王道の秘書モノです。
優秀な仕事ぶりに他所からヘッドハンティングされ、とある人物を任された主人公。
その相手とは、仕事もできるし見目も良い、悪い奴ではないけれど一つだけ困った点があったのです。
誘われれば寝てしまう、あったら食べるというような子供っぽさを併せ持つゆえに付いた女性秘書とはかたっぱしから関係を持ち、女性関係に問題を起こすやり手の弁護士でした。
そんな状態を脱却させるべく選ばれた男性秘書の物語。
新しく秘書についた一條の孤軍奮闘する姿につい応援したくなります。
しかし完璧な秘書を目指すあまり、自分の気持ちとは裏腹な行動を取ってしまったりと器用貧乏な点がよりストーリーを盛り上げます。
藤澤のキャラもカッコカワイイ攻めとしてとても良い味です。
二人の心が通じ合う場面は、やはりBL的なファンタジーではありますがその後の番外編で読み応えはたっぷりです。
個人的には、世界観は同じの他カップルの短編もオススメです。
日常にちょっとした変化を起こしてラブが生まれるのもいいな~。
明るくポップなSM系を目指したと作者がいうだけあって他の作品にみられるような痛々しさがなく安心して読めました。
慎一は、元気な強気美人受け。久城は、ちょっとおつむが単純な慎一をはめてはいたずらに心血注ぐ悪徳弁護士。加えて変態気質。
『久城とのセックスは、今もう始まっているのかもしれない』
とは全くシーンの異なる場所で、互いを探りあう言葉の応酬の中想像を掻き立てられそうになる久木のエロティックなセリフに対する主人公の感想です。
慎一を逆なでするような久城の言動の数々に毎回頭に血を昇らせますが、どこか愛情に満ちた意味を含む彼。慎一の中で次第に無視できない存在に変化します。
久城は当初から、慎一に積極的に仕掛けてきますがその嗜好は通常の感覚からは弱冠はずれ、変態!と罵られても「趣味だ」で通す文句なしにカッコイイけど変わったタイプの攻め。
凌辱系なのは、かわらないのでやっぱりあさひさんかなと思います。
愛し方は普通じゃないけど、実は攻めのほうが一途だったのがわかるので○です。
ヤクザ×医者ってなんか魅かれます。
それってきっと壊す者と生かす者っていう相反する関係が萌えになるんでしょうね。
この作品では、志波は元がつくのでただ単に危険な匂いのする男なんですが。彼は出会いからガンガン来ます。強気な医師の浅倉にホントに一目ぼれって感じです。
一方の浅倉、志波の傍若無人さと過去の恋愛の結末故に弱冠引きぎみ。
でもいくら誘われたからって興味のない男と飲みには行かないでしょー。
なんとなく接するうちに志波に好感を持ち始めたところで、事件。
ヤクザの裏社会ものかと思いきや話は、医者の闇社会へ浅倉は巻き込まれていきます。そこへ都合よく現れて何かを知っているらしい志波に、再び不信感を持った浅倉。二人の仲はこじれて、事件の解明に浅倉突っ走ります。
よくある感じの展開なので特別なストーリーとはあまり感じません。
口説き文句は断るのに飲みの誘いには乗る浅倉のスタンスがイマイチよくわかりません。志波が案外優しくてイイ男なのがこの物語の救いになっているというか・・・
事件に巻き込まれて助けられてほっとしたのはわかるけど、大粒の涙を流す浅倉に今までの言動から考えると納得がいかなかったり・・・
事件や話のネタは悪くないのに主人公が微妙なキャラなのがマイナス。
ちょっと文章がめんどくさいというか変に詩的な表現での終わり方もあんまりだったかな。
やっぱり志波のカッコイイとこで保たれてる気がしました。
バトルライフって感じが実に良かったです。
高校生だけどとある事情とつてで家政婦バイトを紹介された朋也。
家の主人は、だまってれば若くてカッコイイのに超皮肉屋。しょっぱなから無理難題で朋也を試し、辞めさせようとしてきます。
一旦仕事として引き受けたからにはと、これまた負けず嫌いなプライドを持つ朋也。一歩も譲りません。
そんな二人はこれからやっていけるのか!?が見どころです。
二人それぞれの視点から物語が進み、互いに対する勘違いや知らない部分ですれ違いが起きたりするのが客観的にわかるのでワクワクして読めました。
二人の勘違いの元凶、バイトの紹介者で主人の親友が、憎めない良い味出してますw
ギャグ部分では、二人のバトル、海老ちゃんロブちゃんの話と麺つゆの話がお気に入りです。
ストーリー部分では、なぜ叶はあんなに傲慢で皮肉屋なのか?なぜ朋也は負けず嫌いなのか?家事に詳しいかなどなど・・・徐々に明かされていく事情に自然と引き込まれます。涙なくしては語れないエピソードにハンカチかティッシュ・トイレットペーパーは、必須です。
番外・短編では、一つ一つ話はちょー短いです。
オチがあってちょっと同人誌っぽいつくりですがこういうの結構好きなのでたまらなく良かったです。
んもう神評価あげちゃお!と気分になるものです。
外国でマフィアが出てくる話としては、王道でもあり良作だったと思います。
嫁モノって主人公の立場が弱くて繊細な受けが多い気がするのであまり読まないんですが、これはよかったです。
負けん気の強い受けに好感が持てます。
立場は弱いですけど。脅されてるので(笑)
及び腰でもキッと睨みつける主人公が想像できます。
普段うるさく抵抗されることが少ない攻めは、ついついちょっかいをかけて構ってしまう・・・という図式がまた萌えです。
エロに関してはバーバラさんなので心配いりません。
バーバラさんだから・・・
海老原さんの表紙のセルジオがカッコイイ!!
ちょっと無理ある展開!?も説明付けて収束してくれたので、ちゃんとオススメできる作品です。
平凡だった自分の顔が逆さまつ毛の手術後、人が注目するほどの美少年に!
それからは現金なクラスメートにもてはやされ、戸惑うばかりの綾瀬。
唯一変わらないのは、悪い噂がつきまとう怖そうな河島だけで。
普通に変わらず接してくれる河島を次第に気になり始めて・・・
萌えよりの中立です。
展開もまあ悪くないしキャラもはっきりしてるので良いです。彼らの思春期らしい葛藤なんかも等身大って感じで初々しい。
ただ目立って印象に残る部分と言われると・・・?
態度をコロッと変えるクラスメイトもそこまで!?と疑問が・・・
ちょっと残念だったと思うのは、読む時期・年齢に関して。
こればかりはお話が悪いというわけでなく読者の私ごとですね~
高校生、せめて学生の時に読んだなら共感も多く得られたのかも・・・なんて思う次第です。
大人には物足りないと思われることでしょう。
しかし青春モノや高校生を描いて大人になっても満足できる作品が数多くはないけれど存在することを考えると、辛口評価で中立になってしまいました。
スウィーパーってなんだっけ?
って思った人他にいませんか?私だけでしょうか・・・?
あ、掃除屋さんね・・・ってことでキヨと智紀がメインの本作です。
開いて冒頭に書かれた独白を見ると交渉人シリーズきた~とワクワクします。
どのキャラ・誰の独白なのかを考えるのが地味に楽しみです。
その後は智紀、キヨの一人称でお話が進みます。
気になるあの人たちももちろん出てきますが、なんていうかアレですね。すっかり仲良しさんなカップルを客観的に見ると恥ずかしい限り//
アテられます。
そして当然、まだまだ前途多難な若い青少年にもそのアツアツぶりに影響がなきにしもあらず。
イラストでおなじみの奈良千春さん。いつもですが良いお仕事されてますね~。うっとりじっくり眺めてしまいました。
中絵の子供が持ってる絵本が特にそうです。
狼と王冠をかぶったチワワなんてまさにキヨと智紀を表してます。
中のカラーの背景にもうっすら。
キヨって大きなおとなしいワンコのイメージだと思ってたけど違ったんだな~と感慨深く思いました。
実はお腹をすかせた今にも食べたい欲求を、可愛い王様のために我慢する心やさしいオオカミだったんですね。
おっきいのとちっちゃいのが少しずつ寄り添うところが見どころです。
キヨと智紀のもし死んだら・・・と考える二人の意外な思考の共通点がじんわり心に染みてきます。
そして最後の下りが、冒頭部分との関係を持たせた文章いつものパターンですが、うっまいな~と思わせる榎田さんの文章力!?発想力?に脱帽です。
完敗です。
まだまだシリーズ続いて欲しいです!!
あらすじに四人兄弟で禁断愛!?なんてあるから意味がわからん!と興味本位で読んでみましたが、最高でした。
かなり好きなお話です。
長男→四男
次男→三男
にそれはどっちがどっち(攻め受け)??みたいな興味と困惑が。
あり得ない設定ながらも、あり得る設定として作り上げた強引な作者様wに軍パイをあげたくなりました。
一人一人の恋愛の気持ちがわかるのでわかりやすい。
好きすぎて四男を猫かわいがりする長男の最近我慢できなくて苦悩する姿とか。
モテまくりの長兄を知ってから嫉妬で素直になれず反発してしまう四男など。
三男をこれでもかと誘惑するけどあしらわれる妖艶な美形の次男。
次男の色気に振り回されても嫌じゃない自分に困惑の三男とかとか。
こんな兄弟で大丈夫か?と心配になりますが良いみたいです。
なんて心の広いことか・・・
長兄の横暴さに笑えます。
個人的には次男の恋愛にエールです。あと長兄と次男の絡みも好き。
嫌いなとこがないので褒め言葉も迷って困ります。
「ミキちゃんってコワモテ系だったのか・・・」のとある人のセリフが一番笑ったかもしれません。
ヤクザがいかにも医者を襲ってる風体の表紙に魅かれました。
日向先生のDrシリーズ中のこの作品、ズバリ!テーマは「トリアージ」
トリアージというとアレですよ。最近耳にする医療専門用語。
災害時、多くの怪我人が出たとき、医者が患者の容体を診て残酷にも思える色分けされたシールを貼って「選別」するやつです。
一人でも多くの人を救うために可能性がある人を選び救うという・・・
「黒」・・・それは例えその時、息があっても医者が救えないと判断した死の宣告の色なのです。
こんな重~いテーマを背負って生きてる主人公・上杉。
自身も災害時に居合わせ、最愛の彼氏を選別の中亡くしたこれまた暗~い過去を持っています。
まるでというかまんま悲劇の主人公。もう恋愛はこの先ないだろうとあきらめつつも、衝動は吐きだしたいとその手のバーに行ったところ運命の相手と出会います。
玄次は、ヤクザで一家の身内、ノンケのうえに年下ですが、上杉に魅かれ口説きまくり。
正直、ちょい悪で俺様、頼れる兄さんのイメージを期待していたので、実は甘えたでワンコ、明るいカッコつけなキャラで意外。
他の日向さんのキャラでいうと早乙女英二とか近いかな。
この話、最大の誤算は黒川先生。あまりにも上杉が黒川を慕うあまり、また作者さんが黒川好きすぎるせいでこれでもかと持ち上げ、実は肝心の二人の恋愛が描かれていないような・・・。
トリアージについてもそのシステムの説明がドン!でしつこいくらい。
そしてなにより、あまりに設定を作りこみ過ぎて安っぽい昼ドラ展開に、愕然としてしまいました。
もう、事のあらましはうすうすわかっていたけどえええ~!?な上杉の被虐的な行動に苦笑いです。
ちょっとどん底の不幸に酔ってないか?と思ってしまいました。
良かったのは最初の出会いとかバーでのやり取りくらい。
まあトリアージは、おかげさまで知識になりましたがw