それぞれの立ち場だったらこんな感情だろうなと、考えさせてくれる作品でした。というのは登場人物すべて(モブ含め)の考え方や感情に共感できるといいますか、特に滅多に口にしない相手にぶつけない負の感情がありありと書かれていたり発せられたりが『自分がこの立ち場なら絶対そう思うよな』でも、俯瞰して読んでんでいるので、ふだんは分からない味わえない個々の登場人物の感情が活字でぶち込まれてくるので、題材は重たいめの内容なのですが非常に面白く感じました。でもくり返しますが内容重めですよ。
危うくカバー裏の「その後のふたり」を読み落とすところで、終わり方にモヤモヤしていたのですが、ココで回収されて満足でした。私ならどうするだろうと考えさせてくれる素敵な作品でした。
ありそうでなさそうでありそうなお話。
登場人物が神様や動物だったりするけど、人間世界にフッといるんだろうなと思わせてくれる。
大学院生と古本屋の訳あり風店主。下宿している大学院生が店主に想いを寄せていて、不思議な出来事に遭遇しても想い人のためと、ほんのりの下心でお世話を焼きながら関わっていく。
私の好きポイントは、店主の何考えてるか分からんクールさ(表情も多くない)とミステリアスな雰囲気です。また何が起きても純粋に『好き』を大切に相手を思う
大学院生がほんわかします。
その他の登場人物も個性的で素敵なキャラが背景描写を盛り上げてくれている気がします。
ほんのり温かくなりたい方、おすすめです。