先生のXより、東京漫画社から版権を引きあげるそうです。『カットオーバー・クライテリア』も同様。電子書籍は2025年5月末販売終了、紙コミックスは在庫限りとのことで、手に入れたい方はお早めに。告知にまたどこかで…と言う記載もありましたが、暫くは買えなくなるのは間違いないでしょう。それにしてもBLアワードで『能美先輩の弁明』が1位をとって、売り時ともいえるのになかなかの決断。話はもっと前から詰めていたのかもしれない。
と、前置きが長くなりましたが、大麦こあら先生の他の作品は大好きな自分ながら、こちらはさほど響かず。ファンタジーものが好きではない、特にインキュバスものは全く食指が動かないので致し方なし。エマは可愛いし、絵柄も大好きだけれども!
rasu先生の作品の好きなところが、この作品にもいっぱい詰まっていた。
・脇
脇と脇毛ですよ!rasu先生の作品といえば!それも今回はセックスシーンというか、色気あるシーンでの脇ではなく、モデルたる千尋くんのモデル仕事中の脇。フェチシズムに溢れていて非常に良いですね。
・体格
なんと腰回りの頑丈な受け。3話の扉絵が洗面所に立つ2人で、伊吹さんのお尻の大きなことよ。最高!相変わらずむちむちの胸筋もありがたい。あとがきに「大きくてかっこいい受け」と書いてあって、rasu先生ってそっちも行けたんだ!という驚きと喜び。いい大人のかっこ悪さが私も大好きなので、だからrasu先生の作品と相性がいいんだなと気づきを得た。
・まつ毛
今回は攻めまつ毛です。受け攻めはそっちなんだ〜という驚きと感謝。2人とも可愛い。
全体的な令和っぽくなさも好きです。いにしえを感じる程ではないのもまたよし。
とても好きだったのにレビューをしていなかったことに気づきました。美祈くんみたいなタイプがだんだん自分に懐いてきたらそら可愛いよなぁ。
出会いの描写に納得感のある作品が好きです。職場、学校、幼馴染はよくある。外で拾うは飽和状態。この作品は周辺店舗共通の休憩場所というのリアルで好きです。このベンチに気になる雰囲気の子が座ってたら、交流が生まれて、ちょっとすれ違ったりもしつつ、相手の良さに気づいておつき合いに発展する…そんなことがあってもいいなと思わされる。その段階の踏み方とか、自分はこういう考えですよってのを互いが出していく感じが、丁寧に描かれているところが好きでした。そもそも絵柄が好きってとこも大きい。
他の作品も読んで思いましたが、わが先生は女の子あるいは女性という性を話に絡めたいタイプの作家さんのようで。この作品の絡め方は好みでした。
色んな作品が読みたかったら過去のものを掘り出すのも大事だよなと久々に再確認。
平成作品はキラキライケメン学園ものも多いけれど、こちらは気だるさのある高校〜大学が舞台の作品。一昔前の作品はハマるとほんと良い。好きだなぁ、この空気感。最近のBL漫画にはないものがある。PC作画ではない絵柄とか、平成の空気感とか、家電とかさ。バンバン吸うタバコも。この雰囲気からのセックスの暑苦しい感じも大好き。暖房も冷房まで効いてなさそうで清潔感もないこの暑苦しさが。最近の作品は清潔なものが多いから、よりよく見えてしまう。
この作品で特に出色なのはストーリーへの女性の関わり方。最近の作品は女性目線ですよ〜という描き方になるところ、さらっと女性が自然に存在してる。
読み切りはもっとすごい。元彼と幼馴染がくっつくどころか致してるところに遭遇し、葛藤もありつつ尚この余裕。母性すら感じる。
前半は健全そうな空気をまとっているのに、徐々にどエロくなっていく稀有な作品でした。直接的だったり下品なエロでは無いところがまた上手です。この雰囲気を味わいたくてまたこの作家さんの作品を買いたいと思うほどに。
ダンスが導入だからかな。シーモア限定おまけ漫画ではダンスをエロ目線で見られたく無い淳さんの情報が出てきます。本編のデート〜お家では大変手慣れていてどこからどう見てもセクシーお兄さんだが、ダンスは別らしい。
ノンケ作品を読むときに自分の考える違和感に少し触れている作品でした。ただ少し触れたからにはもう少し煮詰めて欲しかったという個人的な好みから、つい萌2評価にしてしまった。今日の夕飯、明日履く靴、職業の選択、ありとあらゆる選択が人生に重要ではあれど、最も重要な選択のひとつであろう子を持つこと。「普通に欲しい」と反射で答える彼は今後器用に生きていけるだろうか。ってとこが気になっちゃったんだな〜〜この作品のテーマの一つであれ、固執する部分ではないんだろうと思う。ほんと個人的にはこのテーマには触れないで他で充実させてくれたら神評価だったと思うが、淳さんが付き合う前に触れたいタイプの人だったんだろうから仕方ないんだろうね。
全体で評価つけることが多いけれど、特定のシーンがぶっ刺さって評価つけることもたまにあり、この作品の最初のキスシーンはかなり好きなので、神評価つけようかな〜〜と揺らぐ気持ちもあった。
読み始め、よく見る設定だなと油断してたんです。幼馴染の2人、キラキラしたのは随分努力して意図的にキラキラさせてる、高身長のもっさり、キラキラの子にはなにやらトラウマがあるようで…うん、よくある導入。
特に心惹かれたいくつかの点が、まず眞白が母親を否定せず守り抜いたところ。BL漫画は女性下げの作品が割と多い印象があって好感。眞白の母親強いなぁ。父親に会いに行った後に数学科行きたいって言われたら、少しは嫌なそぶり見せても許されそうなところ、なんと賢明な。
眞白が父親と対峙するシーンも出色。テンプレ展開ではなく、作家さんの意思を感じるやりとりだった。こういうのが見たいんだよ、という。
あとは電子描き下ろし!私には刺さりまくったのにこれ電子限定なんですね。本編に捩じ込んでほしかったなぁ。1話早々に登場してる眞白の友人の竹田くんをメインに据えた1ページ漫画でして、久々に再会した2人がラブラブになるパターンの作品で、こういった存在の友人を当て馬でもなくこんなに良い立ち位置に置いてくれるの、作家さんが優しすぎるし眞白もいいやつすぎて…おすすめです。
と、BL漫画らしくない点にばかり言及しましたが、BL部分も良かったからこそのこの感想で。
愛あるエッチ描写の豊富さとか、賢い眞白の高校生らしいハマり具合とか、眞白と時鷹の表情の良さとか、好きポイントたくさん。
巻末を見るだに大学編も面白そうなんだけと、続きでないのかな。
本編はしっかりビジュアルに差があるのに表紙が2Pカラーっぽいのもったいない。あと数学が好きなのかなって生徒にすぐ数学科を勧めるの違わないか先生!
ゆいつ先生の作品で久々にドストライクがきて大興奮!!!初期の『REVERSE』『バカな犬〜』が特に好きで、他の作品も読んではいたけれど最近個人的大ヒットはなかったんですが、これこれこれ!!!って気持ち。それもアングラ要素がない社会人もの!自分の好きなジャンルで好きな作家さんが好きな作品を描いてくれる喜びたるや。2人の個人情報って、日下部さん(先輩、受け、二重※重要)に弟がいるぐらいしか出てなくて、続編欲しいな〜〜〜続編欲しいよ〜〜〜〜〜出来れば二階堂くんの人間味や年下っぽあとこや弱ってるとこもっと見たい!!!春斗の元カレは登場しなくていいけどどうやって付き合って別れたか知りたい!
身体の厚みが相変わらず最高。童顔だが肉体はがっしりしてる可愛い二重の年上受けと、一重の年下攻めよ…それも酷薄一重ではなくて、飄々としてるけど情熱はあって。「近くのカフェで」がきた時スンとしてるけど内心どんなだったか知りたすぎる。いや、漫画としては描かないのが大正解なんですけどね。
あーいいもん読んだ。