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女性いちご狂さん

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いじらしい彼

5巻で原作1巻分が収録された形です。
14話の扉絵が大好きなんですが、カラーで収録してくれていたのでとても嬉しかったです。
カメラの中に映し出されているバストアップの部分だけ王様の姿をしている清居が美しさと可愛さを両方備えていて、カメラとカメラを持つ平良の手が透けて描かれているのもセンスの塊だ~!!!とすごくお気に入りの絵です。

平良の叔母の家での半同棲生活。
キングだと奉られている側なのに、初恋もファーストキスも初体験も平良で、一途でいじらしい清居が可愛い。
需要と供給が噛み合った奇跡の2人なのに、平良の頑強なマイルールが恋人になるという選択肢を排除してきて清居が不憫なのがしばらく続きます。
好きな人なのに恋人になりたいとは思わない、口でするのはいいけどキスはダメ─── 清居はそんな事をしていい人じゃない、自分はキングを守る一兵卒だ。
平良の中には理想の清居がいて、それに従って動いている。
その思い込みで、清居のことを振ったことにも気づかない。
仮に気づいていたとしても恐れ多いと退いただろうけど、清居の荷物を返しに来たところで清居じゃないけどほんっっと理解できない子だなと思ってしまった。
いや、こういう無神経だったり空気が読めないところが平良らしくはあるんだけど。
清居の言う好きな人が自分だとは微塵も思っていなくて、「清居好きな人がいるの?」と聞いてしまうのにもあぁぁ...と頭を抱える。
でも、清居が自分のことが好きだと言っていて、現実の俺を見てくれ、そうでないならもう関わらないでくれと言われたことで偏屈なマイルールで閉ざされた扉が開かれた。
やっと恋人になれた……!
清居を泣かすな~!!!もう二度と泣かすなよ~!!!
感慨深く見守っていたけど、晴れて結ばれたあとのピロートークで笑ってしまいました。
何ってあの祖父の遺品のフラスコに入った宝物の小銭について語る平良に清居がドン引きしている顔とドン引いてる清居の心の声。
好きだけど、キモイものはキモイし、ドン引く清居の反応が面白い。
もう平良の独自の感性と見解にはあまり驚かないんだけど、ちゃんとその都度嫌そうな反応をしてくれる清居にノリツッコミのような面白さを感じてしまう。
清居の心の声大好き。
これぞひらきよ節!!!

清居のファッションセンスのよさが着ているものや身につけているものや着こなし方からさりげなく感じられるんですが、私が1番あぁっいい~~~っ!!!となったのはコートの腰紐を結ばずに垂らしているところです。
女性の場合はウエストラインがくびれてシルエットが綺麗に見えるから後ろで結ぶの好きなんですけど、男性の場合は前で留めないならあぁやってラフに垂らしてるのがオシャレだなぁと思うんですよね。
しかし紐が長いと変になるし、上手く着こなせていないとひたすらだらしなくなってしまってオシャレ上級者にしかできないなとも思う。
それが!ここに!!!
好みの着方のお手本のようで素敵だったし、清居は結ばないのが“らしい”なって。

次巻から憎らしい彼編ですね。
2026年の春が楽しみです。

シーモア→白抜き

逃避行の行方は

以下特大のネタバレが含まれるので未読の方はお気をつけて。

情報の開示の仕方と構成が独特で、最初は頭に「?」が浮かびながら読み進めました。
徐々に明かされていくのですが、珍しい描き方(組み立て方)をされているなぁと思いました。
亮の重い執着愛、可愛くて仲睦まじい亮と楓の学生時代、殺人、共犯、つかのまの逃避行。
正当防衛とはいえ、お互いがお互いを守るために人を殺めてしまっている作品なのでテーマが重いんですが、相反することを書くのだけど可愛いシーンもあって、可愛い印象も残る不思議な作品です。
エロも濃くて可愛くて満足でした。
亮は楓がいないと生きていけないし、楓も亮には自分がいないといけないと思っているので、愛し合ってるけど共依存感もあります。

ラスト、これは…楓だけ自首したんですかね?
お父さんのことはバレてないから告白しなかったのかな。
ハピエンなんだけど、闇を1つ抱えたままなのがほの暗くて、なんとも言えない後味を感じさせてくれました。
読み終えてみると『行方不明。』というタイトルに色んな意味がかかっていて秀逸だなと思いました。

同人誌が出ているそうで、読みたかったな〜と思っていたら、電子配信してくださっていたのでこれから拝見してきます。
ご興味ある方は併せてどうぞ。

シーモア→白抜き

こういうお話かぁ!

高尾先生、昔少女漫画を読ませていただいていたなぁ…!
BL作家さんだと珍しい切り口というか、少女漫画出身の作家さんらしい作品でした。
BLカテゴリの本だけど、単話は少女漫画カテだったそうで、頷く感じです。
濡れ場はありません。
まさかこんなにファンタジーなお話だと思っていなかったのでちょっと驚きましたが、このタイトルの意味がわかりました。
ちっちゃくなるところ、他の方も書かれていらっしゃいますが、アオイの時はなるほど服は一緒に小さくならないのかぁと思っていたんだけど、おばあちゃんの時は一緒に小さくなっていたので、ん?どっち!?と突っ込んでしまって。

私は穏やかとか日常系とかとあまり相性がよくない人なので中立ですが、ほのぼの日常系とかご飯が美味しそうな作品が好きな人はお好きな作品だと思います。
非現実的なのが苦手な人はお気をつけて。

娯楽としてタブーを楽しめる人はお好きかと!

コスプレ編はタイトル通りコスプレ(メイド)だったけど、パラレル編もコスプレあり(バニー)です。
このストッキングどうなってるんだろう?
その辺で買ってきたみたいなビニール袋に入っていたからドン〇的なところで買ったチープなやつかと思ったら、ドエロイ構造でびっくり。
パラレル設定新鮮~!
お酒のせいか楓が頭が弱い子みたいになってるのも新鮮だった。
楓快楽に弱すぎる。
しかし冷静に考えて読むと亮も亮にやられたこともアウトなことばかりなので、頭を空っぽにして非日常エロを楽しめる人向けだなと思います。

コスプレ編はえろかわいかった~♡満たされた〜!で終われるんですが、パラレル編は普通に脅迫なので、最後はモヤっとなりました。
それでも私はパラレル編の方が好みです。
万人受けはコスプレ編の方だと思います。

春日の家族関係が不思議

柊木は春日の事が好き。
入学式で迷子になっていたところを助けてくれたのが春日で、セットされた髪にピアス穴、眠そうな目、自分の周りにいないタイプで一目惚れだった。
犬の散歩中に、バイト禁止なのにコンビニで働く春日を見てしまい、目と目が合う。
「ヤバっ」とか「げっ」とかいう反応をされるから、あまり仲良くはなくて一方的に知ってる人って感じなのかな?と思ったら、クラスメイトで会話もしてる。
でも、一緒のクラスになれたらいいなと言ってくれたことも忘れていそうだし、ちょっと距離感がある。
夜遊んでいると噂され、不良っぽさのある春日だけど、この低めのテンションと距離感が絶妙でいいなと思っていたけど、柊木の愛犬と戯れてメロメロになっている様子から可愛さも見えてきた。
距離感も...いやめちゃくちゃ懐っこいじゃん!?距離感バグじゃん!?と。
それからは、なぜ今まで仲良くなかったのかってくらい急接近。
距離感バグといってもウザイ感じじゃなくて、テンションは低いけど懐っこいのが可愛い。
友達も今のところ特定の相手がいなさそうで、柊木にだけベタベタ……これは柊木は堪らないだろうな。
でもこちらはまだなぜこんなに懐っこくなったのかついていけていない。
なのに、可愛さに思い余った柊木がキスしてしまい。
早い早い、キャラもお話も思ってたのと違う。
全然不良じゃないよね?!遊んでそうな噂が立っていたのはピアス穴のせいだけだったのかな?不器用なひたすら可愛い子だった!
懐っこいので、末っ子とか家族から愛された子なのかな?と思ったら、家庭環境が複雑そうで。
柊木の恋愛観が打算的だったのも驚いた。
モテそうだし断っても不思議じゃないのに、後のことを考えた恋愛をするんだなぁって。
そんな柊木が春日には初めての一目惚れをして、打算じゃなく心が動いた、初めての恋だったんだなぁって。

春日はこんなに懐っこいのに、義母の妊娠を知らなかったことにはうーんとなってしまった。
自分のことをわかっているし、家族と仲良くする気がない訳でもないのに...春日も悪いんだろうけど家族も悪くない?
妊娠くらい話してもいいじゃない...会話がなさすぎなんじゃ?
お義兄さんも急いでいたのはわかるけど何も説明してくれないし。
お父さんも、会話していたら話が噛み合ってないことくらい分かると思うんだけどな。
春日の距離感、甘えなれていない人にはこの距離感は無理だと思うのに、家族と会話もままなっていないってどうなってるんだよって思ってしまいました。
家族とはあまり仲がいいわけじゃないけど、かといって不仲って訳でもないんですよね...掴みきれない。
仲良くない相手に「オム!(オムライスのこと)」とは答えられないというかそこそこ親しくないとあぁいう言い方はできないと思うんだけど…ほんと不思議な家族だなぁ...。

どう考えても春日も柊木のことがとっくに好きだと思うのに、結ばれるまで長いのでじれじれしながら見守りました。
柊木にとって助けてくれたのは春日だけど、春日にとって助けてくれたのは柊木だった。
kanipan先生のご本は3冊目なんですが、受けちゃんがものすごく可愛い子ばかりだったので、きっと先生は可愛い子がお好きなんだろうなと思いました。

なんだかんだと面倒見のいいフミ

佐狐探偵事務所に雇われた狼は、ピンク髪でデカくてコワくて尾行が下手すぎた。
クビか?と思ったが、動物に警戒されるフミの代わりに下の階の喫茶店の店主のインコを探すのを引き受けるとすぐに見つけてきた。
狼はやたらと動物に懐かれて向こうから寄ってくる体質で、そんな狼の活躍のせいで佐狐探偵事務所はペット探偵として有名に。
狼はフミのことが好きで、隙あらば押し倒したりキスしようとしたり。
我慢しきれていないけど、20歳になったら恋人になるのを考えてくれるという約束で我慢してきたつもり。(勝手に記憶を捏造して、恋人になるのを考えてくれるのではなく、抱かせてもらえると思ってるけど。)

フミには目の前に落ちている物を拾う癖があるらしい。
狼のことも拾ったし、各話のエピソードと共に、猫にオウムに金魚と事務所にどんどん増えていくペット達。(でもこれは狼が引き取ろうとしたせいもあると思う)
SNSで人気のエキゾチックショートヘアの迷子探し、6年生死の分からない父親探し、人のいつかない部屋、フミ父の友人(?)なのかな?フミが幼い頃から世話になっているおじさん(建設業取締役)の浮気調査、フミの妹のストーカー調査。
探偵業に勤しむフミと狼の日常を追いながら、徐々に明かされていくフミの過去と狼の過去、狼がフミを好きな理由。
親ガチャはハズレでもフミに出会えて運が良かったという狼。
狼のアタックを交わしながらもフミもまんざらではなくて、20歳の誕生日にキスしてくれる。
今年はこのくらいだけど、来年はもっと先まで。
恋人になった2人と、猫と、オウムと、金魚と。
今日も佐狐探偵事務所は賑やか。
フミはこれからも何か拾ってしまうんだろうな。

表紙がとても素敵で漫画もお上手だったんですが、個人的な好みの系統と求めていたものとは違う路線だったので萌に。
BLを抜きにしても成り立つくらい探偵業のお話がしっかりしてるので、いつものBLに飽きた人は読まれてみてはどうかなと思います。
寝たあとの描写はあるんだけど、行為中の描写はなしです。

良くも悪くもBLだなぁと

義兄弟モノです。
父親同士がパートナーとなり、同居することになった静と元哉。
元哉は静のドタイプで同居にドキドキするあまり顔を合わさないよう早朝から仕事に出かけるようにしており、本来そんなに早く家を出なくていいこと、避けられていることが元哉にバレます。
お風呂で全裸の元哉とバッタリ遭遇するラッキースケベからの、避けている理由は元哉のことが好きだからとバレ、気まづくなるどころか2人でお風呂、からの手コキという怒涛の展開。
静が元哉のことを好きなのはもちろん、元哉もまんざらじゃないです。
可愛いと思ってるし、寝たいと思ってる。
ちょっと都合がよすぎないかとモヤついたけど、お父さんが片方はゲイ、片方はバイ?(男もいける人)だから息子達もそっちもいけるクチなのかなと言い聞かせた。

なんだかんだといい感じな雰囲気なんだけど、静が元哉のことが好きなのに突然こういう関係はもうやめようと言い出します。
どうやら元哉に「可愛い」と言われるのが嫌なようで、その理由は父親と元パートナーの記憶が原因だそう。
可愛いと言っていても父を泣かせて捨てた元パートナーと重ねてしまうとのこと...。
うーん、じゃあなんて言えばいいの?
「可愛い」じゃなくて「好き」と言っても、この場合父が捨てられた過去がまた邪魔しそうだし、そうなると元哉は気持ちを伝えることが出来ないし、静は何を言われても信じられないってことにならないかな...と。
でも、可愛いは嫌だけど好きは嬉しそうだったので、うーん?と。
好いてくれていると分かれば大丈夫ってこと?
……父親の元パートナーは父親に好きとは言わず可愛いとだけ言っていた人なの?
7年も一緒にいて...?好きじゃないと7年もの間一緒にいられないと思うんだけど...。
静のトラウマがちょっとよく分からなくて混乱。

元パートナーと書きましたが、静の父親はゲイで、前のパートナーとの間に養子として静を引き取り育てており血の繋がりはありません。(作中1番ビックリした。)
そのような複雑な家庭環境ですが、父との関係は良好なようです。
結局父同士息子同士で付き合うことになり、父親たちへのカミングアウトも済んでいるけど、いいよとすんなり受け入れてもらえて。
自分たちもそうなので反対できるはずもないんだろうけど、義兄弟というのは萌えるけど、家族間でデキてるってややこしそうだなと思ってしまった。
ちょっとケースが違うけど、マ○レードボーイを思い出してしまいました。

評価は萌に近い中立です。
かなり序盤から惹かれあっており、あとは告白するだけ受け入れるだけっていう感じでその間に特に予想外も波風も立たなかったのでサラッと読み終えました。
もう一押し何か波乱が欲しかったし、乗り越えた先に晴れて結ばれてもらいたかったなぁという気持ちと、父親の元パートナーのトラウマをもっと深く見せてほしかった、父親たちがパートナーとして出てくる意味をもっと感じられたらよかったなと。
静のトラウマがあの描写と言い分だけでは私には弱く、あまり共感出来ずもやついてしまったのも残念でした。
読みやすいし、絵も上手いし、波乱がない物が読みたい人ならもう少しハマれると思うんですが、私には少し物足りなかったです。
受け攻め両視点が読めたことと、ひとつ屋根の下義兄弟設定はよかったです。

Kindle→白抜き

清居視点が面白い!

清居視点が読めます。
平良のことをどう思っていたのか、テレビの中の人になりたいと思った子供の頃の寂しさ、独占欲。
「一生持って歩くバッグの中身は意外と子供のころから入っているものが多い」
私はこの言葉がすごく刺さりました。
本当にそう思う。
清居のバッグの中身を少し見せてもらえた時、なぜ平良のことをこんなに好きになってしまったのか納得させられました。
噛み合ってしまった平良と清居のこの奇跡的な出会い─── 平良の熱狂的なあの目でなければダメなのだということ。
この清居視点を読むともう清居が可愛くてですね。
空回りに意地っ張りに嫉妬、恋してるなぁ。
あと、「びびり」って言った時の笑顔が可愛すぎる。
せっかくこれで付き合えると思ったら、平良の拗らせ大発揮。
怖い...真性の信者(一兵卒)の思考恐るべし...!
意味のわからなさにえぇ...?となるんですが、それに対する清居の心の声というかやりとりがおもしろいんです。
笑うところじゃないんだけどなんかコミカルで、ひらきよ節だなと思ってしまうというか。
思うんですけど、ネガティブは置いといて平良の頑強で意味不明なマイルールは一人っ子でご両親が優しいというのも影響しいてるのかな。
優しく見守ってくれるから、怒られなかったから、尊重されたからこういう平良が出来上がったのかな...なんて。

おっ?となったのがエビコロ。
ドラマだとエビのしっぽがついていたのでああいうフォルムの食べ物なのだと思っていたんですが、漫画だと見た目は普通のコロッケです。(平べったいコロッケじゃなくて俵型)
これエビコロだよね?お母さんがエビフライって言ってたけどこれ(エビコロ)のことだよね?って一瞬考えてしまいました。
エビのしっぽがついたものを先に見てしまったのであれ?となったけど、清居が食べるまでコロッケだと思っていたのを考えるとエビのしっぽがついていない北野先生が描かれたものが凪良先生のイメージに近いのかもなと思います。

小山くんのことも触れておこう。
正直清居以外でこんなに平良のことを好きになってくれる人は小山くん以外もういないと思う。
平良のことが好きだからこそ清居のことを悪く言ってどうにかこのままの関係でいてもらえるようにと足掻いているの、嫌な奴かもしれないけど私はそれだけ好きなんだなと思った。
ひらきよが強すぎてどうにもできないしどうしようもないし、応援してあげられなかったけど、いい子だし彼のおかげでまた平良と清居の関係が動き出したターニングポイントとなるキャラなので、平良とは残念だったけど幸せになってほしいなと思います。

水を使った表現が美しい

清居が小学校の文集にアイドルになりたいと書いていた理由が分かります。
そして卒業式。
“雨だれみたいにぽつぽつと降る”会話という表現のあとの、水溜まりを踏みしめて水が跳ねる描写がすごく好きで、その後の清居からのキスと水溜まりに映る2人の表現がとても素敵で印象に残りました。
コマ割りも、相変わらず見開きを使ったページがあり、単調にならない割り方をされていて見応えがありました。
ただちょっとあれ?となったところがあって。
私の記憶違いかな?
小説の記憶なのかドラマの記憶なのか、色々ごちゃまぜになってしまっていてよく分からないんですが、この清居からのキスシーン、清居が平良にキスしたあとに平良を突き飛ばしていた記憶があるんです。
でも、漫画では落ち着いていて...。
実は清居はファーストキスで、恥ずかしくて突き飛ばしたっていうエピソードがあった記憶なんですが...コミカライズは原作に忠実なはずなので、あれはドラマの設定なのかな?
それとも私の勘違いなのかな?
記憶力が乏しくてどの媒体の情報か把握しきれていないことを思い知らされました。

キスをした卒業式から平良は清居と会わなくなり、大学生編に突入です。
平良の思い込みが強くてネガティブすぎるからこんなに清居と関わらずに月日が経ってしまったよ.........。
平良は大学の写真部の小山くんに告白されて、たまたま清居は男だったけど自分がそっち側か分からないことをはなし、そのままの関係で一緒にご飯を食べたりして過ごしている。
平良の別れの挨拶が「またね」や「じゃあ」ではなく「さよなら」なのが気になった小山くんとの会話のお陰で、清居のあの言葉には「また」があったということなのでは?とやっと気づく。
平良はキスもあの挨拶も最後の挨拶だと思っていたんですよね...。
あのキスも、同情でしてくれた“お情けのキス”だって思ってる。
お情けでキスなんかしないでしょ?!そんなわけあるか!って思うけど、平良には通じない。
「さようなら」の方が「じゃあ」より寂しくないと思ってしまうくらい清居の「じゃあ」がショックだったんだろうけど、普通は「じゃまたな」をこれきりだとは解釈しないですよね。
「さようなら」と言われたら時は、もしかしてこれで終わりかと思ってしまうけど... 怒ってたからきっとそうなんだって思い込むあたり平良のネガティブが炸裂です...。

小山くんと過ごしている時間が長くて情が移ったのかな?それと清居を忘れたいという気持ちが重なって、平良は一時は小山くんと付き合おうと考えていた。
もうなんていうか清居が可哀想...あのタイミングで再会できたからよかったけど。
小山くんも...本当に平良と清居の再会が告白する前でよかった...告白後だったら可哀想すぎる。
申し訳ないけどひらきよが早く見たすぎて小山くんを応援してあげれなかったんだけど、挨拶の意味に気づかせてくれたのも小山くん、舞台に誘ってくれたのも小山くん、小山くんに助けられすぎ、ありがとね...。
平良とは無理だったけど、幸せになってほしい。

素晴らしい表現力...

私はこの作品を電子で読んでいて、基本的にはタブレットを縦に使った1ページ表示で読むスタイルなんですが、今回はそれだと勿体ないと感じ、横にして見開きで読みました。
効果的に見開きを使って描かれたページがあるのはもちろん、コマ割りが見開きで見た時に美しいよう考えて配置されているのが感じられ、1ページ表示で読むのは勿体ないなと思いました。

好きなところその1。
ファミレスで、清居の前に空になったドリンクのグラスが沢山並べられているところ。
平良が清居の飲み物がなくなる前にせっせと入れて渡したんだろうなと。

好きなところその2。
清居がコンテストで優勝できず、1人こっそり拗ねているシーン。
普段は見れない表情が見れて貴重。

好きなところその3。
“架空のさえずり“という表現。
さすが凪良先生だなと感じました。
こんな文才私には1ミリもない。

好きなところその4。
平良に手の甲にキスされた清居が、驚いて手を引っこめたり慌てたりせず、動じずにキスされたまま会話するところ。
“清居奏!!!”って感じでとても好きです。(語彙力)
そして清居をすごく綺麗だと連呼する平良に、私は「北野先生綺麗です...上手い...北野先生がコミカライズしてくださって本当によかった.........」と絵と画面の美しさをしみじみ噛み締めました。

好きなところその5。
2度目の手の甲へのキスの許し、1枚まるっと使って描かれた光景。
神々しい............!
あ~~~~漫画で見れてよかった...好き.....................。

トマトジュースをかけられるところと平良が城田を殴るところは原作未読だと少しだけ分かりにくいかもと思ったんですが、それを差し引いても大満足です。
本を読むのが遅い人なんですが、面白くてすぐに読み終えてしまいました。