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ソムリエ合格

女性おぶもいもいさん

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今年度8位

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宇宙がみえるほどの、

すごく色っぽいふたりの表情と、
エロだけじゃない雰囲気が伝わってくるような表紙がとっても素敵。
そこだけ見ると純愛が繰り広げられていても
おかしくない気もするんですが…
帯に書かれてある言葉に一気に持っていかれました(笑)
めちゃくちゃ面白くて、最高に良かった…!

遊里は仕事として「レビュー」を書くためにセックスをして、カイくんもお金のために割り切って仕事をしている。
ただそれだけの、恋愛感情なんて生まれるはずも無い関係だったのですが…
熱すぎる情熱の塊みたいな。あるいはラブレターのような「レビュー」によって、
予期せずに恋は始まっていくわけです。

最初からカイくんのペースにやや飲まれ気味ですが、いざ始まると快楽に乗っかるのがとても上手な遊里。
彼の頭の中で次々に繰り出されるワードが笑えるものばかりで、エロいのにめちゃくちゃ面白いという楽しすぎるギャップに釘付けでした。
(もちろん彼らは大真面目です。)

カイくんも遊里もふざているわけではないのに面白いところがツボすぎて、感心すらしてしまいました。
両想いになるまでにすれ違ったりもしますが何も心配なく見守れて、ずーっと楽しいお話でした!

複雑さが最高に良い

上巻での謎を回収していくような展開の下巻。
ただただすごかった…!という一言に尽きます。
謎が、疑問が、感情が。
繋がっていくたびにどんどん引き込まれました。
上巻に比べてだいぶ複雑さは増していますが、
その複雑さこそが醍醐味。みたいな設定が
めちゃくちゃ面白かったです。

お互いに探していて共通の人物ともかなり接触しているはずなのに、どうして蛍と晶は会うことができないんだろう…?というのが一番の謎でしたが。
集められていく手掛かりとふたりを繋ぐための鍵、それが存在している世界軸が明かされたときのゾワゾワ感ヤバすぎました…!
曽我部さんがたてた仮説や蛍や晶がお互いを助けるために動いていた時系列、それぞれの服装など。
すべて遡って一つひとつ繋ぎ合わせていくのが本当に面白くて、何度も読み返してはゾワゾワ…!
というのを繰り返してしまいました(笑)

どちらに進んでもどちらかが危ない目に遭うし、
ハラハラ手に汗握る展開にはなりますが
どの分岐からでも『ふたりが一緒に生きる』という
結末に辿り着くのが素敵で、
不思議な導きだけではない想いの強さを感じられたのがすごく良かったです。

入り組んだ設定でサラリと読めるお話ではないけれど、読みながら考察をしたり読み込んだあとに噛み砕きながら振り返って余韻に浸れたりと、
作品を楽しめる時間が長くて満たされ感が半端なかったです…!
久しぶりに読んだ日高先生作品だったのですが、やっぱり好きだなぁと改めて思いました。
何度も読み返します。

すごい…

あらすじを読んだ時点で惹きつけられるところがありましたが。
読みはじめるとただただ夢中で読み進めてしまうくらい、作品自体の求心力がものすごい…!
さすが日高先生の作品だな、という感じでした。

がっつり恋愛絡みなお話ではなく彼らの不思議な力がメインにはなっているけれど、
ふたりを結ぶ空間の中には小さいながらも存在感のある恋愛感情が描かれていて、
そこを掬い取っていくようなドキドキ感がたまらなかったです。

たくさんの非現実的なことが起こっていきますが、一つひとつのエピソードがすべて次に繋がっていくので、複雑な分めちゃくちゃ読み応えがあります。
読み進めるほど深くなっていくストーリーに釘付けでした。

さまざまな"謎"を持ったまま下巻へと向かうことになりますが、すべてが繋がってからまた読み返す楽しみがあるなと感じた上巻でした。

それぞれの道を

それぞれの気持ちに痛いほど引っ張られてしまって何度も何度も胸が苦しくなるくらい、
どっぷりと浸り、入り込ませてくれる作品でした。
うーん、すごい。本当に素晴らしかったです。

一通の間違いメールをキッカケに人生が変わってしまった主人公ふたり。と、それぞれの相手。
なんだか非現実的なようでいて、実はそんなことないのかもしれない…と、思ってしまうような。
男女の、そして同性同士のやり取りの数々に
ハッと息を呑んでしまう部分がいくつもありました。

セックスに対する考え方や挑む姿勢は男女ではだいぶ違いがあるけれども、それを面と向かって聞くのはなかなか勇気が要ることです。
でも結婚を考えているのなら、そこから目を背けていては前に進めないのもわかっていたと思います。
セックスレスになるキッカケそのものがないなら、尚更。
お互いがそこから逃げずに話し合うことができていれば、一顕にもかおりにも違う人生の選択があったのでしょうね。

ずっと近くにいたのにお互いの深くまでを探ろうとしなかった整と和章も、もっと早くにぶつかっていれば離れることなく居られたのかもしれません。

でもそれは、すべてが"過去になった"から気付けたこと。
皮肉なようだけれど、それもまた現実で。
誰も悪くなくて、みんな悪い。みたいな、
どの道へ進むこともできた彼らだからこそ
背負っていくものなのかなと感じました。

実写ドラマ化の記事にあったあらすじに惹かれて購入しましたが、本当に読んでよかった…!
以降のシリーズも読むのが楽しみです。

ありのままの美しさ

一緒に仕事をしたのをキッカケに仲良くなる
人気モデルの龍也とカメラマンの洋太のお話ですが…
初対面のときは意見が合わずにぶつかって現場に不穏な空気が流れていたので、このふたりがどうやって恋仲になるの…?と疑問に思ってしまったほど。

でも表向きツン気味な龍也の素の部分が見えるとその印象はだいぶ変わっていきました。
尻尾ぶんぶんで洋太に懐きまくる様子はめちゃくちゃ可愛くて、仕事中は誰もが見惚れるようなオーラがあるのに洋太の前ではものすごく無邪気。というこのギャップがすごく良かったです。

初デートもドキドキがたっぷりであとは付き合うだけ、というときにまさかのスキャンダルが発覚…。
モデルとの恋愛にトラウマがある洋太の気持ちが一気に沈んでいく様子には切なくなりましたが、
龍也の想いはしっかりと伝わっていたのでその後も心配することなく見守られたかなと思います。

ただ終盤のエピソードが入り交じる部分がわりと怒涛だったので、もう少しスッキリしていたら両想いになるシーンがもっと際立っていたのかなと思いました。

10年分の想いを、

大学時代、親友として共に過ごしたけれど
卒業後から疎遠になっていた壬生と筒美。
そんなふたりが10年経って再会するところから
始まるお話でした。

夕映えの中で柔らかく微笑み合っている表紙のふたりがすごく素敵…!
とても幸せそうなふたりとこの時間帯特有の物悲しさを表す色合いの絶妙なバランスに
『大人の恋』のストーリーを予感させました。

ふたりの関係に複雑さはないものの、今も昔も同じ気持ちなのに同じ場所には立っていないような
微妙な気持ちのズレは伝わってきます。
それがどこから始まったものなのか?というのがネックになっていて、
微妙なズレの正体がお話が進むにつれてわかっていく展開に引き込まれました。

どうしようもなく惹かれているのは事実なのに、
『好き』だけでは飲み込めない感情があって
再会後もそれに悩まされてしまう筒美。
でもそれは壬生に対する真っ直ぐな想いがあるからこその葛藤なので、今度こそ本当に離ればなれになってしまうのかとハラハラしましたが…
二度と同じことを繰り返したくない壬生の強い想いによってすれ違うことはなく、お互いに心の内側をしっかりと明かし合うことができて。
そしてようやく同じ場所に立てたことに感動…!

長い時間ツラい思いをしたふたりなので、
これまでのぶんもこれからたくさんの幸せになってほしいなと思いました。

念願の!

2巻終わりで予告されていた
「世界に二人っきりのデート回」かと思いきや
帯を読んで歓喜っ!
表紙からすでに幸せオーラたっぷりで、愛おしそうに心を見つめる燈のこの甘い眼差しがたまらんすぎる…。
ふたりにとってはもちろん、読み手側にとっても念願の『初』をありがたく見守らせてもらえた3巻でした。

自分の気持ちに向き合い、怯え続けてきた呪いにも負けない強さを持った心の真っ直ぐな愛と
どんな状況でも何があってもずっと心のそばに居ると決めている燈の大きな愛が交わったら…
ふたりはもう"無敵"ですよね。
溶けるように甘い絡みが繰り広げられる日常はまさに幸せがあふれまくっていて、過剰摂取で溺れそうになりながらも(笑)
ようやくこんなふたりを見ることができたのが嬉しくて、噛み締めるように読みました。

これまでの日々を思うと燈のリミッターが外れてしまうのも仕方がないことだし、それはこれまで愛を信じられなかった心も同じことで。
隔てる壁がなくなったふたりが思う存分求め合う様子に感動すら覚えました。
思わずこぼれた燈の一粒の涙がめちゃくちゃ美しくて、とっても印象的なシーンとして残っています。

これまでもエロいことをしてきたふたりだけれど、お互いに同じ気持ちになってする行為って幸福度が全然違うんだなぁ、としみじみ。
あったかくて優しい彼らの空気感、最高に良かった!

そして燈の愛を受け取った心の成長が本当にすごかったです。
燈のおかげでもありますが、彼自身の意識がこれまでとまるで変わっているんですよね。
与えるだけでも与えられるだけでもない関係になるために、燈とずっと一緒にいるために。
どうしたらいいのかを考えて動く心にも感動して、素敵なカップルだなぁと改めて思ったのでした。

エロもがっつり楽しみながら、それ以上に心がふわーっとあたたまった3巻。
読めて本当に幸せでした…!

真実を求めて、

事故により記憶を失った怜の前に現れた、自称恋人と名乗るふたりの男たち。
そんな3人の"何が真実なのかわからない"三角関係が繰り広げられていくお話でした。

酒に酔って屋上から転落、その後記憶喪失になってしまった怜。
自分自身や周りのこと、人気モデルとして活躍していたことも何もかも忘れてしまっていたとき。
まずは大学生の黒田が、続いてカメラマンの堂島が怜の恋人だと名乗り出てくるわけです。

次々とエピソードが出てくる怒涛の展開ではありますが、怜自身の戸惑いや混乱に寄り添うような丁寧なストーリーとなっていて、読み手側が置いていかれることはありません。
どれが本当でどれが嘘か?誰を信じればいいのか?という、すべてが手探り状態な怜目線で読み進められたのがすごく良かったです。

世界にひとり放り出されたような絶望のなか、
ぶっきらぼうながらもそばに居てくれた黒田を大切にしたいと思った怜の想いは本物だったと思うけれども。
何も憶えていないのに堂島のことを名前で読んだりわざと逆撫でするようなことを言ってしまった無意識の言動もきっと嘘ではないんだろうなと感じます。

めちゃくちゃ先が気になる…!と思いつつ、怜の記憶が戻ればどちらかひとりは傷付くことになるんだよなぁ…と、今から苦しくなってしまいました。
そもそも怜が記憶喪失になった原因も、本当に酔っ払って落ちただけなんでしょうかねぇ…。
気になる。

今作もたくさんの美しい言葉たちが作品を彩っていて、その表現力の素晴らしさに感動です。
イズミ先生の作品は絵も好きですが、印象的なフレーズがたくさんあるのでそこを読むのも本当に楽しみにしています。
電子ではこの先も配信されているようですね。
私は紙にまとまるのを、今作を読み返しながら楽しみに待ちたいと思います…!

熱くてもいいよ コミック

 

夢のそばに、

力強い眼差しと鮮やかな赤が印象的な表紙がとっても素敵。
世先生の作品は表紙からも『ほんわかほのぼの』が伝わる物が多かったので
鋭さすら感じるのがすごく新鮮で、読む前からわくわくが止まりませんでした。

同じクラスだけれど特に仲良しというわけではなかった夕輝と凪ですが。
教室に偶然居合わせたのがキッカケで話すようになり、それぞれ自分だけの胸に秘めた"夢"を明かしたことでグッと近い関係になっていって
やがてお互いに特別な感情を抱いていくことになるというこの一連のやり取りが…もう…尊すぎて…!!
こんなに尊みを摂取していいのか?みたいな気持ちになりました(笑)

一緒に居ると感じる胸の高鳴りの正体を探るドキドキと、進路に悩む焦燥感と。
様々な感情が重なり混じり合って進んでいく彼らの日々がとても眩しくて、楽しいことばかりではなくてもそれこそが『青春』なのだろうなと感じさせてくれます。
励ましあって目標に近づくために努力をして、夢を追うことを諦めないふたりを全力で応援したい!と強く思いました。

恋の始まりも両想いになるのもすごく緩やかですが、自然と惹かれ合っていく様子がすごく彼ららしかったので
むしろハラハラするエピソードなどがなくて良かったな、と。
告白シーンも爆萌えでした…!

ふんわりとあたたかな想いに包まれながら、これからも一緒に成長していくんだろうなぁ。
幸せそうなふたりの姿にこちらまで笑顔になってしまうような、ものすごく素敵なカップルのお話でした。

秘めごと、とは。

言葉でしっかりと想いを伝えてはくれるけれど、
どこまでが本心なのかわからない水沢の謎さに
ちょっぴりモヤッとしてしまった上巻。
付き合ってお互いに胸の内を明かしていくことで、そのモヤモヤは晴れていくのかな?と思っていましたが…
想像していたよりもずっと重たくてツラい事実が判明することになり、『ふたりの恋のお話』だけでは済まないような展開となっていた下巻でした。

交換日記をはじめたことでどんどん距離は近付いて、謎だらけな水沢のことも少しずつ理解できるようになると紺の気持ちに変化が表れていきます。
ようやく甘酸っぱい雰囲気になり、このまま恋愛モードになっていくんだろうなぁと思っていたら。
紺にとって良くも悪くも大きな存在だった母親とまさかの再会。そしてふたりの間にある空気は一転するという流れに…。
一気にヒリついてあっという間に壊れてしまう脆さ、切なすぎました。

あんなカタチで母親と再会するなんてめちゃくちゃ心臓に悪いな…と思いつつ、全部知っていた水沢のことがだんだん許せなくなってきて。
これまでの優しさに嘘はなかったのかもしれませんが、最終的に紺がどんな気持ちになるのかをもっと考えてほしかった。
そして上巻に引き続き紺だけが苦しみを背負い続けているのがやるせなさすぎます。
父は再婚報告より先に借金返済の目処がついたと伝えるべきだし、母親のこともうやむやにしないで話してあげてほしかったな、と。
しかもあんなに近くに住んでいるなんて残酷すぎる。
読み進めるほどにズーンと暗い気持ちになってしまったのでした。

7年経っても水沢は肝心なところで逃げ腰で、身を引くことばかり考えている感じに言いようのないモヤモヤが募ります。
これはハッピーエンドだったのかも怪しいのでは?と思ってしまいました。

シリアスで重たい展開になっていく部分はしっかり読み応えもありましたが、応援したい恋だと思えなかったなぁ。という気持ちだけが残りました…。