作者さんの初コミックであるということを知らずに表紙とあらすじだけで購入したのですが・・・これが久々にツボにはまった作品でした!
特に表題作である「狼は魔法を」は本当にいい内容でした。
『狼に魔法を』,『狼は魔法を』
ゲイである永瀬の高校時代の話から始まります。本当はただひとり,自分を愛してくれる人がいればいいという願いをもっている永瀬は高校で好きになった男友達と親密な関係になります。ですが,いざというときに相手から「やっぱ男の体は無理だわ」と拒絶されてしまいます。
大学にはいってからの話が表題作である「狼は魔法を」になります。自分を愛してくれるただひとりの人を求めながらも,心を埋めるかのように男達と体の関係を持ち続けます。
そこで出会ったのが地味で恋愛にも興味がなさそうな大学の先輩である樋口でした。
この樋口先輩がとてもいいキャラをしていて・・・!今までのBLにいないような無口で無表情な彼ですが,永瀬はどんどん惹かれていきます。永瀬と樋口の掛け合いがなんとも言えない雰囲気で和みます。永瀬にとっては,樋口先輩が自分の心を溶かしていく魔法使いだったのではないかなと思いました。今まで報われなかった永瀬には幸せになって欲しい・・・!きっと樋口先輩なら・・・!切ないけれど,ほっこりするお話です。
ぜひ続きが読みたいです。