4巻は鯛代くんのモデルについてのお話と、めサム進展のお話でした。
鯛代くんのモデルについてのお話は鯛代くんのキャラクター性や魅力を引き出すのに良いお話だったと思います。最初から非常に魅力的なキャラでしたが、モデル編を通すことで案外強くてやる時はやるいい男感が増したと思います。
また、今回かなりめサムが進展しました。私は当て馬が可哀想で辛い派なので瀬賀にもカプができて幸せです。めサムは登場当初にまずキスで始まりますが、身体的な近付きから入っていく感じが鯛蛯とは対象的で面白いです。
今回めサムは70ページ超を使って凄い勢いで進展したような感じがしましたし、読みながら「瀬賀は蛯原のことどうしたんだろう…」と思っていたのですが、単行本書き下ろしの瀬賀の寝言を読んだらこの書き下ろしあっての21話だなと納得しました。数ページの書き下ろしでしたが、この数ページだけでめサムがくっつくまで大変だろうなと察しがつきました。
買うか悩んでいる方は書き下ろしのために買ってみてもいいと思います。
4巻でめサムが進展して嬉しかったです。今後2カプがどう進んでいくか楽しみです。
光属性に救済される強面キャラというのは王道ストーリーですが、兜くんが幽霊なのでそこで独自性が出していければいいなと思いました。あとがきで先生自信が「ハッピーエンドです」と仰っていたので、今後どうハッピーエンドになっていくのかが非常に楽しみです。
椿くんは、良い人ではありますが完全な良い人というわけではないのがいいです。不器用だし、やっぱりちょっとネジが外れている部分はある人だと思います。そんな"周囲から理解されないモンスター"が優しい受けに救済されるのが好きな人は絶対刺さると思います。
私はイビツ君も好きでした。彼がバスケに誘ってくれたことで椿くんは少しずつ兜くん以外にも見直されたわけなので、そんな彼が顔のないモブといわけではないのが個人的にはとても刺さります。1人は幽霊ですが、3人で歩いてるのとっても可愛いです。
画力で殴る、と言われている通り絵も綺麗です。私は表紙に惹かれて購入しました。学生服の色気じゃないです。
次巻も楽しみです。
読めない人間は一定数存在する話。BLに少女漫画的な萌えを求めて読んでいるのなら、向かないかもしれません。更に、小さい子のレ○プものが無理な人は厳しいと思います。
BLというよりも"犯罪"、特に小児性愛や幼少期の虐待についての問題提起的な作品だと思います。理由があれば犯罪が肯定されるわけではありません。しかし理由について知ることは必要な事だと感じました。私は犯罪心理的なものも好きなので、とても楽しく読めました。
ただ殺されてしまった男の子のことを思うと、こういうのって身内に被害者がいないから言えることで被害者遺族からしたらこの作品を読める私も悪魔のように見えるのかもしれないなとか色々考える作品でした。しかしそれでも犯罪の減少の為には確実に考えなければいけないことではあります。
起承転結で言うと、上巻は起までしか描かれていませんので是非上下巻で一気に読んで欲しいお話です。下巻を読むと、上官の最後の木場の激昂は自分の罪悪感から逃げたいがために来る虚勢なのだろうなと思いました。
結局父親は逃げ切っているし、罪のない男の子が殺されながらもその子は物語の背景でしかない、などモヤモヤしたものが残る話ではあると思います。ただ、読んだ後に何か考えさせられるような作品が好きな方にはおすすめの作品です。
予想外な話の展開でしたが、かなり好きな続編でした。
無事に結ばれた2人が幸せに暮らしているかと思いきや、やっぱりまだまだ試練はあって、それが丁寧に描かれているので読み応えがあります。
2巻では、オメガバース作品において基本の、番になるならないという話ではなくαとΩの根底の精神性の違い的なものが浮き彫りになる話だったなと思います。オメガバースであることが最大限に生かされていていいなと思いました。
雅は1巻に比べて、一条に対して自分の弱さを見せられるようになっていて成長を感じました。子どもの頃からずっと虐げられてきて、一条に出会えた今、やっと人に甘えることが出来るようになったと思うと感動します。
一条は1巻の時よりも強くα性が強く出ていると思います。番を幸せにしてあげたい、甘やかしてあげたい、自分のものにしたいなどの少し上からの独占欲は産まれ持った性質や、世界の仕組みから生じるものだと思いますがその擦り合わせが出来て良かったです。
現状、一条や一条の両親に支えられている所も大きいですがそれに恐縮しすぎることなく自分の出来ることでお互い支えあっていって欲しいなと思いました。αとΩの関係において、心情的な面において劣等感や優越感が肥大し過ぎないようにするのは大事だなと感じるお話です。
また、最後の最後にあった3シーズン目の予告にすごくわくわくしました。弟は1巻でも少し出てきましたが、少し気になる言動をしていたので今後何かがわかっていくと思うと楽しみです。
絶っっ対におかしい感想だとは分かっているけど、私はどうしても仕事を疎かにするタイプの描写が受け付けられい。だから、今の状況を読むのが辛くて仕方がない。オーナーに言い出せないフィーの気持ちも、仕事に行って欲しくないアポロの気持ちも痛いほど分かるし読んでて苦しいけど、それとこれとは別の話だろうと思ってしまう。
ルールは破るためにあるとはよく言ったものだけど全然違う。ルールは守るためにあるものだし、こんなに思いやりに溢れたルールを破ってどうするんだという気持ちが出てきてしまう。破らないようにしてきた2人のことも見てきたけどやっぱり無理だった。
お話は大好きなので、2人が後ろめたく感じることなく愛し合える日が1日も早く訪れて欲しいと思う。
表紙が可愛くて一目惚れして買いました。買ってよかったです。
"性行為=恋愛のゴール、愛情の表現の最上位"的に描かれることが多くなるのが恋愛漫画の常ですが、これはそんな感じがしなくていいなと思いました。性行為をどうするかが2人の交際においての争点でしたが、それはたいしたことではないというふうに描かれているのが面白かったです。好きでお互い以外ないから一緒にいたい。たとえインプリンティングだとしても。一緒にいる為の手段の1つが性行為であるというのは面白いなと思います。一緒にいる為に価値観を擦り合わせていくのは恋人やパートナーとでなくても必要なことです。性行為の有無についてがそれに該当している話は新鮮でした。
性行為がゴールになるのが悪いとか、不快だとか思っているわけではありませんが私個人の問題としてごく稀に押し付けがましく感じることがあるのでこの作品には救われたような、新しい視点を見せてもらったような気がします。大好きです
犯罪は、被害者本人が苦しむのは勿論だけど周りも非常に苦しむのが辛いところ。特に藍は性犯罪被害者なので周りに打ち明けることも苦しいだろうし、社会で生きていくのが難しくなるのは想像にかたくない。
自分の弱いところを人に吐露するというのはなかなか精神力のいることで、それが辛くてずっと心療内科等にもかかってこなかったんだと想像する。家族に話していたかどうかは分からないけど、もしも話していなかったとしたら家族も知らないことを2人で抱えてこんで8年そばにいた恵介の苦しみも中々のものだったと思う。
辛くてしんどい過去をただ反芻する日々を抜け出して、明日の楽しみ方を考えることはできるようになったかもしれないが"ハッピーエンド"には程遠かったかもしれない。
2人の信頼と依存とも言える関係値があれば本来もっと幸せに(幸せの定義は人には決められないけど)なれたはずなのにあの程度の幸せを噛み締めることがやっとだと思うと苦しかった。でもトラウマも拭いさってハッピーエロ!となるのはあまりに安っぽいし私はこれが好きだと思った。
ただ、言葉少なに語ることも日本の1種の美ではあるがもう少し色々説明があっても良かったかなと思う。バンドをはじめた経緯とか、当時その後どうしていたのかとか。そういうのがあるともっと感情移入できるんじゃないかな。1冊完結が多い商業BLだし、ページ数は作者様の都合で決められるわけでもないから難しい話だとは思うけど。これはブランクコードに限らず色々な商業に言えると思う。
私は好きだし満足だったので神評価です♡次の連載も楽しみ