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動き出した!

前巻では結構好き嫌いが別れた(ように思われる)この作品。
受の性格的に、物語はサクサク進むのとはほど遠く、登場人物がようやく揃ったかな?というのが1巻でした。
顔は整っているけど、ぶっきらぼうで愛想のカケラも無い蓉一(19歳)と、以前はバリバリ活躍していたけど今はちょっと日和気味?で疲れているサラリーマンの桜井さん(37歳)が、偶然出会い、お互いを苦手と感じていたのにいつのまにか距離が縮まって来た(BL的というよりは人間的に・・・)というところで前巻は終わっていました。
話としては大きな事件なども無く、ゆっくりした進行な上にHのエの字も無く、無表情でイマイチ可愛気が見えない受に、37なのにオヤジと言われて違和感の無い冴えない攻というカップルだったために、攻め重視の私の腐友にはことさら不評なシリーズでした。
(私は受重視なので、ちょい萌えでした。脇役の少年が可愛いかったし!)
が!
今巻はちょっと動きましたよ。
気持ちが!2人の距離が!!

前巻終わりでようやく蓉一を意識した桜井さんに加え、今度は蓉一が一巻かけて自覚しました。
実は蓉一に横恋慕する同級生の藤本君というのが居て、これがかなり積極的なんですが、蓉一はぼんやりしているので、読んでいる方は結構スリルを感じてしまいます。しかし、流されているように見えるのは無関心かららしく、蓉一は桜井さんのことについては、自分なりに色々考えたり悩んだりしています。(無表情ながら・・・)

先に自覚している桜井さんは、年齢差から慎重になりつつも、結構自分に正直な人だったりするのが可愛気を感じさせます。
まぁ、その慎重さを押して動く原動力は藤本の存在な訳で、微妙に両思いになった(?)2人ですが、藤本は健在だし、まだまだラブラブには程遠い感じです。

しかし、後半ようやく自分の気持ちが「好き」なのだと気付いた時の蓉一の可愛さったら・・・!!!(言葉にならない)
今まで可愛さが足りなかった分、その攻撃力はハンパない(><)/!! ギャップ?ギャップ萌えとはこれのことね!? もう、このコマだけで買って後悔はありません。エロが無くても後悔はしない!
また、ここでタイミングよく桜井さん登場!!
その後がまた・・・!!!この巻のクライマックスはここです。これは、書かないでおこう。
読んだ人は共感の頷きをくれるでしょうし、読んでいない人は、自分でその興奮を味わうのがよいでしょう。

いやー、まさかこの話でこんなに滾るとは。
1巻を読んだときには全く想像も出来ませんでした。

あ、今巻は蓉一が可愛さ爆発ですが、従兄弟の菖太の可愛さも健在です。高校の制服がよく似合う・・・もう一人の従兄弟竹さんも良いし、今回初登場の吉富おじさんもいい味出しています。
ゆっくり進む物語だからこそ出せる味が出て来たのかなぁ。こういう物語なのにちゃんとBLになる(予定?)というだけで、今はとにかく嬉しいです。1年先が待ち遠しい♪

お話としては、まだ展開途中ではあるのですが、超可愛い蓉一君にやられてしまったため、神評価になりました。
あ!Hは無いので要注意です(笑)




どちらのカップルが好き?

今回のお話は、表紙でも分かるとおり、ほぼ会長×ゆうちゃんカップルで終始してます。
私は(本来の)主役チームの方が好きなので、評価は中立ですが、会長とゆうちゃん派の人にはたまらない一冊でしょう。

3巻なので、今更カップル説明しなくてもいいかとは思いますが、父を政治家に持ち、恵まれた容姿と頭脳を備えたモテキャラの会長さんが、眼鏡美人(最初は攻めっぽかったのに、今やすっかり受けの人・・・)な生徒会会計のゆうちゃんこと相良裕司君に迫るけど、ゆうちゃんが逃げる、というそんな状態の2人です・・・でした←

前巻で、突然会長に唇を奪われてしまったゆうちゃんは、それからというもの会長が気になってしょうがありません。彼に対してはいつもイライラして素直に話が出来ない様子。が、それは「天然のタラシ」である会長の「意味も無く思わせぶりな態度」や「誰にでも良い顔をする」といった行動のせいで、真意が読めないからに他ならないのですが、どうしてそれだとイライラしちゃうのか、本人はそこのところになかなか思い至らないのですね。
好きと言われても、その言葉が信用出来ないから怒っちゃう、って、それはその相手に好意を持っているからだというのは読者には丸わかりなんですが。
優等生すぎるせいか(?)意地っ張りすぎるのか、ゆうちゃんはなかなか心を許しません。
(関係ないけど、ゆうちゃんはビジュアル的にも性格的にも某暴君さんを彷彿とさせます)

そんなゆうちゃんが、会長に対するガードをゆっくり緩めて行って、Wデートなんかもしちゃって(←だまし討ちだけど)、合意のキスにまで至ったところで今回はおしまい。

・・・あれ?

あ、忘れてた。
会長の本気がちょっと見えたゆうちゃんの心のガードが下がった瞬間、会長が上手いこと現れて(さすがタラシの面目躍如)、この2人は一晩一緒にすごしちゃってました(!)。
でも、会長さん曰く「色々したけど、最後まではしてない」ようです。
そのシーンの描写が殆ど無かったので、H認識していなかった・・・

となると、やることやってもまだガードが硬いゆうちゃん、どれだけ疑い深いのでしょう!
ここまで来て、まだしっかりくっついたという雰囲気ではないので、次の巻にそれは持ち越しになるようです。
またもや、主人公派は我慢なのだわ・・・(涙)

そんなサブカップル編一色の今巻ですが、最後の描き下ろしだけは田宮と智編!
 遊園地でのWデートで、観覧車に乗る2人。相変わらず言葉以外で語るミニ智君が可愛いです。
次の巻はせめて半分位は主役2人のラブラブを見たいな・・・

夏目風ヤクザ物?

既刊「タイトロープ」のスピンオフ・・・として最初は考えられていたらしい作品だそうですが、どこにも龍ちゃんや直樹は出て来ません。
でも、匂いはあったというか、どこか雰囲気が似ている感じがしました。最初の1ページとか・・・

夏目さんの描くヤクザは、仁侠の世界なのがイイ感じです。みんな良い人なのでホッとするというか。ハードな極道モノも大好きですが、こういう可愛いお話もいいなぁ。
極道モノが苦手な人でもきっと大丈夫だと思います。

さて、1ページ目では超格好良かった大井戸さんですが、その後は殆ど無精髭に半天羽織ったさえないオジサンになっています。ギャップ萌え狙い?!普段は超ヘタレですが、やるときはやる、そんな素敵な(?)攻めなのです。
でも、基本的にはヘタレ攻め属性ですね・・・

受けの亮青年は、まさに「夏目さんの受け」代表格的外見。ちょっと可愛くて天然さん。行き場の無かった大井戸を、祖父から譲り受けたアパートに住まわせてあげる良い子なのです。
ちょっと下まつげ多めでぱっちり目なのが可憐です。

そのアパートが地上げ屋に狙われていてちょっとした事件が起こり、亮君はなんとなく大井戸さんへの気持ちを自覚するのですが、そこから先が長い長い。誤解や行き違いやお互いの環境の違いから、上手く行ったかと思えば何か変なことになっていたり、結構(作者から読者への)焦らしプレイ多めです。

Hシーンはあるけど、少なめ。それより、夏目さんの真骨頂である(と個人的に思っている)、受けの子の赤面シーンが沢山あって、それで満足出来るくらいです!可愛すぎる~
赤面スキー同志にはたまらない作品でしょう。

あ、意外な名傍役、大井戸弟。カッコよすぎて惚れます。下まつげもイヤラシい感じでイイ!
個人的には、こっちが攻めの方が好みなんですが、この人が攻めになると、お話がガラっとシリアスになりそうな感じがする・・・
女受けしそうな外見なのに男に惚れられる男。ホントカッコいいよ!
描き下ろし編では、弟×亮(??)っぽいのが少し見られます。

でも、全編通して一番気になったキャラは亮の飼い犬「タイショー」かも。 あのふかふかに顔を埋めたい!!ある意味一番の萌えキャラ・・・!

平和でほんわかと甘い感じのお話でした。




某国王子!極東の美少年を手込めに…!?

諏訪絢子さんがBL!
可愛い男子萌えな私は、諏訪さんの絵が大好きで、いつも微妙に匂いはするけど非BL作品を読んでは溜息をついておりました・・・。BL描かないのかしら~なんて思ってました。
そんな諏訪さん初BLコミックス(←あとがきによると)がこちらです。

まぁBLとは言っても、初作品ということだし、絵の雰囲気も可愛い感じだし、Hは少なめ、下手するとナイのも覚悟だな・・・と思いつつ読んだのですが、あった!思った以上に素敵シーンが展開されていました♪
しかも、受けは無自覚誘い受けで、でも一生懸命意地を張っている世間知らずな少年で、快楽に弱い身体で、すぐに頬を染めて涙目になっちゃうんですよ。ああ、ツボ・・・ツボすぎる・・・
攻めは、一見遊び人風の王子様(本当に王子)、でも結構ヘタレです。手は早いけど、一途な感じというのでしょうか。とりあえずカッコイイです。

舞台は、「王室・貴族・要人のジュニア達の外交デビュー前の交流を目的として作られたサロン」で、「一応学校という名目のため、10代から20代前半の好奇心旺盛な若きセレブ達」が通うそこに、日本の山奥でひっそりと巫女として神に遣える姉のために、弟が姉を装って様子を見に行くというところから話は始まります。
いきなり、セレブ、学園、女装、巫女・・・と、盛り込んで来ていますね。
でも、女装や巫女が苦手な人も大丈夫!(多分)
すぐ男ってバレてしまうから。もちろん、手の早い攻めのお陰で・・・フフ。
それに、女装とか巫女と言っても、この受けの子は女の子っぽいとか弱々しいというのは全くありません。

さて、大事なお姉さんの為に・・・と頑張りつつ、積極的な王子ヴェロニカに色々許してしまう新少年。
ヴェロニカの手の早さに反抗しつつも、気持ちが傾いていき、イイ感じになったところで、2人に試練が・・・!
傷心のあまり、新は姉の所に戻って行くのです。
ヴェロニカ側にも、王位継承関連で弟や義母との複雑な関係があったりして、結構お約束いっぱいな展開なのですが、まぁ所々に入る新のエロ可愛さが好いスパイスになっていて、ホント萌えます。

脇役は、意地悪っぽい校医とかヴェロニカの弟とか新のお姉さんなんかが、なかなか良い味を出しています。お姉さん、見た目は日本人形なのに中身は老獪な仙人のようで素敵。

カバー裏のあとがきによると、「BLだから」の合い言葉によりどんどんエロスが増した模様。
やはりBLは素晴らしいわ・・・。これからも合い言葉でどんどん増量していただきたいものです。
諏訪さんの今後の作品がとっても楽しみになりました♪ 期待値込みで神評価です。

全編に漂うこの気品はさすが!

前巻を読んだ時にも思いましたが、麻々原さんを選んだ人は正解だなぁ~とつくづく感じました。
茅島氏の世界の透明感をこれほど効果的に活かせる絵を描ける人はそうそう居ないと思います。
小説(新装版)の挿絵の日高ショーコさんといい、このお話を愛している人が選んだんだろうな~なんて、勝手に想像してしまいます。それほどに、合っているんだもの~

まずは、カラー口絵。雪空の下(多分英国)、抱き合うコート姿の2人。雰囲気があります。
レジでカバーをかけてもらう際にチラっと捲れても大丈夫!むしろ気品漂うこのイラストを見てもらいたい。BLは肌色ばかりじゃないのよと・・・(いや、もちろん肌色もイイんですが)

前半は、パーティーに出席する茅島氏が、自分の娘と引き合わせようとする主催者の誘いに乗り、美しい庭を持つその主催者の別荘に行ってしまうお話。パーティーには秘書の小泉が同行していて、前巻より出番が多いので、小泉好きには嬉しいかも? もちろん、庭師もちゃんと登場します。ケンカしてた後だけに、なんか甘い・・・v

後半は、英国の旅!美しい庭とホテル、景色に美しい人々。麻々原さんの繊細なタッチがより雰囲気を醸し出しています。庭師の過去に嫉妬する茅島氏ですが、いつもの小さな諍いよりはちょっと不穏な空気が漂います。誰からも求められるような茅島氏なのに、庭師のことになると全く自分に自信がないようで、無表情に拗ねる姿は可愛らしい。

そして、意外なことにこのシリーズって、結構ベッドシーンがあるのですね。雰囲気が雰囲気だけに、原作もそれほどエロエロな感じでは無かったので、忘れていました。麻々原さんにしてはかなり多めのHシーンが盛り込まれているのもファンには嬉しいところです♪ しかしHシーンも気品があるわ・・・エロと表現するのが躊躇われます。直接的な表現じゃないけど、お風呂場シーンは色っぽかったなぁ。

この話の後に、原作者のSS(小泉と茅島氏の初対面)とおまけ漫画が。
小泉君もまた不思議な人ですね。大学時代から妙に落ち着きがあったようです。
おまけ漫画では、そんな小泉君に吹き込まれたのか、某夢の国に行きたいと遠慮がちに言う茅島氏と、いつになく彼に甘い庭師との甘いひとときを覗けます。

派手じゃないけど、読後感爽やか。
読み終って「やっぱりいいわ~」と思わず呟いてしまう程よかったです。
次巻も予定されているようだし、とても楽しみです。

無機物超えてません…?!

擬人化、お好きですか?
私はどうやら好きみたいです。
殆ど知らない漫画家さんばかりだというのに、このコミックを買ってしまいました。

この本には、5作家7作品が収録されています。
無機物カップリング(…)と作家さんは次の通り。

データ×紙 (高野弓)
洗濯機×ブランドシャツ (恭屋鮎美)
USBメモリ×ノートパソコン (九里もなか)
えんぴつ×消しゴム (七番トシ)
えんぴつ×消しゴム その2 (七番トシ)
加湿器×除湿器 (楽田トリノ)
鹿児島×北海道 (九里もなか)

正直、データと紙は難し過ぎた・・・
いつも同じ紙に印刷されるわけではないのに、なぜいつも同じ人なの?!
とか、そんなこと考えてはいけないのでしょうか、擬人化とは・・・

ちょっと上手いなと思ったのは、加湿器と除湿器。
これから、そういう目で見ることが出来ちゃいそう!!って思ってしまいました。
カップルでというよりは、除湿器単体が欲しい・・・
溜まった水を出すことにイケナイ悦びを見出してしまいそう♪フフフ

USBメモリとノートPCは、意外なカワイコちゃん攻めでした。PCは優等生眼鏡っていうわりとありがちな感じです。

えんぴつと消しゴムは、ほのぼの…というよりぼんやり?! 学園モノです。
意外な伏兵シャープペンシル、人が好さそうに見えて、マイペースに攻めてます。
消しゴム、ぼんやりしすぎだろ~(笑)

洗濯機とブランドシャツ、最初てっきり水道×洗濯機だと勘違いしてました。
「水攻め浣腸されて気持ちよくなってる」とか言われちゃう洗濯機が可愛いんだもの。
が、相手は可憐なブランドシャツなのでした。
時々出て来る「リアルビジョン」がちょっと萌え。
現実に、洗い終わったシャツのボタンがほつれているのを発見したら、妖しい妄想が発動しそうです。

鹿児島と北海道は・・・無機物なんでしょうか、という疑問はさておき。
ちょっとイメージが違うなぁ~特に北海道。
北海道というよりは上海っぽい・・・おかっぱ頭とマオカラーの上着のせい?!
しかし、鹿児島の持つ「平家の隠した埋蔵金」といい、北海道の「あふれちゃう」阿寒湖といい・・・これは笑うところなんですかね?ちょっと微妙でした。
あと北海道と鹿児島というカップリングの選び方の意味がちょっと弱い気がしました。
せっかくその2県なら、幕末からの因縁を利用してみたりすれば、もっと淫靡な萌えが喚起されそうなのに!!残念だ~

ちょっと内容が薄かったかな?の一冊でした~




sweep! コミック

天禅桃子 

丁寧に描かれた王道作品

格好いい大人の男×かわいい高校生男子という、昨今では珍しい王道作品です。
ホント、最近王道カップルって少なくないですか?!こんな正統派、久しぶりに読んだ気がするよ~

天禅さんの作品は、個人的にハマるものと全くダメなのとまっぷたつに別れちゃうので、手に取るのを迷ったのですが、表紙のかわいい男の子に魅かれて選んでしまった…
もうこの男の子が可愛い可愛い。
擦れてなくて、基本的に素直だけど、大人しい訳じゃないフツーの高校生って感じです。
そこがいいんだよなぁ!!

攻の秋彦さんは、一見優男風で誰にでも優しい感じですが、微妙に意地悪なのが萌えました。
それに翻弄されちゃう若い明君(受)の反応に、ずきゅーんと来ている秋彦さんなわけですが、見ているこっちもずきゅーんですよ~~。

お話自体は、ドラマチックに展開するわけでもなく、日常的なことの積み重ねなんですが、何かきゅんとします。天禅さんの別の作品で「青空の澄んだ色は」という教師と元教え子のお話があって、それがまたすごーくきゅんきゅんする切ない佳作なんですが、この「sweep!」はそれに通じるものがあるような気がします。
なんだろうなー、青春というかもどかしい感じというか、焦らされる感じというか。
この気恥ずかしいような「ザ・恋!」って感じの空気??
年の差カップルだから???
こんなイメージでしか表現出来ない自分がもどかしいわ~!

あ、描き下ろしでは明が大学生になっています。ラブラブです♪
とりあえず、王道が好きなら買いだと思います!

攻め眼鏡君たちがカッコイイなぁ

久しぶりのユギさんの新刊。盲目的に好きっていうんじゃないけど、お話がしっかりしていて信用出来る作家さんの一人というのが、私の中のユギさんの位置づけです。
今回の表題作は、ちょっと大人向けかなぁと思うような落ち着いた感じでした。
って、単にオヤジ受け(身体的には攻めですかね?でも受けにしか見えない…)だったからかも。
掲載されていた雑誌を見ると、登場人物の年齢が高いのは、すべて麗人掲載でした。作者の意図なのか雑誌編集者の好みなのか分かりませんが。

私的には、受けは可愛い方が好きなので、表題作と「僕らはただ走るだけ」は、萌えることが出来ませんでした。が、超短編だけど「closed」の耳かきカップルと「CALL ME」の遠恋カップルの受けの可愛さには、きゅんきゅんしました!
作者があとがきで書いていますが、このコミックス、攻めの眼鏡率が高い!そして、クールだったりのんきだったりするその眼鏡攻め達が、また一様にカッコイイんだ…
私の萌えポイントは、可愛い受けが絶対的な条件なのですが、攻めがカッコイイと尚嬉しいので、上記2作は、かなり満足でした~

「Closed」は、幼馴染みなのか親戚なのか、近しい関係の2人の話。耳かきをしてあげている黒髪眼鏡君は、彼女が出来たばかりの18歳の少年(受)を密かに想いつつ気持ちを押さえているその様が、いつか爆発しそうでドキドキします。また、無邪気に耳かきをされている少年の気持ち良さそうな顔が可愛い…。自覚はしていないものの、この子はそのうち「彼女といるよりこいつといる方が楽しい」とか思いそうな気がしますよ!(願望?!)
エロいシーンはひとつも無い短いお話なのですが、このコミックス中で一番好きです。この先がとっても気になる!是非、続きを書いて欲しいなぁ。

「CALL ME」は、同期の若手サラリーマン同士の遠恋話。
ブラジルと日本という最高に遠距離な2人。実は、はるばるブラジルから電話をかけて来た相手の顔を覚えていない主人公河野。新人研修中に親しくなったとかいう訳でもないのに、突然河野に電話をしてきた広瀬は、昼休みの1時間たわいのない会話をするだけ…。そんな2人がどうやって距離を縮めて行くのでしょうか~
このお話はシリーズになっていて、全4話なので、ゆっくりとその様子を楽しめます。
広瀬の大阪弁が、なんというか包容力を感じさせる様な温かさがあって、いい感じです。河野には「大阪弁禁止」って言われますが♪
河野君はちょっと健気系で可愛いです。あ~、こういうカップルってしっくりくるわー、私の萌え的に。

総合的に、すごーく印象深いとか、パンチがあるっていう感じではないのですが、一定レベルを超えた読み応えを感じさせる一冊でした。私にとってのユギ作品て、いつもこんな感じの評なんですが…

違和感…

元々は、PC版18禁BLゲームだった「咎狗の血」を、PS2用「True Blood」として移植したゲームのこれまたコミックス版です。
まず、ゲームをやっていない人がコレを読んで、どれだけあの世界が分かるんだろう?というのが第一印象でした。たった1冊で表すには無理があったのでは…

何人か攻略相手がいるうち、この漫画は、PS2版で初めて出て来る「ユキヒト」と、主人公アキラを中心にした話になっているのですが、誰が攻略相手であってもアキラの大きな転機となるのが幼馴染み「ケイスケ」であり、彼の変貌がアキラ(やゲームプレイヤー)に与えたショックというのは、咎狗にとって大事なポイントのはずなのに、その辺りがちょっとヌルい。
咎狗の持つ、スピード感とか、閉塞感とか、ダークな雰囲気が、あんまり感じられません。

まぁ、PS版のゲーム自体、元の話のイイところを削られたりしていて、賛否両論あり、さらにそれのコミカライズなので、本家本元と比べるのは可哀想ではあるのですが。
その上、私は断然PC派なので、さらに評価が厳しくなっているのかも。

しかし、なぜ、この作家さんでコミカライズしたのか、実はそれが一番疑問です。
話の内容ではなくて、絵の問題。
この作家さんの絵は、とても可愛らしい。キャラがみーんな幼い顔してます。
咎狗は、どちらかというと、ハードな格好良さが売りなので、このショタっぽい雰囲気がイメージと合わず、読んでいる間、違和感がありまくりでした。
主人公のアキラも、何かホネを感じられない。設定的には、ちょっと陰のある少年なんですが…
けど、それ以上にイグラのカリスマが…そして、処刑人達が…
180cm越えの攻めキャラ達なのに。美形で鬼畜で俺様なのに。
みんな子供に見えるよぅ…(涙)

実は、特典の「インタビュー」のためだけに買ったと言っても過言ではないこの1冊。
楽しみにしていたそのページが、正味1ページも無かったのには、ガックリとしました。
内容も、目新しいものは殆どなかったし…
わざわざインタビューしておいて、あれだけしか聞き出せなかったのかなぁ。勿体ない!
もし、このインタビューを目当てに買おうとしている方がいたら、その点、注意が必要かもです。

大好きな作品だけに、期待値が高過ぎたようです。
咎狗を知らない方が読んで、ちゃんと意味が通じるのかどうか、それがちょっと心配です。
コミカライズ作品は3作ありますが、やはりビーズログ版が一番納得出来るなぁとしみじみ感じてしまいました。

かわいい2人を堪能

え、これキャスト表記違ってない?!と思うほど、脇キャラが目立っています。
というか、メイン4人のうち、鳥海さんのセリフ量がダントツ少ない気がするんですが!?
原作未読だからそう感じるのか??いや、原作でも深美×叶が主役ですよね?!
まぁ、照れ屋さんで口下手な男の子役だから、しょうがないのか。でも、その不器用な感じがとっっても良かったのです!!か、かわいいよ、この子・・・

”王子様なお巡りさん”の深美役、平川さんは、白馬の王子様というよりは、ひたすら優しい好青年という感じのお声です。とにかく、優しい!攻め声ですか、コレ?と思うものの、相手である叶青年が、恥ずかしがり屋の子供みたいな初々しさなので、なんか丁度いいカップルです。

最初は深美を好きだった後輩お巡りさんの広大は、川原さん。同じく深美大好きな超ブラコン刑事に鈴木(逹)さん。この2人が、だんだん接近していくのですが、主役2人より目立っている気が…。それにしても、艶声カップルです。
ただ、私はこういうタイプの”カッコイイ”声は苦手なので、正直、脇カップル出番多過ぎ…と思わないでもありませんでした。キャラ的に、騒がしい2人だったし…

えい吉役の若本さんは、いいスパイスという感じ。若本さんの個性的な喋りが、効果的に活かされていたのではないでしょうか。バックのやけに可愛い犬の鳴き声(キャンキャン)には、かなり違和感を感じましたが。

本編では広大と衛にお株を奪われ気味な深美と叶ですが、濡れ場があるので辛うじて主役をキープ(?!)。これまた、初々しい…
原作未読なので、ちょっと何やってるのか分かり難いところもあるんですが、そこはもぅ妄想力で補いつつ・・・なんかこの2人いいなぁ!!!
無愛想スレスレの口下手な男の子役の鳥海さんって、私的にかなりツボ!!彼は強気な男前もいいのですが、”あの声でこういう可愛い役”というギャップに、きゅんきゅん来ますv
こんな役だからか、喘ぎもいつもよりちょっと甘い。「あ」の後に小さな「ん」が聞こえますよ~(私だけ?)
平川さんは、そのお人柄がにじみ出ているような優し気な声ながら、攻めている声といいますか、攻め時の息の入れ方が素晴らしい!下手な効果音は無い方が、状況が分かりやすいです(…)。
効果音といえば、シーツの音なのか服の音なのか、布のこすれる音がちょっと大き過ぎる気が。ナニをやってるの?!と気になってしまう…

とにかく、深美と叶のもどかしくて気恥ずかしいカップルが可愛過ぎて、何度も聞き直してしまいます。いやー、いいわ。この鳥海さん。

フリートーク楽しいです。こっちの川原さんの声の方が私的には好き…。いい声だ。そしてここの「19歳だもん」という鳥海さんが、可愛すぎ~
通販特典CDの方は、20分超、まんべんなく4人の声が聴けます。