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女性青海さん

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ぜひ!続きを!!

6巻まで通して読んでの感想です。

実は、完結していると思って何気なく手に取ったこの作品。
1巻は普通に読んだのですが、どんどん面白くなってしまって、最後は夢中になりました。
ストーリーはもちろん、登場人物が皆それぞれに個性があってで魅力的。
特に弘の一生懸命さがなんだかもう・・・
かなり天然入ってて、何度声を出して爆笑してしまったことか。
(つくづく、通勤電車や外出中でなくて良かった)

2人のラブも、最初は前原が強引すぎると思っていましたが、
どんどん良い感じになっていきました♪
いつも巻末に(6巻以外)前原視線での話が少しあって、すごくバランスよく読めました。

まだ未読の皆さま、ぜひ一度手に取って読んでみてください!
思わず久しぶりにレビューしてしまうほどおススメです。
そして、ファンになった読者皆で切望しましょう。

ぜひ!続きをお願いします~!!

博多弁が可愛くて

私の、崎谷はるひ先生の作品で一番好きな『慈英×臣』シリーズのスピンオフ。
しかも、本編中でも凄く気になってた、慈英の従兄弟の照映が攻め様!
お相手は、博多弁がキュートな大学生、未紘です。

毎日のラッシュ電車で痴漢に耐えていた未紘。
とうとう我慢も限界でキレた未紘は、痴漢と思い込んだ照映をを捕まえますが・・・
右手に怪我をさせてしまった上に、間違いであった事実が発覚します。
責任を感じた未紘は、「もういい」と言う照映に頼み込んで、
「押しかけタダ働き」として照映の会社で手伝いをすることになりますが・・・

悩み多きお年頃の未紘が、一生懸命で可愛かったです。
受験一色だった高校時代を経て無事法学部へ入学して上京。
でも、いざ大学生活が始まってみると、言葉の壁や馴染めない都会生活、
親しい友人の出来ない淋しさや孤独。
そして、何かをする気力も無く、自分が何をしたいかも分からない・・・
典型的な燃え尽き症候群というか、五月病というか。
キャラによってはちょっと鬱陶しいタイプのハズなんですが、
不器用で一生懸命な未紘には、何故か私は好感が持てました。

タダ働きをしながら毎日慈英に接しているうちに、
無自覚に慈英に惹かれていく未紘が初々しかったです!
慈英を好きなことや自分の性癖に気づきながらも、それを認められず、
戸惑い悩む未紘が健気でカワイイ。
で、照映はというと・・・最初から未紘が好きだったようで。
ほんとスケベオヤジで、思いっきり丸め込んで手を出しちゃってるし(笑)
でもまあ、自分の好みのタイプのカワイイ子に、
無自覚な好き好きオーラ満載の瞳でキラキラ見つめられたら、
我慢しろと言うのも酷かもしれませんね(笑)

久遠が、なかなか魅力的なサブキャラでした。大好きです!
「ミッフイー」がすごく良かった(笑)
そして、未紘のタダ働きを受け入れた慈英と久遠は、
本当にやさしい懐の大きな大人だと思いました。
仕事が忙しい、しかも追い込みの時に、新人を入れる大変さは言わずと知れた事実。
はっきり言って、作業効率はプラスどころか大きなマイナスになります。
でも、責任を感じている未紘の為に、
わざわざ未紘の出来る仕事を作って、時間を割いて教える二人は本当に素晴らしい!
そして、自分は実は邪魔をしている事を自覚出来る未紘は、えらいと思いました。

年の差年上攻め様好きの私は、これはかなり萌えました~!
受け様の未紘が私好みだったのも良かったです。
ただ・・・
未紘の大学のムカつく元友人の中野のことや、電車での痴漢事件が、
尻すぼみで終わっている事だけが残念!
大学でも友人が出来て、楽しく過ごしている未紘が読みたかったです。

本来無一物

昇進試験に無事合格し、現在長野県の山間の小さな町の駐在所勤務をしている臣。
慈英はというと、臣の転勤数か月前には現地入りし、
臣の赴任するころにはすっかり町に馴染むという用意周到ぶり(笑)
若い人間の少ない町では、同世代の二人が親しくしても不思議な顔はされません。
『東京から来た絵描きのセンセイ』と、
『市内から来たきれいな駐在さん』として、町民に慕われます。

そんなのどかな田舎町で、農作物の盗難が相次ぎます。
揚句、スーパーや金物屋で調理器具などの日用品まで・・・
そして、狩猟の時に利用する山小屋に
誰か住み着いているらしい痕跡も見つかります。
青年団の協力のもと、臣は見廻りや夜警を強化しますが、
そんな中で、ついには公民館に保管されていた村おこしの準備金が盗まれます。

手の平を返すように、急によそよそしくなる町の人々。
臣と慈英に対して「よそのひと」と警戒心と拒絶をあらわにします。
どうやら、過去の鉄砲水で亡くなった浩三の長兄と次兄の裕介の事件を、
臣たちに知られたくないらしい。

臣が幼いころ、唯一父親らしく接してくれた思い出の人、
堺が持ち込んだ権藤と名乗る行旅死亡人、
山に潜んでいると思われる盗難事件の犯人、
賢治の事故死に関わっている丸山裕介・・・
色々な人物や事件が複雑に絡み合っていきます。

すごく面白かったです!
BL小説なのに、まるでサスペンスみたいで、読みだしたら止まりません!
もちろんこの二人ですから、エロも充実、ラブラブイチャイチャご馳走様(笑)
お互いがお互いでなければとうに破綻していた・・・
そう信じられるほど、ぴったりと噛み合う一対の存在になっている臣と慈英が、
このカップルのファンとしては嬉しい限りです。

今回、読んでいて胸が痛かったのは、やはり臣の幼いころの話でした。
私生児で父親は無く、母親も中学生のときに蒸発したという臣。
何人父親代わりがいたのか覚えられないほど男出入り激しく、
臣より恋人が大事な、女を捨てきれない母親だったという・・・
男たちは、母親と寝るのに邪魔で、臣を蹴りだしたり殴ったり。
時には、暴力を転化させた男の欲望が向けられたり・・・
ろくに母親が食事を与えないから、平均より小さな子どもだったと。

もう、何だか読んでて「バカヤロー!」って叫びたくなるほど、
腹が立って悲しかったです。
『惨めな子供だった。』なんて、あってはならない事だと思います。
この話だけに限らずいつも思うのですが、
幼い頃に愛に飢えて育って、大人になってどこか歪んでしまった人の話を読むたびに、
親になる事の意味と責任を痛感します。
雪の降る寒くてたまらない日、家の暖房はすでに切れて、
食べるものがなにもなくて母のもとへと行った臣が、
――なんなの、家で待ってろって言ったでしょう!
と、男の膝に乗った母に鬼のような顔で怒鳴られた・・・
この、臣の幼い過去のみじめだった記憶を読んだ時は、
可哀想で可哀想で、本当に泣けました。

そんな中で唯一、濁りのないあたたかい大人の男の庇護を与えてくれた権藤。
どれだけ、幼い臣の愛情に飢えた心に滲みたか、想像を絶します。
――臣にけっして暴力や卑猥な欲情を向けることはせず、
  風呂にいれてくれたり、膝に抱えてくれたりしたのは彼だけだった。
そんな、普通の子供は当たり前に与えられる事が、
「忘れられない思い出」となるような悲しい子供を、
大人は存在させてはならないと思うのです。

今回、慈英の子供時代の話にも触れられてました。
「人と違う」ことの哀しさを、慈英にも感じます。
そして、殆ど依存と言えるほどの執着を臣に見せる慈英ですが、
まるで「お父さん」の様に臣の世話を焼く慈英が、なんだか可愛かったです(笑)

本当に大好きなシリーズです。
今後も楽しみです!

ササミと冷奴の効果

短編が5話。その内の最初の2話が『三村と片桐』のお話。

『ピンクサンクチュアリ』は三村のピンクの乳首の話(笑)
乳首は三村にとって性感帯なんですが、何故か片桐は触れようとしません。
実はそれには、片桐なりの理由があって・・・。
高校時代の三村は、片桐の言うとおり、本当にエロ可愛いです!
でも三十路のやぐされた表情の三村も、これまたある意味で可愛い(笑)
そして「・・・母さん、今晩どうかね」と恐る恐る三村に聞く片桐がまた最高です。
最後は乳首問題も解決してラブラブで終わりますが、
ラスト1コマに笑いました!片桐らしすぎて(笑)

『本日はお日がらもよく。』は、高校時代の同級生の結婚式二人が出る話。
三村に「今のお前はただのオッサンなのにな」と言われ、
壁に向かっていじけて座っている片桐の後ろ姿に爆笑しました(笑)
そして、三村に愛想を尽かされるのではと危機感を感じた片桐は、
「結婚式までに痩せるから」とダイエット宣言します。
友人の結婚式当日、ダイエットに成功してモテモテの片桐に、
なんだかモヤモヤ腹立たしい三村。
そんな時に、元同級生の女子から、片桐の高校時代の「あのネタ」を聞きます。

昔も今も、片桐は本当に三村にぞっこんですね!もちろん三村もですが。
熟年カップルなのに、今でもほのぼのラブラブなのが微笑ましい。
本当にステキな二人です!ご馳走様~(笑)
この二人の話がもっともっと読みたいですね!


他の短編も、面白かったです。

『ポケットの中は同じ鍵』は、高校時代の友人同士がルームシェアをします。
仲が良かったはず二人が、何故か少しずつすれ違って・・・
本当の自分の気持ちに気付くまでのお話です。

『ウサギくんとカメさん』は叩き上げの上司加賀谷とエリート部下千住の話。
千住は地道に頑張る加賀谷が好きなんですが、
エリート嫌いの加賀谷は相手にせず・・・
最後、千住が拗ねますが、エリートにはエリートの悩みがあったんですね!

『ペンは油性で』は新聞記者と議員秘書の話。
これはちょっと切なかったけど、すごく良かったです。


最後のショート書下ろし『ジョニーと片桐』は爆笑です!
二人の会話はもちろん、その結果があまりにも三村らしくて(笑)
あと、きつねうどんの揚げに対するジョニーの反応が最高でした!

夫婦円満の秘訣

短編集で、全部でお話は5話。どれも面白かったです!
でも一番は、やはり表題作の『三村と片桐』でしょう。

付き合って14年の三村(受け様)と片桐(攻め様)。
14年も経つと「結婚していなくても夫婦になる」らしい。
そして「テレパシーが使えるようになる」らしい(笑)

三村の「俺ら三ヶ月セックスしてねえぞ」で始まったエッチ。
セックスに対する二人の認識の違いに笑います。
片桐は「夫婦円満。俺らラブラブ♪」と思ってて。
三村は「熟年離婚する妻の気持ちが分かってきた。別れてやる!」と思ってて(笑)

でも結局は、二人好き合ってるんですよね~
じゃないと、14年も付き合えませんよね!
三村が拗ねてたのは、片桐が三村が合コンに出ることを快く許したからで。
片桐は、夫婦円満の秘訣は「妻」の意見を尊重することだと思ってて。
しかも、合コン参加は会社の付き合いだと思っていたみたいで。
片桐が、ちょっとピント外れで、それに三村がイラつく・・・って感じですが、
本当に微笑ましい二人です(笑)

そして最後の仲直りが最高!笑いました(笑)
ほのぼのとした、結局はラブラブは倦怠期が、凄く良かったです!


『カーテンコール』は、高校生と姉の元婚約者との話。
眠る誠三にそっとキスした翔平の、その後の後ろ姿が切なかったです。

『つれない帰り道』は、高校のクラスメイト同志の話。
無愛想な島崎が好きだった森田。
成り行きでセックスしたけど、二人が付き合っているかどうかは微妙で・・・
島崎の言動に一喜一憂する森田が可愛かったです。

あとの二話は『長生きにゃんこ』シリーズ。
どちらも、人間を好きになっってしまった猫の気持ちが切なかった・・・


倫敦巴里子先生は初読みでしたが、
絵が綺麗でストーリーも爽やかで、すごく読みやすかったです。

受け入れられ、許される心地よさ

このカップル、私は受様の名田が大好きなんです~!
真面目で優しく、裏表のない真直ぐな性格・・・
おまけに爽やかなイケメン。モロに好みのタイプです(笑)

今回は、大きな事件も無く、ストーリーと言う程のストーリーもありません。
それでも、前の事件で怪我をした名田を心配する峯神に鍛えなおされ、
カンも腕も上がった名田が、2度活躍します。
それ以外は、とにかく甘いです、ラブラブです(笑)

特に峯神が、前巻に比べて格段に甘く柔らかくなりました!
そして名田に対して執着愛を見せるようになってます(笑)
名田のチームのリーダの橘や荒木に、何気なく名田の評判や様子を尋ねたり。
婚活中の女の子の餌食になるのが目に見えている名田を、寮祭に出れないシフトにしたり。
名田がモデルをしたリクルート用のパンフや「ライラと一緒」の写真をゲットしたり。
とにかく、名田が好きで好きで仕方ない様子に、あふれてます(笑)
そして何より、二人で行った温泉旅行がエロラブで~♪
あと、峯神が寮を出る引っ越しの日の一夜もステキです・・・
ほんと、お腹一杯です、ご馳走さま・・・(笑)

それでも、常に危険や怪我と隣り合わせ、場合によっては命の危険もある仕事。
名田をSATの訓練所に連れて行って指導した後で峯神が零した本音、
「・・・お前さ。ちゃんと無事でいろよ。な?・・・」
寂しい顔で笑った峯神が切なかったです。

宮津にも「何か、お前、前よりも丸くなった」と言われた峯神。
名田の、峯神を慕う一生懸命さと純真さが、
どこか投げやりに生きていた峯神を捉え、癒してくれて・・・
峯神は、腹の底で燻っていた持って行き場のない憤りや冷めた感情や兄への憎しみが、
いつのまにか薄らいでいることに気付きます。

なんか、本当に良かった・・・
前巻の峯神が痛々しかったので、この峯神の穏やかさが嬉しいです。
名田は本当に天然癒し系ですね!
ほのぼのラブラブが、すごく安心して読めました。面白かったです。

コンプレックス

評判急上昇な、さいかわクリニック。包茎整形専門医の千博は絶好調。
その秘訣は「絶世の美チンに日々ふれること」・・・らしい(笑)
クリスマスに千博が過労で倒れて、予定はおじゃんになりますが、全く問題なし!
入院中もイチャイチャ、ラブラブでバカップルな二人です♪

で、迎えたバレンタイン。
相変わらず天然で男心に疎い歩、初めて自分の部屋へ千博を迎えるというのに、
女の子から貰った山のようなチョコレートを見えるところに出しっぱなし。
その上、何となく様子のおかしい千博のことを、千博の恋敵の加賀に相談する始末(笑)
でも、加賀も本当にいい奴です。
隙だらけの歩にお仕置きのほっぺチューしながらも、
「恋人なら、相手を不安にさせないように振る舞うのも、大事じゃない?」
って、やさしいですね~!

そしてとうとう、歩がずっと恐れていたことが起きてしまいます。
研修医としてさいかわクリニックに現れた和倉が、
千博も目を疑うほどの、凄い美チンの持ち主だったのです。
そして歩は、千博が自分を好きになってくれたように、
和倉に夢中になったらどうしよう・・・と不安になるあまり、
とうとう勃起不全になってしまいます。

千博のことが好きなあまり、悩んで落ち込む歩がいじらしくて可愛かったです。
そして千博もやさしい・・・EDを解決すべく、歩と一緒に頑張ってくれます。
栄養のある物をと、焼き肉につれていったり、
精のつくものをと、スッポンを食べにいったり。
お陰でツヤツヤお肌になった歩に笑いました(笑)

そして、サブキャラ達も本当に魅力的です。
つっぱった感のあった和倉ですが、歩に意外なやさしさを見せます。
今回歩のEDの治療を担当する事になった金沢先生にも笑いました(笑)
そして、自分で歩の担当に金沢先生を付けておきながら、
歩の治療をする金沢先生に嫉妬する千博も、カワイイかったです!


ところで、今巻もあちこちにちりばめられた、標語の数々・・・
笑わせて頂きました(笑)

唯一の願いの深層は・・・

受け様の冬至目線と、攻め様の武彦目線の二部構成のお話。
どちらも相手に対する想いに溢れていて、
読んでる間中、切なくて切なくて胸がキュンキュン痛かったです。

『イエスタデイをかぞえて』は、事故で死んでしまった冬至が、
死神に最後の願いを叶えてもらうところから始まります。
武彦が、自分が死んだ後にどれだけ心を痛めるか、立ち直るのに時間がかかるか。
恋人を悲しませたくない、独りで泣かせたくない。
ただそれだけが冬至の願いだったんです。
そして、死ぬ運命が変えられないのであれば、せめて武彦と恋仲にならないよう、
死神によって出会った一年前からやり直しますが・・・

本当は心から愛する人を。
相手にも強く想われていて恋人になれるはずだった人を。
嫌いだと偽って拒むことが、これ程哀しく痛いとは思いませんでした。
冬至が、武彦と出会わないように、関わらないように、
痛む心を必死に抑えて避け続けているのに、何故か運命は二人を引き寄せます。
武彦を傷つけるたびに、それ以上に自分が傷つく冬至。
辛すぎて苦しくて、読んでいて何度ももらい泣きしてしまいました。

「悲しませたくないから、出会わない」という冬至の選択の是非は、
とりあえず脇に置いておきます。
「自分は死んでしまった」と知って混乱している中、
自分か居なくなってしまった後の恋人を想う余りの、ただ一つの願いだったんです。
なのに・・・
運命の日の三日前。
全編通して泣きましたが、ここはもう、冬至が可哀想で可哀想で・・・
心の中の葛藤に引き裂かれるような冬至の姿に、私も一緒に号泣しました。


『イエスタデイをひろって 』は、冬至が事故で死んでからと、
三年前に初めて二人が出会ってからの武彦の思い出を、
交互に絡めて武彦目線で話が進んでいきます。
冬至は出会いは一年前だと思ってましたが、本当は三年前だったんですね。
武彦が、どれだけ冬至に救われたか、冬至を想っていたかが分かります。

こちらは、冬至が一年をやり直す前と冬至が死んでからの話なので、
『イエスタデイをかぞえて』とどう話が繋がるのかと思いましたが・・・
誕生日にもらった未来の約束。夢であり、夢でない記憶の中で。
その約束を、もう一度二人で交し合う・・・
染み入るようなハッピーエンドに、心から感動しました。

男のこだわり(笑)

千博は、包茎整形専門病院さいかわクリニックの凄腕医。
服の上から見ただけで、男性のアソコの形が分かってしまうツワモノ(笑)
醜く病変したアレばかり見てやぐされていたある日、
千博は街で偶然『絶世の美チン』の歩に出会います。
『美チン』見たさに、あの手この手の千博ですが、
歩の笑顔を見ているうちに、本当に好きになってしまいます。
だけど、歩に下半身目当てと勘違いされてしまって・・・

これ程「美チン」「チンコ」を連呼している作品は他に無いでしょう(笑)
とにかく、笑いました。面白かったです!
千博は、凄くハンサムで名医なんですが、
美チンに対する思い入れやこだわりが強くて、真面目にチンコを語ります(笑)
金沢先生とは名コンビで、二人のチンコトークは意外とツボにハマりました!

そして歩がとにかくカワイイ!
千博に『美チン』と言われ賞賛されても、自信が持てなくて、
自分以外の他人のアソコが見たくてAV借りてみたり。
初めて千博にお口でされて、その後のエッチを想像して舞い上がったり。
赤くなって照れる顔が、乙女入ってますが、本当に可愛いです。

歩に好意を持つ加賀も現れ、千博は焦ります。
しかも当の歩は天然で、危機管理ゼロ(笑)
そして最後に、怒った千博のご機嫌を取る歩の意外なしたたかさに爆笑です。
「ずるいよ」と言いながらも絆されちゃう千博も、
身体でごまかしちゃった歩がも、ますます好きになりました(笑)


ところで、院内にちりばめられた下半身に関する標語が笑えます。
1巻では3点見つけましたが、これは院長の作品でしょうか、
それとも千博が考えたのかな?(笑)

偶像が繋いだ本物

透は、ゲイで童貞で、人付き合いも上手くないゲイポルノオタク。
憧れの男優ヒカルに抱かれることが、一生の願い・・
そんな透が、ある日偶然ヒカルと出会います。
「オレのバージンをもらってくれませんか!」と必死に頼み込む透。
いざ念願かなって合体!という直前に、ヒカルと思い込んでいた男が、
そっくりな全くの別人だと判明しますが、もちろん中断される訳もなく(笑)
彼のシャワー中に、透はホテルから逃げ出します。
ところが翌日、そのヒカルのそっくりさん朝岡が、透の会社に入社してきて・・・

朝岡に脅され、二人の秘密の関係はその後も続きます。
オレ様な朝岡に、いつも怒られビクビクしている透。
最初はお口でご奉仕するだけだったんですが、
飲み会で潰れた徹を朝岡が介抱して以降、エッチも強要されるようになり・・・

二人が、少しずつ惹かれあっていく様子が、良かったです!
相変わらずオレ様な朝岡が、透にやさしさを見せるようになったり。
透も、いつも強要されているのに何もないと物足りなく感じたり、
いつの間にか朝岡の事ばかり考えたり妄想するようになっていたり。
キスをきっかけに、なんだかイイ雰囲気になる二人。
初めての恋に舞い上がる透が、すごく可愛いです!

その後、ちょっとした誤解で透を深く傷つけてしまった朝岡。
透の家を訪れ傷つけたことを謝りますが、謝り方もやっぱりオレ様で(笑)
当然、その後の告白の仕方も、朝岡でした(笑)

オレ様な朝岡と天然な透。このカップルいいですね!
実は、結構ヒカルに嫉妬して対抗心を燃やしている朝岡が、なんか可愛い(笑)
巻末のその後の二人の短編『ある日』も、
朝岡の透に対する執着心が見えてすごく良かったです。


『mind flow』は、同じ作家さんとは思えないほど雰囲気の違う作品ですが、
これも短編とは思えないほど素晴らしかった!
この話だけで一冊書いて欲しかった位・・・
七海先生は初読みでしたが、絵もストーリーも私好みでした。
今後、作家買いするかも(笑)