書店で手に取ったきっかけは綺麗な表紙でした。本編も線が細くとても綺麗な作画で、まるで青春映画を見ているようです。
有馬先生も仰っている通り大きな事件は起こりません。2人の日常を何処かから眺めているような感覚です。
2人が互いに惹かれ恋仲になり、季節は流れ、卓の卒業式前日。ベッドに寝転んで手をつなぎながら、なんでもないような会話をしているシーンがたまらなく好きです。
そして純恋の「先輩と最後までしたい」
読み進めると、卓が受け入れる側なことに驚き。装丁だけを見て深く考えずに買ったので、受け攻め表記がここまでどこにもなかったことに気づかず、なんとなく無意識に卓×純恋だと思いこんでいました。
表記がないことがこの作品の醍醐味だと思っています。わたしがこの作品を好きな1番の理由です。自分は元々後輩×先輩という設定が好みですが、読む前から知っていたらここまでの感動はなかったと思います。
上手く説明できないのですが、受け攻めといった役割が先にあって生み出された2人ではなくて、2人が一緒に過ごす中で結果的にそうなったというか...
BLとか、受けとか攻めとかではなく、2人の恋の物語だと思っています。
受け攻めを知らない状態で読んでこその作品、絶対にネタバレ無しで読んでほしい作品です。
初めて読んだ時の驚き、感動を今でも忘れられません。1度記憶を消して、もう一度読みたいです(笑)
純恋と卓がこれからも健やかに、幸せに、一緒に日々を過ごしていけますように。