オメガバースもいろいろ進化してきたなぁと感じた作品です。
圧倒的な力関係がついてしまうもの、という認識があったオメガバース。
そこにしっかりと焦点をあてて丁寧に描いたもの、というと伝わるでしょうか。
ほのぼのとしたパートと切ないパート、現実をつきつけられるしんどいパートがしっかりと描かれているので、
架空の設定のはずのオメガバースがすごく現実味がありました。
メインとなる二人のキャラクターもしっかりしている、というのが大きいかもしれませんが、
わりとシリアスな話の中でも、シリアスにかたよりすぎない部分もあって
多くの人に読んでほしい!!!と心の底から言いたい作品でした。
あまいあまーい一冊でした。
ASMR系の配信者、という新キャラくんが出てくるのですが、
彼が出てきたことで、南くんたちの絆というんですかね
そういう「強くなったな~」というのがわかりやすく描写されていてよかったです。
個人的に一番ぐっときたのは
新キャラくんがちょっとしたウソをつくのですが
それを即座に南くんが否定、そしてkouを微塵も疑わず
kouのことを考えて怒るんですね。
揺らがない。
これがこれまでに二人が歩んできた道を感じてほろっときてしまいました。
これまでに一度でも読んだことがあるひとは、
この3巻までたどり着いてほしいです。
それぐらい読みごたえがあります。
もちろんえちえち度も高いです。
ほんとにも~この子たちは。
ほんと相性よくていいね、って母目線です(笑)
サラリーマンでゲイの主人公は、ランチでたびたび利用するカフェを気に入っていた。
ただし、そこにいる店員がどうにも苦手で……
そしてしばらくして、その問題の店員が部下として同じ会社に就職してきた。
人当たりがよく、仕事の覚えもよいその部下が、やっぱりどうにも苦手で……
こればっかりは好みなので
「細い目のなんでもソツなくこなす攻め」が苦手な人は、
この作品はおすすめできません。
回れ右です。
逆に「大好物ですーー!!」って人は絶対買いましょう。
後悔はさせません。
どっちでもない人も買いましょう。新しい扉はそこにあります。
主人公、うじうじ、というレベルではないのですが
適度に後ろ向きというか
クローゼットなゲイの方にありがちな積極的になれないタイプなんですね。
でも、それがあまり卑屈な感じには描かれていないというのが
この作品の魅力の一つかも。
攻めに惹かれていく過程、というか
ちゃんとその人となりを理解して絆されていくっていうんですかね
氷が解けていくようにちゃんと惚れて落ちていく様子がよくわかるので
とても満足のいく一冊でした。
年下わんこ攻めのだいご味「すねちゃって、そこからえっち」があるのもおすすめの点のひとつです。
・竜×人間の異種間BL
・神×人間
という2つの側面があり、そのメリットがもう有り余っている!!
世界観も独特で、でもその世界観に破綻がないので
どっぷりと浸ってしまえるのが一番の楽しみ方だと思います。
受けくんが背負っているものが多くて
孤児でその故郷を救うために無謀な旅に出たら、神様のところにたどり着けた
この一文だけでご飯たべられる人はいっぱいいるはずなんです。
でも、この彼これだけじゃない。
褐色でガタイがいい、しかも「受け」です。
設定盛り盛りなのに、こちらも全然無理がなくて美味しい飲みです。
しかも作中長髪なんですが、一回短髪になります。
犬も出てきます。
何を書いてもネタバレになりそうなので設定こねこねするしかないんですが
なにかひっかかったらもう読んで欲しいです。
絶対楽しいはずだから。
作中忘年会シーンがあって
受けが高級肉を当ててるんですが。
松「阪」牛が正しいところ、松「坂」牛となっています。
これ、書き文字も「坂」になってるので作者さんがそもそも間違っているんですが
校正さんもしくは編集さんがこれに気付かずスルーしてるのは痛いです。
重版したら直してください。たのむから。
さて、攻めさんがいわゆる「芸歴の長い俳優さん」ということで
おじさんBLという点ですごーく期待して読ませてもらったのですが。
よかったです~~~!!!
いろんなプレイが出てきてえっちシーン的に満足できるのはもちろん(?)
心理的な流れもほんとうによくて。
同じ職業の先輩と後輩なうえにライバルでもあってという設定が
ものすごくおいしく描かれています。
すごろくをやるところは意外性という点でもよかったですね。
楽しいです。
数年後の展開とか、続編が出たらいいのにな~~~。
すごく読みたいです。
ステップファミリー(血の繋がらない家族)
年の差
同居
年下攻め
と、とてもおいしいラインナップなんですが
これ、某サイトで「おじさんBL」として紹介されてたんですよね。
おじさんか……?
たしかに作中で40歳にはなるんですが、
油ものが食べられなくなるなどのエピソードもあるんですが
私の中ではおじさんとは思えないーーーー!!!!
作中に当て馬とまではいかない男性が出てくるんですが、
彼がまあいいかんじの人物なので
出てこなくなってちょっと残念でしたね。
血が繋がらないことや家族がもう亡くなってしまっていてもういない、とか
そういうところが作中にいろいろでてきて、
とってもじーんと心にひびく名作です。
1,2巻を一気見したので、こちらでまとめてレビューします。
神様と人、(正確にいうと神様という定義がちょっと揺らぐんだけど)
というくくりでかつ、オメガバースという
独特の世界観で描かれていてすごく惹きつけられる作品です。
オメガバースが苦手な方でもこの作品ならいける、って人もいると思う。
それぐらい「神様」という設定がすごく活きている作品です。
すくなくとも私はここまで凝ったオメガバース作品を知らない。
とくにこの巻では結婚と妊娠を扱っているのだけれど、
「神様」がどういうものかというものにも迫っていて
この作品の核みたいな部分を丁寧に丁寧に描いている。
なのに、設定はすっと頭に入ってきて「なるほど」と理解させてくれるのが本当にうまいなーと思います。
すぐに3巻読みます