柔らかな印象の表紙が気になり初めての作家様でしたが読んで見ました
大学時代仲の良かった2人が10年の時間を経て再会するお話しです
現在と過去の振り返りが入り混じりながらストーリーが進みます
登場人物はそう多くは無いけれど決して2人きりで進む感じがしないのでリアルさも感じます
時間軸も変わったり、広がりを感じる展開と世界観なのに全く落ち着かない読み心地になる事がなく、ずっと集中して読み切れます
広がりがありながらもちゃんと2人に焦点が絞られてるからこそだったと思います
すごくお話し運びの上手い作家様だと思います(好きです!)
自分の中の葛藤と闘い、区切りを何度も付けようと努力した筒美君
チャンスを2度も潰さない!と諦めなかった壬生君
どちらにも好感が持てました
でも、この作品の中での殊勲賞はやっぱり国村君ですかね?(笑)
すごく良いお仕事をしてくれたと思います♪
バディがバディになっていく為の設定が本当にうまいです
現代もので舞台は大手ゼネコンを軸にしています
この設定だからこそありそうな所謂「政治的な事案」を彷彿とさせて、諸問題を解決していくような世直し的な面白さがあるストーリーがすごく面白いです
上下巻あるので時間の経過で関係が変化していくのも楽しめます
上下巻を読んだらまた上巻を読むと視点を変えて作品を楽しめるのも噛み応えのある所だと思います
1度目はドンドン先を急いで読みたくって見落としていたような細かい所も、読み返しをする事で「あ!そういう事か!」「なるほど…こんな布石があったのか…」と分かって来るのも含めて薄まらない濃さのある作品となっています
そんな演出の効果を発揮してるのはプロットの上手さ何かも当然ですが、やっぱり画力にもあるんだと思います
ほんのちょっとした髪型の変化だけでなく、唇の荒れ方や隈の存在の変化で虹郎の生活環境が梶と出会った事で改善された事が分かる対比が生々しいコマは、落ち着いて眺めてると改めて凄いな~と見入ってしまいました
上巻では特に「社長」の存在の匂わせ方が絶妙に上手いですね!!
彼は一体どんな人物でどんな役割で、果たしてこのバディにとって敵なのか味方なのか???というワクドキの効果を凄く上手く煽ってくれます
何を信じていいのか?
この先に何があるのか?
分からないながらも「梶と虹郎だけ」は信じられそうな感覚になるのもまた不思議ながらも納得で・・・
ほんと、エンタメバディBLの金字塔になり得る名作だと思いました!!!
今、上下巻を読み終わりました!!
本来なら上巻からレビューするのが普通だと思うのですが、あまりにも興奮してしまい上巻で言っちゃいけない事すら言ってしまうかも知れないから先に下巻からレビューを書こうと思います
上巻は冷静さを取り戻したら書きたいです笑
何よりもこの作品の素晴らしい所は「バディ作品」としての満足感にあると思います
上下巻を通してここは終始一貫ブレずに芯が通ってこの作品の力強い骨格を形成してくれていたからこそ余す所なく梶と虹郎の年の差身分差の凸凹コンビの、彼ら2人だからこそ感じられる「バディ感」を味わい尽くせたと思います
初めからバッチリと凸と凹がハマったバディではなく、探り探りながらもお互いが誠実な面を知ったり、大事にしてるもの=兄弟や人への恩などの共感や価値観を通して信用を重ねて信頼へ、そして信愛へと発展していく時間の経過が「バディになっていく過程」として上下巻を読み終わると強い印象として胸に刻まれます
梶は虹郎との初対面からきっと虹郎を通して賢一氏の想いを感じていたのでしょうね
梶と虹郎だけの関係なら「梶は兄のようであり、虹郎は弟のようでもあり」ますが、そこに梶には賢一、虹郎には楓というそれぞれの兄弟が介在する事で「梶の弟としての部分・虹郎の兄としての部分」も見えてくる、という多面的な魅せ方で彼らが近付く理由を積み重ねていき、読者がすんなり納得できる・・・
キャラを魅せていく手法も、2人の脇を固める配役の妙にも全身の毛が粟立つようというか完全に実際粟立ってしまう程の巧妙さに驚嘆です!!!
あと、下巻なので書いちゃいますが・・・
菊田議員の女性秘書!!!
完全にヤラレましたーーーー(≧▽≦)!
もう、全容が分かった時の爽快感が半端なかったです
ほんとに面白い所しかなかった上下巻でした
素晴らしかったです!!
自分に合いそうな作家様としてお薦めしてもらった作家様です
新刊から拝読させて頂きました
教えてもらって本当に良かったです!
そして先生の他作も順に遡って必ず読もうと、新年早々今年の目標がひとつ決まりました!!
キャラの内に生まれる感情をとても丁寧に時に正面から、時に少し距離を取って掬い上げて描かれる作家様だと思います
台詞やモノローグ、そしてキャラの表情や指先や体に走る緊張などを絵で魅せる上手さがとても素晴らしかったです
キャラの見せる気遣いや少しの臆病さが”卑屈に見えない描かれ方”がすごく好きな描写でした
前向きさを感じさせてくれるキャラの言葉や行動は、彼らを通して気付きや元気を貰えます
とても素敵な1冊から新年を始められました(*´▽`*)!!!
14巻!予想以上のラブイチャ加減でした♡
麻見様の元に遂に秋仁が…!
いやぁーー、イノセントアイズはなかなかに長引いたシリーズでしたね
だからこそ!の効果があったんだな♡と実感しまくった14巻は「溺愛」にふさわしい糖度でした
何よりも一方的なんじゃないのが嬉しい限り
そして普通のBLならこれだけ両想いビームが炸裂してたら「大団円」になってもおかしくないけれど、そうはならないのが「ファインダーシリーズ」という屋台骨の強さですね!
これだけラブイチャをカマシテ下さってもこれで終わりじゃない!のです
ラブイチャながらもまだこの2人を見守れる幸せが続く訳ですよね
麻美様と秋仁にしたらまだまだ落ち着けないので大変と言えば大変なのでしょうけどもw
そんな落ち着けない日々を強いるのが麻美様のお家事情!!
更にやっぱりシモンの動向は安心できない・・・きっとあのマッドサイエンティストも黙っていないはず・・・?!
だってマッドでサイコなサイエンティストの目が全然死んでなかったから・・・
アレはまだ何か企んでるに違いない(@_@;)
新章の「ラブ×エスケープ」もドキドキ展開ですね
このシリーズでは麻美様と秋仁が離れる事無く共闘出来るのでしょうか?
その辺も含めて今後も楽しみにしております!
あと、前回凄く個人的に心が躍った「アレ×マク」の2人もすごく素敵でした♡
今後彼らがどういう立ち位置になっていくのか?も見逃せませんね♪
最高の新刊でした(*´▽`*)
新しいレーベルさんの第一号作品なんですね!!
もう、出版社さん大喜びでは???
だってこんな才能溢れる、もとい…才能の塊、才能そのもの‼な作家様に第一弾作品を寄稿してもらえるなんて♡
何はともあれ新刊、本当におめでとうございますであり、届けて下さってありがとうございます‼です(≧▽≦)
すっごく笑いますが、決してギャグではありません
思春期高校生達が抱えるキラキラしてるだけじゃない色んな感情がちゃんと描かれています
それは時にゆうちゃんのセンサーヘアーを通して知る事もありますし(笑)ちゃんと漫画の技術で読み取れる表現もあります
恋心も、また群れを作りたがってしまう友人としての嫉妬なんかもあって、とてもこの年代の学生たちらしいストーリーを読む事が出来ます
とても読んで良かったし、読後の気分が明るくなる1冊でした
全体的に感じた事とは別に、以下は先生の描かれるキャラに関して少し主観強めな語りめで書きたいと思います
(※ストーリー本筋には全く関係ない感想です)
前作でもメインキャラは当然の事として、クセが強めな脇キャラが気になってしまったのですが、今回も同様、先ずとんでもなく攻め受け共にクセが強い強い(笑)
そこに加えて全員がクセ強じゃなく、普通の人々の中に存在するクセ強…大癖キャラのインパクトに興味が尽きない!
そんなキャラの中から2人(1組?)どうしても個人的に気になった事を書いて終わりにしようと思います
ゆうちゃんのイツメン、Shin&Tomoについて。。。
性別も勿論年齢も違うし何も決定的な事もないのだけれど、私には彼らが(現時点で)唯一のM1女性ファイナリストの芸人さんコンビに見えて仕方なかったですwww
勝手に脳内変換して読んでました
この感覚、私だけかな?なんか大らかなやさしさと、迎合しない強さ、みたいな芯を感じる2人
勘違いかもしれないけれどShin&Tomoも私が勝手に変換したお2人もすごく好きな存在です
ほんと、楽しい作品でした!
12月に出る前作の電子特装版も楽しみにしています♡
誰もが思い浮かべるようなヤンデレでも腹黒でもないのにかつてない程の深くて重い唯一の愛を、ただ1人に注ぐ為だけに生きてると言っても決して過言ではない執着攻め、それが岸部一舞
実に岸部先生の中で生まれる感情には惹きつけられるものがありました
これを普通と思う人はそうそういないんじゃないかな、とは思うんです
だけどこの「普通じゃない」を直斗が「知ってる」からこそ成り立っているんだと言う事の説得力があるんです
それが彼らが築いてきた時間(主に岸部先生が”絶たなかった”というのが正しい言い方かも知れない)に裏付けされている
この2人でなければ知る事も見る事も出来なかった焦がれる恋から始まったどこまでも深い愛のお話しです
上巻は無印から続いて岸部先生の無双っぷりを余すところなく読者に突きつけ、そしてそんな岸部先生を直斗がどう捉えているか?をじわじわと分からせてくれる始まり
そして下巻で当て馬的ポジの横田君目線を入れる事で更にその「異常さ」を印象付ける
その上で直斗が他者から見た「異常さ」をどう思うか?というのを徹底的に突き詰めていくのです
一見、岸部先生の抜け目のない綿密な手回しに「陥落」したように見えるけれど、実は違うんだと思うんですよね
勿論、間違いなく「岸部包囲網」があってこそではあるけれど直斗はその包囲網の存在を理解してる訳なので、必ずしもこの包囲網に100%ヤラレタ!って事ではないように思うのです
そして彼が「気付いた」のは何を隠そう「横田君視点」だった訳ですよね
彼が「普通の人の視点」で岸部先生を語るのを見て自分の中での「カズマへの想い」が刺激される
その想いの強さに直斗自身が驚き、もがき、そして気付いていく・・・
この流れがすごく好きです!
岸部先生からの愛に一方的に堕ちたのではない
ちゃんと直斗が自分自身で選び取った末の2人の関係性
そしてそこに2人以外の存在(横田君Good Job!)がある事がイイ!!!
無印、deeper、と過去から現在をしっかり結んだ形となったと思います
すごく良かった!
なので、是非とも「完結」などとおっしゃらずに、どうか「未来」を、、、
2人の未来を見せて欲しいです!
完結、と仰ってる先生に言うのは失礼だと分かっていても…それでもやっぱり願わずにはいられない・・・!
続刊、待ってます (>ㅅ<)‼
上下巻既読です
先ず上巻では先生の画力の素晴らしさについてどうしても書きたいので、お話しに関しては下巻にまとめて書かせて頂ければと思います
とにかく何と言っても先生の描かれる全ての作画が圧巻!
日常コマの小物や背景も人物の動きが伝わるような描き方も、そして濡れ場の熱気、息遣いが五感を刺激するような臨場感も、全てが大胆であり緻密で繊細!!!
本当に目を奪われる瞬間の連続でした
体躯を美しく、魅力的に描かれる先生方の作品で1番目が行きがちなのは筋肉美の魅力って外せないかな?と個人的には思っているのですが、先生の筋肉美は過度じゃないんです
あくまでも漫画なんですが生々しさがある…とても写実的!
そしてそれを可能にしているのが「筋」だと思うのです
実際「筋」って筋肉と連動してる訳なのでその筋の存在をないがしろにしていない描き方をされているからこそのリアルさなんだろうな~とすごく思うのです
これぞ正真正銘の「筋が通る」って感じがすごくしました!!
作画で圧倒する!
正に漫画家様だけが出来る神業だなとつくづく思い、エキサイティングなストーリとキャラのお話しに負けない、そして違和感を感じさせないこの画力に最大級の賞賛と感謝をお届けしたいです
本当に素晴らしかったです
ヒューマンホームドラマBLというカテゴリーが果たして正しいのか、というのは些か不安ではありますが、私にはそんな要素を感じました
そしてメディアミクス化されても違和感のないお話しに感じます
(尚、私自身はドラマ化を望んでる、という事ではないのですが…)
「普通」が窮屈で、でも「普通」に安心感も郷愁も感じているのに上手く「普通」に出来ない・・・そんな生き辛そうな甥とおじさん
ちなみにこの2人は戸籍上の身内であって血の繋がり的なものはないので近親的なシリアスさやダークさは無いように感じました
2人の「実家」にあたるお家で予期せぬ出会いをする所から始まります
お互いに存在を認識していない突然の出会いは少々マイナスイメージ
そこから徐々に徐々に互いの知らない部分を不意に知ってしまったり、知って欲しくて伝えたりして近付いていく穏やかな時間
だけどもおじさんにはその穏やかな時間を脅かす存在と過去があります
そんな抱えた事情が最悪な形で事件を生む後半には「ヒューマンホームドラマ」の中でも少しバイオレンスさが漂う緊迫感です
2人の心の近付きや葛藤、そして環境的なサイドストーリーがしっかり絡み合っていてすごく集中して読めてしまいます
本編のハラハラした終わりを描き下ろしでドキドキに変えて、更に電子の限定漫画でほっこりさせる
すごい怒涛の後半でした
読書体感時間はアッと言う間!
すごく惹き付けられるお話しでした
続きますし気になる終わりですがメインの2人を知るには十分な1巻でした
短編集となっていて、どれもこれもに先生らしさが感じられます
各話について書こうとしてしまうとまとめられる自信がないので、これだけは伝えたい!という【デジタルエディション】についてを残します
今回この作品を紙本にて既刊された際に描き下ろしで描かれたのがこの作品の表題作となる「惡い男」です
4ページで描かれる大変雰囲気のある物語のエピソード0、プロローグのようなお話しです
読み方、受け取り方次第で余韻を楽しめたり、この2人の関係性に想いを馳せてみたり出来るような正解の無い4ページ
私のように感受性が人並みだと「どういう事なのかな。。。もっと知りたいな。。。」って飢餓感も少し感じる雰囲気が先行するお話し
それ位に表紙の男もソファに座る男も「気になる存在」
そして、今回【デジタルエディション】で新たに描き下ろされたのが「惡い男たち」です
4ページで描かれた「惡い男」の会話劇の続きが読めます!!
これを読むか読まないか、でこの「惡い男」の作品の印象は変わります
そして、なるほど「惡い男たち」!!
4ページの威力!プロの技!
【デジタルエディション】を手に入れる理由は4ページで十分に証明されていました
読めて良かった
大人の雰囲気がとてもかっこよかったです