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女性羊さん

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メインのお二人が・・・神です。

いつも言ってるし、いつも今更なんですけど・・・・森川さんも遊佐さんも・・・スゴイ・・・凄かったです。

原作は読んだし、大好きなんだけど、愛なしえっちが長くて痛そう・・・とやや敬遠していたのですが。。。聴いてよかったです!!!ほんとによかった。

原作を読んでいたので、半分くらいは愛なし行為だぞっっと覚悟決めて聞いたのですが・・・九合目までラブレスで行くとは思わんかったよ!

森川さん、こ、怖い・・・
ヤクザとかされる時の、ドスのきいたお声ではないんですが、ちょっと細めで美声なのに、糖分含有率はゼロです。ゼロ。氷結です。
暗い夜道の、暗いバスの中で、眼鏡越しに見下ろす若江の顔が思い浮かぶような、素晴らしいお声ですわ。。。
「お前の人生も狂わせてみようか?」(楽しそう)
「お願いします、は?」(あぁ上からだ・・上から)
「これは強姦なの。お前が無理かどうか知ったこっちゃねぇ、の。」(あぁヒドイ・・・)
「おら、捨てて来い」(使用済みゴム捨てさせるのね・・・)

その分九合目を過ぎてラブアリになったあとに、ほんの少し滲む優しさが、ものすごーーーーーく甘く感じます。
最後の最後で琢紀のもとに戻ってきた時の「引っ越しの荷ほどき、手伝え。」(ややデレ)が。うぅーん。甘露。
抹茶のあとの干菓子というか、砂漠で降った一滴の雨粒のようです。

そして、大変だったですね、遊佐さん。ほとんど痛そうで(笑)。
泣きながら叫ぶ、「ゃだ・・・・こんなのでイキたくないっっっ」
が、もうなんというか・・・悲痛です。(でもセリフとしては少し笑えるのはなんで? ww)
やーーもう「痛い」と「やめてくれ」がまだリフレインしてますわ。
モノローグも素晴らしい。
苦い罪の意識と、恭一への思いをいまさら自覚した切なさとで、だんだん追い詰められて「もう俺のバスには乗るな・・・」と告げるクライマックスまで、気持ちの流れが途切れない、素晴らしい琢紀でした。さすがだ。

そして、中学時代の若江役の梶君も上手だった・・・
物語の始まりであり、キーである、琢紀が若江に乱暴しちゃう重要な(でももう聴きたくない)シーン。よくあれだけリアルに痛みと恐怖心を表現できるな~と感心いたしました。

原作の良さもありますが、ほとんどバスの中だけなのに、二人の感情の移り変わる流れがじっくり表現されていて、とってもよかったです。
声優さんたちは大変なんでしょうけど、やっぱり登場人物は少ない方が、羊は好きですね。
てことで、大満足っす!

羊の今回のイチオシは、
ラブアリゆっちーの、「これでも走ってきたんだ・・お前に会いたくて・・・」と、
ラブレスモリモリの、鼻歌つき、
「たのしーよ~」でこざいます。

脳内で映像が再現されました。

大好きなこの作品。待ってましたよ~~!しかもノジですよ、ノジ♪

ゲイで、暗くて、素直じゃなくって、付き合ってた同僚に裏切られ、もうノンケなんて二度と好きにならない!それどころか、恋さえしない! ってな勢いで後ろ向きな嶋君=ノジケンさん
属性は泣き虫です。最高。
「不毛だと知りながら、どうして恋をするんだろう・・・」この野島さんのモノローグがホントに素敵。
暗くて後ろ向きかつ、どうしようもなく愛くるしく魅力的だなんて、ホントにノジケンさんの声は奇跡です。

で、転職して入った会社にいたのが、酒臭くて、ヘビースモーカーで、下品な上司、外川=石川さん
でも仕事はできて、男らしくって、自然体で、時々ひどく優しい・・・

外川は「う る せぇ」と「うーそーつけぇ」が口癖なんですが、
石川さん、素晴らしいです!実在したか!外川!級の素晴らしさです。
ご本人のナニワでフリーダムで豪放磊落なキャラがとっても生きてます。
正直時坊よりもずっっっと好きだ。この演技。

お二人の演技のおかげで、原作の印象的なシーンが素晴らしく再現されてて、すごくよかったです。

嶋が煙草の匂いが苦手だから、禁煙すると置いて行った外川のタバコを、嶋が見つけて、思わずしゃがみ込んで泣きだすシーン

その嶋に優しくさりげなく声をかける小野田のシーン

京都へ追いかけて行った嶋と外川が再会するシーン・・・

「どんなに少ない時間でもいい・・一緒にいたい・・・」と泣くノジっっ!

そして遠距離をものともせずラブラブな二人のエピソードで、外川が一人電話で嶋と話すシーンの石川さんが!!! 激イイ!
なんというか、男臭くて、リアルで、でも甘い。。。 すごく素敵です。

そしてもう一つのエピソード、というか、番外編。
森川さん@小野田と、ノジアニです。
森川さん、優しくて軽い、とってもナチュラルなお声。普段の森川さんの感じですね。嶋君にちょっとトキめいてしまってあたふたするとことか(笑)

ノジアニに告られて気がつかずに振ってしまい、気が付いたとたん慌てて、「前向きに検討しても。。。」
いやいやワキで出られてても、必ず持っていきますね、相変わらず(笑)

結局どっちなんでしょうかね、小野田は。羊は受けでお願いしたいと思います。

今回の羊のイチオシは、
外川が嶋の携帯に電話してきた元彼を撃退する、「俺のイロに手ェ出したらヤキ入れんぞ コラ(#゚Д゚)」
と、
つい思考ダダもれ状態になっちゃう森川さん@小野田課長の「ひぇぇぇぇぇ!・・でもセ~~フ! Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)」
でございます。

期待通り。原作通り。

楽しみにしていたひちわさんの「最悪」、そのうえ森川さんと神谷さんのタッグですもの、なんというか、期待通り!なんですけど、ある意味あまりにも「期待通り!」過ぎまして。
「うん、期待通り。(^-^*)」と確認して満足してしまったんですの(笑)。

原作にはかなり忠実でしたね~。おかげで、「えっここ端折っちゃったの??」てながっかり感がないかわりに、CDだとちょっとテンポが遅い印象。
監督さんの主義とか、そういうのもあるのかもしれませんが、メイン2人の会話も、声がかぶらずにきちきちっと進むので、スピード感が削がれた感がございましたわ。
そこのところだけが少々不満でしたけど、もっっちろん森川さんと神谷さんは最高です。

神谷さんは美青年というよりは、けっこう男らしいしっかりしたお声で。あ、当然美声なのですが、仕事のデキる商社のキレもの課長にぴったりな感じです。
それにカツゼツがとってもイイ!はっきりぱっきりしゃべってます。
あとはなんといっても、長ゼリフの罵倒シーン!まぁ怒鳴る怒鳴る。
「地獄に堕ちろ!」(#゚Д゚)! なんてビリビリきましたわ。
こめかみにアオスジたててる怒鳴り声、素敵だったんですが、それよりも低く抑えた凄みゼリフがツボかった。
特に部下にイヤミ言う時の神谷さんは素敵(笑)。年下だが是非羊の上司に欲しいくらいです。(スミマセンMです。)
「俺のうなぎはどうしたっっ!!!」があまりにも美声で大笑い。セリフと声のギャップが(笑)

そして森川さんは、ガサツで下品で豪放磊落な男の役なんだけど、そんなに下品には聞こえない(笑)
どっちかっつーと普段はゆるめの可愛げのある感じ?
でも、嵐の中で怒鳴るシーンとか、会話の途中で急に低めにすごむセリフとかはビシッと低音で。普段感じさせない男っぽさと荒々しさが急に匂いたち、オスとして上だってことを思い出させる。
かと思うと耳元で甘く囁く・・・
その落差にくらくら。翻弄されてしまいました。

場面場面で少しずつ声の感じが違って、会話の途中でもすっと変わったり。
そういうところがこの役の魅力だっていう、そういうことなんでしょうね。
森川さんにメロメロな羊は、「あぁそんな細かいところまで!演技も声も微妙に変えられるのね」と、森川さんのプロ魂にまたさらにメロメロになったのでした。。。。

今回の羊のイチオシは、
二人がチークを踊るシーンで森川さんが耳元に囁く、
「もう黙ってろ・・・」と
やっぱり期待通り思ったとおり鉄板でした。
「縛らせろ・・」でございます。

うーん、掴みどころが。。。

なんとなくジャケ買い、な一冊。ま、ぶっちゃけ「ボディーガード」とあるだけで手が伸びるわけでございますよ。
ですけどね~~、これはイマイチ萌えませんでしたわ。

受けはイケててクールなIT会社社長・平泉。 ゲイ。
親戚が大金持ちなのに、支援は受けず、自分の才覚一本で、小さいながらも会社を立ち上げて、軌道に乗せている。

この平泉がまず、好みじゃなかったんですね。
「嵐のあと」の榊さんも(攻めだけど)ちょっと似たキャラな感じがするんだけど、才能と商売センスがあって、自信家で、スタイリッシュで、自覚あるゲイで。
でも榊さんは、もう少し感情表現がわかりやすかった気がします。
ウチなる衝動が。「嵐」なわけですから。

自分の生き方とか事情とは合っていない、この恋は間違っている、と思いつつ、衝動的に行動しちゃったり、イライラしちゃったり!
そういうカッコ悪さが垣間見えると、カワイイ、と思うんですけどね。

平泉は攻め様のボディーガード・西岡がめちゃくちゃ好みのタイプだから、心中はものすご~く葛藤していて、その辺はとても丁寧に書いてあるのですが、行動も、西岡との会話も最後の最後の最後まで、ど~~~も冷静な判断が勝っているような印象で。

これは羊の好みですれど、恋をしたらもっとカッコ悪くジタバタしてほしいのです。
心の中で思い悩む、のももちろん好きなんですけど、そうしたらどうしても内面の葛藤が表に現れてしまって、会話がトンチンカンになったり、態度がぎくしゃくしたり、変なものをやたらと食べたくなったり(笑)

要は、「こ、こんなの俺じゃな~~いヽ(;´Д`)ノ」てな具合にのたうちまわってほしいですわ。

攻め様のボディーガードは男っぽくて、ちょっと人喰ってて、本心がわからなくて、悪くないのですけど、読んでる羊にも最後までイマイチキャラが掴めなくて(笑) なんとなく消化不良!

羊が単純な性格すぎるのか。。。。
とことん無口で一本気、とか、人喰ってるならもっとニヒルでムカつく言動、とか
ひたすら上から目線で命令口調とか、修道士並みに厳格で説教魔神とか。

売りは何なんだ!売りは!
セールスポイントがはっきりしない商品は売れませんのよ!


偉そうに申し訳ございません・・・
お許しを。
この作品、遺産相続とか、平泉の持つ秘密とか、伏線も張ってあって、ストーリー的には練られていたので、キャラに萌えられなくてとっても悔しかったんですの。

とにかく軍服。そして監禁。

軍服といえば稲荷家さん、稲荷家さんといえば軍服ですわね!
いや、壇からんさんももちろん捨てがたいのですけど、壇さんの場合は軍服フェチというよりは、「軍隊シチュ」萌えな感じが強いですしね。

稲荷家さんの軍服萌えはとにかく「将校姿」に対する執着心が凄いところが素晴らしい!肩章命!みたいなね。

それに今回のは伯爵で、ナチの将校さま(少将さまだから将軍ですね)を、ユダヤ人青年が敗戦のどさくさに乗じて監禁して飼っちゃうお話。

少将さまは貴族らしく、冷たく傲慢なご主人さま気質。
両親を失ったユダヤ人の少年を15年間養い、教育を施し、医師にまで育てるんですが、わかりやすく愛してはやらないのです。

で、逞しい青年医師に成長したユダヤ人少年が立場が変わったとたん!伯爵少将様を拉致監禁して凌辱飼育。下剋上で年下攻めでございます。

シチュエーションはそんな感じですけど、内容は特に痛くもハードでもなく、誇り高く美しい年上のご主人さま(ぶっちゃけおっさんですが)を好きなだけ汚す!
というシーンをとにかくしつこく描きたい!という情熱が伝わってきて、素敵です(笑)

羊はハードなのもまぁ割合平気な方ですけど、本作であらあら、と思ったのは「腸内洗浄」シーンですわ。

鎖で縛って塩水ガンガン入れて洗うんですけど、出す時のアナの状態をこれだけハッキリ描くとは(笑)
しかもきちんとそんな感じの音まで書いてございます。
これはもう目線は読者の乙女でなく、凌辱者のユダヤ人青年そのものなのでわΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)。

一転してかわゆい、でも内容は相変わらず監禁な「肉球編」も三つも入ってます(*^▽^*)。

そしてもうひとつ、別の監禁軍服ものが(まだ入ってんのか 笑)
こっちはナチの将校さんが、少年時代から憧れていたユダヤ人のピアノの先生を匿う話。
匿うと言っても、ピアノを弾くたびに手を鞭でびっしびしに打たれてしまうので、やはり監禁飼育なのです。
タイトルも「熱の檻」ですから!

軍服をきっちり着こんだまま、ユダヤ人ピアニストを鞭で押さえつけて半裸にし、「私のつけた傷だな・・・ここも・・・ここも。」と陶酔するナチス将校。

表題作とは逆バージョンですわね。相変わらず年上オヤジ監禁ですけれども。


監禁好きを自認する羊でも、けっこうおなかいっぱいです。。。。
軍服と飼育を書きたいように描く、その情熱に乾杯!

帝王の雄叫びに乾杯!

伝説の「ジャングル・キング」です。
森川さん、獣化! いやもう叫ぶ叫ぶ! それに、ちゃんとセリフあるんですね!!!(笑)

鳥海さん演じる、ハイパーレスキュー隊員の彰は、ジャングルで7年前行方不明になった憧れの先輩レスキュー、森川さん@領一を探しに南米へ。ところが途中でガイド二人に乱暴されそうになって大ピンチ!
と、そこへタ○ザン登場!「ヴヴヴヴヴヴヴヴ!ぐるるるるるるるる!」小十郎そっくりの重低音で唸りまくる森川さん!

あっけなく領一に再会出来た彰だけど、でも領一はすっかりタ○ザン化してて(笑)、日本語カタコトなだけじゃなく、彰のことも、自分のことも覚えていない様子。。。。
元のカッコイイ森川さ、もとい、領一先輩に戻すため、一緒に日本に帰ろうという彰。でも領一は「にんげん、うらぎる。。。」と言ってジャングルを離れないの。
実は領一をジャングルに置き去りにしたのは彰に邪な思いを抱くレスキューの隊長。隊長は邪魔な領一をロープでぐるぐる巻きにして沼に沈めちゃうんだけど、領一は「うぉおりゃあああああああああああ!」と無理やり脱出!

森川さん、凄い叫びだ~~。
なんかすごいストレスが吹っ飛ぶんですけど!!!
獣時と覚醒時のギャップが。。。。しかもなんだかだんだん特撮風になってるし。
ハイパーレスキューなんだけど、地球防衛軍?みたいな。
鳥海さん「出動します!!」(嬉しそう)
森川さん「彰、いくぞ!」(めいっぱい先輩風)
「ア~~アア~~~~!!」 やっぱタ○ザンなんだ。。。(笑)

ほんとに、なんなの!なんなのこれ!伝説になるのも無理ないですわ!!
叫びだけでお釣りがきます。
全力の帝王の雄叫び・・・肺活量が感じられて激萌えです。
あと、必聴なのは、血清のカプセル後ろに入れられちゃった鳥海さんの「カプセル出産」。イキみまくる鳥海さんがっっっほんとに子供生みそうで大笑いです。
「ふんぬ゛ぬ゛~~~~っっっっ」 きゅぽんっっっ きゅるるるるっっ
血清生む音、すげ、良音なんだけど!!!(笑)
しかも血清生む彰見たとたん、「ジャガー・アイ」発動して領一に驚異の力が!
いらねーーーんじゃんかよ!!!血清!!!

いやいや、これしきでツッこんでいては櫻井さんの漫画は読めませんね。。。
仲良しなだけに息ピッタリですね(*^▽^*) 森川さんと鳥ちゃん。
エチシーンも鳥ちゃんのノリがとても良いし(*´ェ`*)ポッ フィニッシュ後の荒い吐息が素敵でしたの。

脇には黒田さんに千葉さんと豪華です。黒田さんがムダにエロ美声で、もったいなさMAXです(笑)。

今回の羊のイチオシは、
もっちろん梅雨空も湿気も吹っ飛ばす、森川さんの肺活量と、鳥ちゃんのツッコミ気味の「ぇえぇっっ??」でございます。

すれ違いっぷりがいいです。

このシリーズ、いつもなら一番好みっぽい長男編「略奪者」がなんでかなぜだかどーもね、なかんじで・・・攻めのレオさまがイマイチ俺様じゃなくて、萌え足りず。

今回の次男編、「捕獲者」の攻め様、エドゥアールはマフィアじゃないし、次男編「守護者」の攻め様・マクシミリアンに厳しくてクールなキャラは
取られちゃってるし、
女優の息子で美麗でビジネスマンという設定・・・・
ついついAG「追憶の獅子」のドヘタレ攻め様のよーなのがまた出ちゃったら・・・・と勝手に思い込んで買い控えておりましたの。
でも、今回のはシリーズで一番読みやすかった!
メイン二人が働く職場で基本的にストーリーが展開するので、「マフィア」とか「シチリア」とか「ワイン畑」とか「脱走」とか、そういう設定に頼らない分、2人の関係に焦点が絞られててよかったです。

10年前、流されるままに一夜を共にしてお互いを忘れられず・・・でも互いの気持ちは全く確かめられないまま一夜限りで別れてしまい、
互いに連絡を取ろうと努力するも、まるで呪いにかかったかのような勘違いと連絡ミスの結果・・・お互いに相手が「あの熱い一夜のことは忘れてしまってもいいような取るに足らないものだったと思っている」と思い込む!

互いに相手を想いながら、10年前のことを忘れたフリをし続ける二人に萌えました。

それにしても、現代とはなんとドラマティックな展開にとって不毛な時代なのでしょうか。。。
こんなに技術が発達してしまうと、連絡なんて取ろうと思えばいっくらでも取れますから。「君の名は」も「巡りあい」も「ロミオとジュリエット」も、メアド交換しとけば起こり得ないわけですわね。

他人の悪意が介在しないと、なかなか「すれ違い」すら成り立たないのでは、作家の先生方も本当に大変です。
でも本作品は、その「すれ違い」がなんとか成立したおかげで、2人のもどかしい気持ちがなかなか良かったです。

過去のわだかまりと、聞きたいけど聞けない本心と、ホテルの将来像に対する意見の相違と。
やっぱりBLは男二人の心の探り合いが醍醐味ですわね。

吹っ切れた変態演技が素敵。

平川さんの、「淀みない変態」(ゆうきゃん談 笑)が際立ってます。
素ではあんなにかわゆくて優しい癒し系の平川さんが、どんな変態になるのかと思ったら!
期待以上です。つか、変態すぎです! BLの攻め様のはずなんですけどコレ!

平川さん演じる今井は、愛するあっくんがコスプレしたりすると「変態スイッチ」が入るんですけど、これはもう、変態つうか、変質者(笑)
息が荒くなるとすげーーーーキモチ悪い
羊は「はぁはぁはぁ・・・」くらいを想像しておりましたが、平川さんの荒い息は「ひ~は~ひゃ~はゃ~ じゅるる」的な!なんつーか、やや湿り気のある荒い息で。

羊の当初希望では今井は天才的変態・成田さんだったんですけど、成田さんは特に変態っぽくしなくても変態声なので(笑)特に上擦ったり高くなったりしないと思うのです。

平川さんの変態声は普段の優しいお声より全然高くて切羽詰まってました。
原作を読んでない方は、今井のカッコよさに気がつかないんじゃないかと(笑)
心配です。

あっくんの下野さんは、羊の想像よりは少々やんちゃで元気な感じでした。
でもその分平川さんもMゴコロを刺激されたというツッコミが冴えてました。
下野さん、セリフのほとんどが「ツッコミ叫び」と「アエギ叫び」(笑)
でも「バカ・・・」は可愛かった!
原作の印象よりもメリハリと勢いがあって、イキイキとしてます。大満足でございます。

あと。
これね~えっちシーンのBGMが、まるでリラクゼーション音楽みたいなんですけど。
よくスポクラとか、ヨガのDVDとかで部屋暗くしてクールダウンする時の感じ。
インストラクターのおねいさんの「ゆっくりと、深い呼吸をしましょう」って声が聞こえてきそう。
そこへ下野さんの泣き叫び系の高音アエギ(しかも声デカイ)と、ものすげーーーでかい[パンパン音]が(爆笑)
いや~これコメディーなんだし、も少し楽しげな邪魔にならないフツーのでよかったんじゃないでしょうか・・・・

そこだけが唯一の不満です。

そして、大好きな、「山田君と田中課長」シリーズが本篇の合間合間に挟まっております。展開は思ったより原作に忠実。
岡本信彦さん演じる田中課長がおっさんぽくてかわゆくて、期待以上でした。
でもあんまり敏腕有能課長には聞こえなかったですわ。どっちかというと動揺するオヤジ萌え?

ゆうきゃんは割とセリフ少なくて、クールでバッサリ系の良さがもう少し出るとよかったかな。

そのかわりというか! 特典フリトCDでは・・・かんっぜんに・・・・・
ゆうきゃん大魔神ご降臨でございます!下野さんをバッサリ斬るわ罵倒するわ。ツッコミも大炸裂で。
このフリト、羊は間違いなくヘビロテで聴きます。ゆうきゃんに服従するためだけに!

そう、恋の呪文。

表紙の感じからそうかな。。と思っていたんですけど
今回はエロなし。そして流血なし。

そのかわり涙はてんこもり!

ヤマシタさんの描く男子って、よく泣きますわよね。
男泣き、とかでなく、
ぬぐいもせず「だだ泣き」。

そしてけっこうぶっちゃけ体質。そう。正直なんですね。

「かけてもいいよ、俺に。恋の呪文。」
このセリフ、お笑いでなく口にできるのは、
現実にはそういまい。

でもヤマシタさんが描きたいのは、
そして描き続けているのは、
「恋の呪文」なんだろうな、と思います。

恋だから、性欲と無関係じゃないし、
「おまえおれに抱かれることできんの?」とか
聞いちゃったりするわけだけど、

なんつーか、それは思いの程度の確認なわけで。
肉欲とか性衝動よりも、「キモチ」優先な感じがします。


誰かを恋しく思う気持ち。

その気持ちを祈るような思いで相手に告げるときの
心臓がせりあがってくるようなあの感じ。

そして、たとえyesであってもnoであっても、
その想いをいったん受け止めて返してもらえたら・・・


そこに恋の醍醐味を見てらっしゃるのね、と
勝手に羊は思うわけです。

実は羊としては、恋が実った後の
人間二人の「愛の懊悩」の方がぐっと来るんですが。



なんだか自分でも何書いてるかよくわかんなくなってきちゃったけど(笑)

つまりヤマシタさんはピュアですね。と。

現在は薄汚れたノラ羊な羊ですが、
かつては道に倒れて誰かの名を呼び続けたこともあるわけで(笑)
その頃の記憶の残照を呼び起こしてくれるという点では、
貴重な作家さんです。


それだけ身悶えるほど恥ずかしいことも多いわけですが!

Gad Sfortunato コミック

basso 

人生は偶然と必然。

帯の文句は、「刺青師ガッドの性と生」。

相変わらずの線の魔術師ですわ。bassoさんは。
切り絵のような線の陰影が、そのまま人生の光と影を映すのです。

そしてその線が描き出すGadのまなざし、
ただの変則的ないびつな図形が、なんという表情を宿すのでしょうか。


「さらい屋五葉」の弥一にも胸を掻き毟られた羊ですが、
このGadもまた! なんとも放っておけない世捨てっぷり!!!


家賃代わりに大家のおっさん(妻アリ)と寝てるし、
寂しげな上の階のおっさんとも寝るし、
気軽に寝るかと思えば、愛されても気づかないふりするし、
しばらくしたらその相手のこと忘れてるし。
そして忘れれば気軽に寝るし。

真面目なワンコに好かれても、
「俺には、君はまっすぐすぎる・・・」だし。
でも寝るし(笑)

でも本物の友人とは寝ない。
自分への恋心を弄んだりしない。

本当に愛する人からの連絡は受け取れない。
「あの日はそういう日で、そういう歯車だったんだ。」

夜の闇に溶け込んでしまいそうなその後姿。。。
静かな乾いた眼をしたアルカイックスマイル。。。

「今でも好きだよ。あんなひどいやつはいない。」

なんでこれ「1」じゃないの!!! 続きないのか!続き~~