この本が発売された時点では須王のスピンオフが発売されてなかったですし、設定自体が出来てなかったのかもしれません。
でも、須王×巴を先に読んで本編に流れて来た私としては、切なかったです。
須王がトップに立ったという事は巴失踪中(死んだと思われていた)時期なのに、巴の死を引きずってなさそうな、ニコニコ好青年のいい人須王。
「お姫様なら、さらえたのにね」
「先に俺が出会えたらよかったのに」
など、光陽を口説いているっぽい台詞。別に巴の死に執着しろとは言いませんが、逆に巴が生きていたからこそ、こんな口説いているっぽい台詞を須王が光陽に吐いている頃の巴の状況を考えると、やるせなくって、凄く切なくなりました。
内容で言えば、知らない番号に無言電話をした後に携帯を壊してしまった梁井に笑い(現実でこんな事したらドン引きですが)、執事さんの「タクシーの運転手だと思ってもらえば,,,」発言に、ちょ、執事さん、タクシーでもダメだからこんな事したら。と突っ込みを入れて、楽しめました。
評価が高いのでワクワクで読んだんですが、ちょっと期待しすぎたか、、、
ちょっとトチ狂っちゃってる異母兄も健気な異母弟も良かったんですけど、でも最後がだめでした。
終わり方が納得いかないです。時間だけ経っていて状況が一切変わっていない。
時間が経っていても、兄がお硬い外務省に勤務してて、そのうち父親の後を継いで選挙に出るだろうという事も、その為に誰かと結婚しなきゃいけない事も。二人が一緒に居られない状況が全く変わっていない。5年経ったから良いってもんじゃ無いのでは、、
これで兄が家と決別して、、とか弟と居られるような未来を選んだとかいうんだったら、分かるんですけど。乗り越えずに放置さた問題はそのまま残されていて、二人で生きて行ける道を探そうで終わっていて、、結局どうなるのかが分からない。
結果は分からなくてもいいけど、気持ちを確認し合った二人の生きて行く為のはじめの一歩くらい見せて欲しかった。
今まで読んだ健気受で1位、2位を争うくらいに健気でした。
商談が終われば自国に帰ってしまう攻め様と天涯孤独で生まれ持った容姿の所為で隠れるように生きて行かなければ行けない受け様。
受け様の祖母、そして母親も遊女でした。受け様の容姿は母親側の先祖還りのようですが、そういう事が珍しい為に、母親は身請けをしてくれるはずだったの受け様の父親に捨てられて、遊女として一生を終えます。
そして、受け様。生まれが生まれなのでそのまま母親がいた遊郭にお世話になるのですが、容姿のせいで引きこもった生活を強いられます。自分がどういう存在なのかを分かっている受け様は文句を言わず従順に小さな世界で数人とだけ関わる人生を送っていました。
そして、攻め様の気まぐれで呼ばれた受け様。攻め様と一緒に居る事で世界が広がります。そして、自分にやさしく、世界を広げてくれる攻め様に自然と恋をします。
でも、攻め様はいずれここから去ってしまう人。この恋は成就しないと知っている受け様は、ただ彼が出立する時に近くで安全を祈れればよいとよい条件を身請けを断ってしまいます。そして、それを断ったが為に、その先に待っているのは使い捨てのような底辺の陰間茶屋へ移される運命。
名前も姿も忘れられても、そんな事があったと攻め様の思い出の一部になれれば十分という受け様。そんな自分の運命を攻め様に告白することなく、綺麗に身を引こうとするんです。
健気すぎです。
彼らの先にあるものが幸せかどうかは分かりません。でも、他人の都合や願いを優先せずに”自分がそうしたいから”で出した決断ですから、この先待っているの運命にしっかり立ち向かえるのではないかと思います。
多分、お話だけならば萌一つ評価だったと思います。
タイトルに漂うそこはかとないエロイ雰囲気。
でも、お話的は、同作者さんの他の作品とかぶる事が多々あるんです。キャラがかぶってる話がかぶってる。たまに使われている文章も一緒。悪く言えばワンパターン。ですが、ですが、
分かっているのに読んでしまう、老人が水戸黄門を毎日必ず観てしまうような、分かっていても読んでしまう。萌えてしまう。私の健気スキーのスイッチを分かっているのに押されまくっていて、気づけば一人椎崎夕フェアをやってます。
萌萌の評価は表紙に。作品を読み終わってふっと表紙に目をやったら、伏見先生と目が合いました。
まって、私、威嚇されてる!!
航さんの足を抱え込み、独占欲丸出しでこちらを見ている伏見さん。なんか頭のなかで、ちょっと航さんが良いなと思っている女子(私)が二人を探しに来て、部屋の中に居るのを見つけて、部屋に入ろうとすると、伏見先生だけは気づいて、足を抱え込み、「俺のだ光線」バリバリでこっちを見る。航さんはぼんやりさんだから見られているに気がつかず、伏見先生の髪の毛とか触っちゃってて、
あ、甘い。私の小さい恋愛感情なんて吹っ飛ばして、「そんな感情持ってマジすみませんでした」って裸足で逃げ出すよ。
って妄想が瞬時に頭の中で始まり、死ぬ程萌えました。
健気、誤解、執着、昼メロ展開、話の先がある程度読めてしまう安定型が好きな方へ。
この本は、桜井さんに年齢が近ければ近い程ツボに嵌ると思います。
恋愛が人生の大半を占めていた20代が終わり、仕事や家庭に追われてマンネリ化した日常。「え?ときめき?何だっけ?大昔聞いた気がするけど、オボエテナイョ」的な人生に成り下がってしまった30代以降には蓉ちゃんの純粋さは堪らない。きゅんきゅん来ちゃう。
蓉ちゃんの下着発言は桜井さんと一緒でソファーに突っ伏しちゃいましたよ。
と言うよりも、ソファーに突っ伏してどうにか本に戻って来たら桜井さんも突っ伏していて、「ああ、うん、、堪んないよね」と桜井さんに語りかけてしました。
3巻まで来てもチューまでしかたどり着けないこの話を若い人はイラッとするかもしれない。でも、30歳超えて読んでみ、そのじれったさが、桜井さんの気分が良くわかるから。
このCDで「つめたいさびしがり」の西島尚と波亜人のホスト仲間の尚が同一人物だと分かりました。
マンションを残して死んでしまった人は西島さんなんですかね?尚と一緒になるから高利貸しの仕事から足を洗うって言っていたのに、洗えなかったのかな?とか二つの作品の間にあるだろうの10年くらいの空白がすごく気になりました。僕の知る~の方で新しい人生が始まろうとしていたのに、つめたい~の方でそれが残念な形で終わっていたと分かって、え?っと呆然としてしまいました。ツタ先生、スピンオフしてくれないですかね、、
CDの方は、ばかっこな立花さん初めて聞きました。きりっと美人な声の人だから、、、と思っていたのですが、あまりの可愛さに悶えました。もう波亜人は立花さんしか居ない!と思いました。
鈴木さんも可愛かったです。ほっとけない感が出ていて、可愛かったです。
なんていうか、大型犬攻、波亜人と小型犬攻、武生と2種類のわんこが楽しめますってカンジのCDです。
トラック5に、波亜人と尚が町中で偶然会うというシーンがあるのですが、お互い「なんでもない」で終わっているのが意味深です。もう、本当に何があったのか、スピンオフして欲しい、、