友人に「すごいよー」と勧められ購入の初読作家さん。
なにがどうすごいのかは教えてもらわず、多少グロかろうが構いませんよとページを捲り、なるほどと唸る。
時系列がバラバラで、ちょっとわかりづらいけど、八敷、佐伯、鬼戸が見てるのは、同じ世界のはずなのに、全くの別物というところが恐ろしい。
特に佐伯においては、八敷と子供時代からの双方の感覚の大きなズレに戦慄。
いつどこでどう裏切られるのか常に番狂わせというのも怖い。
誰も信用出来ないよこんなの。
いつもニコニコ忠実そうな興津も、こういう人が敵に回すと一番厄介な気がします。
下巻に幸せが待っているとは思えなくて読むのが怖い・・・。
長いこと人気が続いてる作品のようで、ずっと読みたかったんだけど、この作家さんの作品とあまり相性がよくなかったので、躊躇っておりました。
早く買えばよかった!なんという雄々しい美しさかなカルタカ!!
ジャンルはマイフェアレディ系ですな。いや、そこまで変貌させてはないからまたちょっと違うか。ターザン的な、あ!私ターザン弱かったんだった。
なんせ片言!カタコトってそれだけでかわいいから反則だよなと常々思ってるんだけど、毎度やられてしまいます。
それが野生的だったりすると相乗効果がね。ハンパない。
稜一郎が嫁ぎ先でどう暮らして行くか、ちょっと心配。文明の渦の中で生まれ育った日本人が辺境の地で果たして暮らしていけるのか?
そのへんの続編が出ないかな。
ペーパーにて、あの顔の模様は落としづらいペイントと判明。ノーメイクのカルタカも見たい!
もしかしてドシーのビバリさんかなと思いましたが、違うかな。
マルキ・ド・サドからのお名前でしょうか丸木戸マキさん。
朝田ねむいさん路線かと。
楽しかったー!しょーもない嘘ばっかつく先生に翻弄されてる久住青年。
騙されてることにも気づいておらず、素直に育ったのねーこの子。なんて微笑ましく読んでたら、私も騙されてた!
編集者との関係も、宅飲みのときにチラチラ垣間見えるあの感じが、すごくリアル。
終わり方も余韻を残しててすごく良かったし、カバー下もおしゃれです。
祥伝社さんのツイートによると、カバーの手書き文字は販売部の男性が実際に書いたものだそうですね。
こういうどうでもよさげな細部にこだわってる作品は、だいたい素晴らしい作品ですよ。うむ。