表紙も綺麗で上下巻合わせて飾りたくなります。
形態は漫画ですが、長編小説を読んでいるようなそんな気分になりました。言葉選びはわかりやすいですが、非常に文学的で文豪好きの私にはとてもハマりました。
明治~大正辺りの文学作品が好きな方はハマるかも知れません!
ぜひ紙媒体で買って欲しい作品で、読了後カバーを外すとそこにも仕掛けが施されています。
主人公の憬が葛藤する描写が鮮明で細かいので読んでいるこちらもドギマギしたような、心拍が早くなるような感覚になりました。
戦後日本の時代に翻弄される2人の人生が美しく、残酷に描かれています。
買って後悔はないのでぜひ上巻だけとは言わず下巻も一緒に買って欲しいです。上巻だけ買ったら後悔して直ぐに下巻も買いに行きたくなると思います。
同じ作者さんの他の作品も気になっているので読んでみようと思います。
素敵な作品に出会えて良かったです。
⚠️ここからネタバレ含みます⚠️
上巻の後半からラストに至るまでずっと2人が心中してしまうエンドなんじゃないかとハラハラしていました。心中エンドはそれはそれで趣がありますが、2人には幸せになって欲しかったのでハッピーエンドでホッとしました。良い意味で何回も期待を裏切られた作品でした。
2人の葛藤には時代背景が深く絡みついていて、どうしても逃れられないものだったと思います。高校で日本史を勉強しましたが、戦後の日本について少しおさらいしてから読むとまた深く感情移入出来そうなので勉強し直そうかなと思いました!