ネタバレ含みます。
前回までで立夏と真冬の恋、秋彦と春樹の恋、が一区切りつきましたが、圧倒的に消えない由紀という存在、そして進路…
単純に音楽を好きで、認められることに喜びを感じられる人たちもいれば、プロという世界に踏み込むことにたじろぐ人、自分の考えがまだ分からない人…それぞれのいろんなおもいが錯綜する巻だな、と感じました。
今回は柊と玄純と高校生コンビの絡みが増えたことによってそれぞれ抱くことになったおもい、向き合わないといけなくなったおもい、が何層にも感じられます(わかりにくい表現ですみません)
ギヴンで織りなされる感情って、およそ穏やかじゃない、心を抉られるようなものが結構多いと思うんです。
今回、本編はほぼほんわかしてるところがない。個人的にはすっごく苦しくなったけど、でも、それでも、物語の中の彼らは一生懸命目の前のこと、抱えてることと向き合って生きていて、彼らのしあわせを、願わずにはいられない。(しあわせってなにかってこの物語でなかなか明確に想像しずらいところもあるかと思いますが。)次の発売日が待ちきれないです。
メンタル抉られるけど、同時に愛しくもあり、読んでるこっちにも"生きてる"みたいな感覚をくれる作品って多くないんじゃないかな、と思います。
すごく心にクる作品なので、ぜひ読んでみていただきたいです。
pixivで冒頭の試し読みができたのですが、受けの由之くんのかわいさに惹かれて即購入しました。
プライドが高くて、弱いところを見せようとせずに、強めな物言いも多いけど、ちゃんと千葉くんが大好きだということがはじめから終わりまで伝わってきます。
幼なじみの間柄で、ずっと由之くんは千葉くんが好きだけど、千葉くんのそばにいるために気持ちを隠します。
進路によって離れ離れになって、やっと再会できたときも、離れた間もずっと由之くんが千葉くんを想っていたことがひしひし伝わってきます。詳しくは是非読んでみてください…!!
小学校時代、由之くんをからかっていたいじめっ子は腐れ縁のように由之くんと同じ進路に進んでいくわけですが、由之くんと千葉くんが仲良くなるきっかけも、また、千葉くんがやっと自分の由之くんへの気持ちを自覚するきっかけになったのも、偶然彼なのです(笑)
なにげにいい役回りだな、と内心ガッツポーズしてました。
自分の気持ちを自覚したあとの千葉くんは愛が深い。もともと、恋心を自覚してなかっただけで、大切な存在だったことは変わりないのですが、自覚したことで一層、自分の由之くんへの想いを感じながら接しているのではないかな。
終始由之くんを応援しながら最後は親戚のお姉さんみたいな(笑)気持ちで喜べる作品です。2人の今後のしあわせを祈りつつ。一緒にこれからも成長していってほしいと願うばかりです。
レビューの高さに驚いたのと、試し読みで気になっていたものではあったので購入しました。
…結果から言うと、本当に買ってよかった!!!
最近買う作品はいつのまにかエッチがそれなりに入るものが多くて、もちろんそれに毎度萌えながら読んでいるんですが、こちらはそれほどエッチはないのだけれど、とてもよかったです。
いわゆるブラック企業の社畜で、どん底な草太が喜八の講談をたまたま聞く流れになるところから始まるのですが、2人が関わり始めてから、ずっと読んでいて暖かいんです(スピリチュアルな言い方になってすみません(汗))
草太くんが元来いい子なのはあるんですが、それだけが原因じゃない。喜八が慈愛に満ちているというか…草太を「雀」と呼ぶことがあるように、可愛がっているのはひしひしと感じつつ、いざくっつくとなると葛藤が生じます。方や人間、方や化け猫。生きている時間が圧倒的に違う中で、愛し合っていくことへの恐怖、この喜八の恐れは、もう草太への愛が相当なものだから。好きなのに怖い…、この決着をつけるのは草太くんなのですが、冒頭で喜八に助けられた草太くんが今度は喜八を救う。一方的に与えるのではなく、互いに与え合って助け合って、愛し合って遠い未来は見えないけれど日々を生きていこうというお話です。
化け猫仲間にうるさく喜八が草太とくっつくきっかけを聞かれたとき、心に余裕を無くしていた喜八の一言。あぁ、はじめから感じていた暖かさの原因はこれか、と納得させられます。
本編後の、草太が可愛くて仕方ない喜八の溺愛ぶりと、照れる草太のかわいさは本当にたまらない///
お話は作品上では終わっているけれど、2人はこれからもずっと仲良く寄り添いあって生きていくんだろうな、読んだ人の心の中でずっと生きていてくれる気がする、2人の幸せを願い続けずにはいられない、素晴らしい作品でした。
大学の授業中に←pixivでたまたま試し読みして即惚れ。帰り道に購入しました。
2人の大学生の話、お互い過去にトラウマを持っている、そんなありきたりではあるけど、とても優しい話だと思うのです。
高校時代に好きだった人に裏切られてゲイバレし、以来大学ではゲイであることをひた隠しにして恋にどこか諦めているカナ。一方、ゲイがバレて居場所がなくなったとき、味方でいてくれた人に振り向いて貰えなかった心の傷、憎むことでしか乗り換えられなかった自分に苦しみながら、まわりにはヘラヘラとしてオープンゲイでいるケーゴ。
互いの態度、スタンスが気に食わなくて、ケーゴをあからさまに嫌うカナとちょっかいをかけるケーゴですが、カナのいつメンのオノの言葉によってカナはケーゴに歩み寄ります。
自分の中で抑えていた、見ないようにしていた部分に触れられる、拒絶・恐怖、いろいろあったと思うけど、互いにゲイで過去に自分も傷ついたことがあるからこそ本当に触れ合えたのではないかと思います。
恋してるわけじゃない。でも、2人で慰め合って自分と向き合っていけるなら…そうして身体を繋げながら心の距離が近づいていくのがありありと感じられました。
お互い、誰かを好きになりたい。恋したい。でも怖い。逃げよう。そんなところから、2人で一緒だからこそ、お互い恋していけるんじゃないか。クライマックスの笑顔のケーゴの一言は本当に心にくるものがあります。
本編あとのお話も注目ドコロ。カナがかわいい。本当にかわいい。
ゆっくり2人のペースで恋していくんだな、これからも彼らを見続けたい。そんなお話です。
カナのいつメンのオノとおシブの話が最近完結したそうなので、ケゴカナにもまた近いうちに会えるのかな?と楽しみにしつつ。
他の多くの作品とは違って、これから恋していく2人の話ですが、とても寄り添いたくなる2人なので、ぜひ二度三度と読んでみてほしい一作です。
表紙のかわいさにつられて購入しました。
…期待を裏切らないかわいさ!!!
基本的には受けくんの要目線でストーリーが進んでいくのですが、お互い好きすぎて毎日セックス三昧でセックス依存症?!と要が悩みだしたところから2人の関係が怪しくなりだし…
相手のことが大好きなのに、互いにすれ違って傷つき合う2人。でもそれによって、相手の好きなところや、自分の相手への気持ちを再認識できたのではないかな、と思います。
わだかまりが解けたら、もうそこは彼らの幸福空間です。読者は微笑みが止まらずゴチソウサマ…☺️
彼らはずっと、そうしてかわいく好きあいながら一緒に時を重ねて行くのだな、とほっこりできる一作でした。
幼なじみというか、腐れ縁設定に弱く、購入したこの作品。
受けの右山は高校時代、左京にあった時からずっと左京のことが好きでした。
左京の未来を思う気持ちや、たとえ付き合えたとしても左京に捨てられたら…と、左京に自分の気持ちを知られた後も、なんとか"友達"のままでいようと頑なになります。
一方、左京は右山が自分の名前を呼びながら自慰をしているところを見かけて以来、右山を意識するように。腐れ縁ではあったけど、思えば自分の夢を後押ししてきてくれた右山を大切に想う気持ちに気づいていきます。
報われなくても、そばにいたい、大事にしたい、と健気な右山の様子がいじらしく、また、何かと左京の世話を焼いてしまうのは左京への気持ちから来る自然な行動なのかと思うと、応援せずにはいられません。
別れ際の空港での左京からの「そばにいるのがお前じゃなきゃいやだ」という言葉の暖かさが右山の臆病な心を溶かして2人はやっと通じ合えました。
後日談は、右山はもう昔からの染み付いた、ごく当然のような左京が大好きなんどな〜という行動に、左京は左京で右山と一緒にいたくて仕方ない様子にキュンキュンしっぱなしです!!
恋人になって互いに名前呼びもちらほら。"BY MY SIDE"2人はずっと一緒なんだ。と幸福感に満たされる読み終わりでした。
まだまだしあわせそうな2人が見てみたいな、そんな気持ちにさせてくれる2人でした!!
ゲイである榊くんと、ノンケだけど榊くんのことを理解して親友として、同僚として仲良くしてきた高瀬くん。
高瀬くんがたまたま榊くんが酔っ払って彼氏と勘違いしたことをきっかけに、高瀬くんは榊くんを意識しだします。
酔っ払っう榊くんのエロかわいいこと…
榊くんはゲイであることを分かった上で親友という関係でいてくれる高瀬くんのことを大切に思うからこそ、恋人になるのを怖がります。
彼らは高校のクラスメイトでしたが、人が集まる高瀬くんに対し、榊くんはゲイの噂を立てられたこともあり、目立つ存在ではなかったけれど、榊くんを理解してくれた高瀬くんを榊くんはずっと大切に思っていました。
一方、高瀬くんは、なかなかパイロットの夢をまわりに打ち明けられなかったけれど、たまたま知ることとなった榊くんからの一言が忘れられない大切な言葉となっていました。
互いに相手に心を救われたからこそ、親友として大切にしてきた絆が、"これ以上になく大切な存在"として恋人になる過程は発見です。
恋心からではなく、相手への感謝や尊重から由来する気持ちだからこそ、恋人同士になれたときのしあわせ様はひとしおでした。
ゲイとして男同士のセックスに慣れている榊くんの、エロさは凄まじいですし、飲み込まれつつも、過去の男のことで嫉妬する高瀬くんもかわいい。
個人的には、甘々セックスもよかったけど、最中のキス描写をもっとじっくり描いていただけたらもっと最高だったな、と思ったので萌×2です。
けれど、すっきり読めて癒される作品でした。
もふもふ枝子先生の他の作品を読んでとても好みだったので、本作も購入。
やっぱり絵がとてもかわいらしい…
一成はアイドルオタクで好きなアイドルにしか基本テンションが上がりません。そして彼がアイドルオタクになるきっかけになった昔好きだった女の子の弟、航に学祭の役員として再会します。
はじめは、姉のことが思い出されることもあり、ファッションショー部員というキラキラした印象から航を苦手に思っていた一成ですが、航のファッションにかける熱量を知り、彼を応援したい、と思うようになります。
一方、航は、実は昔一成に助けられたことがあり、ずっと好きだった人でした。アイドルオタクという昔の印象からの激変にショックを受けつつ、一成がアイドルを全力で応援する姿を理解し、尊重してやはり一成が好きな航。
はじめは航の一方通行の恋心でしたが、二人の掛け合いには段々と互いへの理解や好きなものへの熱量の尊重が生まれ、一成も相手を愛おしく思う気持ちが芽生えてきます。
互いの好きなものをみとめつつ、"オタク"や"キラキラしてる"と言ったある種のステータスのようなものを取っ払って相手の本質を見て、互いに好き合う二人。
腐女子にこそ、刺さるものがある作品だと思います。
本編後のアフターストーリーの二人のかわいさも凄まじいです。一成の方が好きすぎて、余裕がない航も、恋愛経験の少なさから航の気持ちが理解しきれないけどそれでも航以外考えられない一成。
二人のイチャイチャシーンはかわいい…と言葉を失い、顔が綻びました。