家に貰われる。ピアニストとして将来有望だったが、養父は亡くなり、同系会社の実力者に助けを得る為、奴隷となる契約をする。その相手から侮辱され凌辱され続けるがいつしかそれが恋となっていった。
この2人の周りの政財界や宗家の人達が怨恨や業欲に蝕まれ、もう誰もが元に戻れず、滅するか瀕死でも生き残れるかの事態に。
再会した双子はお互いのお陰で悲惨な状況から逃れ、求めた相手と決着・進路の決心・才能の開花と、寄り添いあって高めあっていく。
あとがきも長編。
栗本先生、上巻で各作家さんが広げられたキャラ・枝葉への苦情、それをどう纏めようか苦労された点、纏まったら良いキャラ・枝葉だったことへのお礼、作品の宣伝等々。
他では読めないような内容が面白かったですw
ガチ兄弟(兄妹)、異形、アルビノ、精神疾患、発狂死、自殺、スト―キング、凌辱強姦、刺青、拉致監禁、拷悶、銃、放火、連続殺人、バラバラ…何でも出てきます。
テンコ盛りです。
JUNEものかぁ!なるほど濃かった!やっぱりキツく長かった!
読み終えられて、ホーッと息を吐きました。
それとえっと文章ですが……正直、苦手でした;
真っ黒ドロドロの内容なので、上巻の、性別を感じさせない硬質な文章が合っていると思うし、自分には読み易かったのに、下巻はゆるい紙面になっていた感が。
科白以外でくだけた一人称だったり、接続が突然口語になったり、例えに当時のアイドルが出てきたリ、恋人のことを“弁天”と言うとか(それは全国的な常識だったのですか?)、戸惑ったこと多々ありました。
だからか、ラストの2人の共演シーンも、栗本先生、ここら気高く美しく神憑った感じで書きたかったんだろうなとか、ここ厚く書いてるなとか、物語とは別のこと考えちゃって入り込めず残念でした;
小説(萌え2-) と文章(中立)で。