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女性いちご狂さん

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萌と悩んだんですが…

キャストファンでドラマCDを聴いたので、原作も読んでみようと思い手に取りました。
なので、ドラマCDで受け取った印象と感想も混じえた感想になります。

原作を読んでよかったのは、雪平の容姿を知れたこと。
CDで聴いた時、おじさんと言われていたけど、羽多野さんの声がお兄さんにしか聴こえなかったんです。
読んでみて納得...全くおじさんに見えないし、おじさんじゃない。
明るくて憎めない愛嬌を羽多野さんの演技から感じ、おじさんという情報も含めて勝手に短髪で髭の愛嬌のあるおいちゃん(?)を想像していたんですが、実物は全然違った。
長髪の美人さんでした。
あと、雪平が歌うシーン。
原作では特に歌詞はなかったんですが、CDでは歌詞もついていて本当に歌ってくれていたので、すごく丁寧に作られていたんだなと気づけました。

お話は王道です。
神経質で静かで生きづらそうで儚くて脆くて優しい作風の小説家八神爽のファンである柊あさひ。
会社が倒産してやけ酒して歩いていたら人にぶつかりそのまま倒れるのだけど、その時に相手のネックレスを引きちぎって紛失させてしまう。
その相手がまさかの八神爽。
八神の手伝い(資料集め雑用もろもろ)をするならネックレスの弁償代120万を半額にしてやると言われて引き受けることに。
ピアスバチバチでロン毛で不機嫌そうで気分屋...八神の見た目が小説のイメージとはかけ離れているので、最初は八神の名を騙っているのでは...と疑ったくらいだったけど、八神の傍で彼のことを知っていくうちに小説の印象と本人のギャップがだんだん埋まっていく。
実は八神は小説の通りに神経質で脆い面があって生きづらさを抱えた人だったんですね。
八神が生きづらさを1人で抱え込んで生きている時に助けてくれたのが雪平で、でもすぐに亡くなってしまってまた1人になってしまっていたところに、ビンタして喝を入れてきたり自分の作品に救われたと言ってくれたり一緒にいて落ち着いて安眠できるあさひに出会えた─── 。
あさひが八神を好きになっていく過程は伝わってきたんだけど、八神もあさひを好きになっていたのは言われるまであまり感じられなくて。
どこに惹かれたのか答えてくれているんですが、どれもあるあるなんですよね。
だから言われたらあーそこなんだって納得できるんだけど、よくある話だなと思ってしまいました。
読み終えて思ったのは、恋愛をメインに考えて読みがちだけど、この作品のメインテーマは恋愛よりも“生”についてだったのだろうなということ。
生きているだけなことに焦っていたあさひが八神の小説に出会って救われ、生きることに疲れていた八神があさひに出会って「生きててよかった」と思うお話。
重いテーマを扱っているけど読み心地は重くなくて、全体的に無難な纏まりでした。

シーモア→白抜き

想いの熱量と技巧にときめく

待ちに待った3巻です!
手話漫画として手に取った1巻、でも読んでみたら伝えたい物同士のお話で、手話は想いを伝える手段としても今までと違う視点から人と向き合い自分を知る手段としても機能していて、よく見てよく観察して沢山の気持ちを表現する姿、人が人に惹かれていく過程、想いの熱量にやられました。
すごい!すごい作品に出会った!と胸が高鳴って、2巻では藤永のお仕事の役者のお話にスポットが当たりだし、舞台編突入。
これがまためちゃくちゃ面白い......!!!
演劇物として手に取っていなかった作品だったんですが、正直今まで読んだどの演劇BLより面白くて、舞台編が大好きです。
3巻はまるっと舞台にスポットが当たるのかなと思っていたんですが、想像していたより配分は少なかったです。
でも全くがっかりはしなくて、寧ろはっとさせられました。
手話や演劇はケイトと藤永のラブストーリーの過程でありメインではないというのがブレない配分だったと思います。
でも、次の舞台も進行中!
色んな角度から物語を盛り上げてくれていて、目が離せません!

両思いすぎるしいい雰囲気すぎて勝手にもう付き合ってるような気でいたけど、そういえばまだ恋人同士じゃなかった.........!!!とケイトの告白で気づきました。
晴れて恋人同士です。
藤永が舞台で人気が出て街中でも人目を感じるようになり、会話すら聞き耳を立てられているような状況になるのだけど、ここでも手話を上手く活用していました。
2人だけの秘密の会話。
手話1つにしても、多方面で効果的に活用されてるのがすごいです。
藤永も目がいいけどケイトも難聴ゆえよく周りを見ていて目がいいので、その感覚の鋭さで藤永のことをさりげなく守ってくれるのもよかった。
障害を障害だけで終わらせず、だからこそ見える世界や感性も一緒に伝えてくれます。
観劇の時にスマートグラスをつけて藤永との間に物を挟みたくなかった気持ち、藤永と話す時に文字起こしアプリを挟みたくない気持ち、それ程強く相手のことが好きで一瞬を取りこぼさないように大切に見つめたい気持ち──。
私は健聴者だけど、これは聴覚障害者とか健聴者とか関係ない気持ちだと思う。
好きという言葉よりもっと熱烈な、特別に好きな相手だけに対するあの熱量。
ケイトの中で溢れる藤永への気持ちを感じさせてもらえました。
手話も演劇もお話の広げ方というか、組み立て方というか、とにかく使い方がお上手。
ゆっくり可愛く、気持ちを大切に育てて、でも想いは熱く進行していく恋愛面も満足です。
あぁ~好きだな~~!!!!が今巻も沢山詰まっていました。
最後、弟くんが反対していたけど、彼がいい子なのはもう伝わってるので不安には思いませんでした。
それより三島さんだな...あぁ、嫌な予感。
4巻も楽しみにしています。

特装版小冊子は32Pで、カラーイラストとケイトと藤永のQ&A(2P)と厘先生のQ&A(2P)と描き下ろし漫画2本(8Pと2P)でした。
浜さんと藤永ってそういう関係性だったのね!

新感覚再び!

強いDom×強いDomなのにコマンドが効いちゃって気持ちいい~体調もすこぶるいい~落ち着く~!!2人ともDomなのになんで?!...からの、めでたく付き合ったマサとオト。
前巻にはナンバリングがなかったのだけど、あとがきでゆくえ先生が続き描けたらいいな!って仰っていたので、期待していたんです続編の発売を!
そうですよね、これからですよね...!
この作品はなかなか好みのD/Sに出会えなかった私が、これは...!!!と楽しく拝見できた出会いのご本だったので続きが読めてとても嬉しいです。

私は2巻を読む前に前巻を復習したんですが、お話の冒頭に丁寧な説明が入るおかげで復習しなくても読みやすかっただろうなと思いました。
マサは強いDomだけどSub性も持っているから、オト以外のマサより強いDomが現れた時のことを気にした方がいいと言われて、他のDomのコマンドを少し警戒するようになります。
あと、ダイナミクスのバランスもオトのコマンドを受け始めたことで崩れてきているとのことで。
本人は通院が増えてもあっけらかんとしてるけど、普通は心配だし怖いし負担もあると思う。
強いDomだから!っていつもドンと構えてるマサが他のDomを警戒するのは、オト以外のDomに対してSubになりたくないというのもあるんじゃないかなと思いました。
オト相手だから受け入れているけど、本来彼は強いDom...支配される側ではない。
そんな中街中でDom同士の諍いがあって、マサが止めに入ろうとするんだけど、相手の吐き散らしたコマンドに反応してしまい...。
サプリの飲みすぎって言っていたから、コマンド力を底上げしてるDomだったんだろうな。
今までマサ以上に強いドムはいなかったしそうそういないと思うので、オト以外に新たな強いDomが当て馬として現れたら嫌だな~と思っていたんですが、こういう展開のためにサプリの話を出してくれていたんだなって気づきました。
危機感が欠如していたマサにオトが怒って自制のタガが少し外れます。
.......もっと強く外してほしかった!!!
少しだけなんだよな...優しすぎるというかなんというか。
サブスペ入ってるマサ見てみたか....(ゲホゴホッ!)

ダイナミクスの人と相性がいい犬なんているんですね。
新キャラもわんちゃん(オトもワンコなので犬が2匹に)も加わって賑やかになったけど、嫌なキャラとか当て馬とかは出てこないのでよかったです。
ただ、面白かったんだけど、ちょっと物足りなさも残るかな。
せっかくの念願叶ったマサと一緒にモデル!もチラッと紙面が出て終わりだったので、もっと濃く見たかったです。
終わり方がまだ続きそうな感じだったけど、あとがきでもう少し続くと判明。
次巻こそサブスペを~~~!

前巻も沢山の新感覚をくれた作品ですが、今回は喧嘩してイライラしながらほわほわする(???)という状況を初体感させてもらいました。
読んでいない方は何を言っているんだ?って思うと思いますが、実際に見てもらわないと説明が難しいので是非その目で体験してみてください。笑
8話扉絵の状況の意味、読むと理解できてクスッとなりました。

上巻はとても好きだったんだけどな

下巻も想像してなかった展開が待ってるんじゃないかと思っていたのだけど、その通りでした。
両と幸太郎の幸せそうな同居生活にピリオドが打たれます。
嘘をついてなければ同居生活はずっと続いていたのかな...。
そしてそれから4年の月日が経ちます。
両は体育教師になるために教育実習中、女子生徒からも女性教師からもモテモテです。
顔に傷がある人って避けられそうに思うのだけど、どこか影がある感じが女子達に刺さるのかな。
このあとどうやってまた両と幸太郎が出会うのか想像がつかなかったんですが、意外にもきっかけは幸太郎からでした。
幸太郎は自分のいた児童養護施設で管理栄養士を目ざしているとのこと。
幸太郎が「いっぱい待たせてごめん」って謝るんだけど、何をきっかけに会うことにしたのかがよく分からない 。
好きだけどお互いのために距離を置くことにしたのだから、何か状況が変わったと思わない限りまた会おうとしないと思うんだけど...そのままトントン拍子に復縁。
なんでもう距離がいらなくなったんだろう???
寝るかもしれないからとゴムも持参してたんだけど、ちょっと状況についていけなかった。

幸太郎と母親のその後ですが、幸太郎は母親の元に引き取られなかったら人生が違ったんじゃないかと悩みながらも赦していました。
上巻で感じた洗脳状態は解けたようです。
母親の家に両と一緒に会いに行くんだけど、母親が両を見てこんなに遠くまで来てくださったの...!と駆け寄るシーン、なんか怖かったからまた儀式のことを言い出すんじゃないかってハラハラしてしまいました。...が、私の杞憂でした。
改心してくれていてよかったのだけど、上巻ではあれだけ宗教にハマって息子まで利用していた母親がどうしてこんなにまともになったのかよく分からなかったです。
狂っていたようで、ずっと悪いことをしている自覚はあったのかな。
4年の月日の間に何があったんだろう。

上巻は神だったんですが、評価が難しいな。
こういう纏め方以外にどんな纏め方があるか考えてみたのだけど、メリバやバドエンの方向に行かないならこうするしかないのかもしれません。
本作で伝えたいメッセージは最終話のラストにつまっていますとあとがきに書いてあったのだけど、うーん...うーん...?と汲み取れておらず、レビューを拝見してこの作品は赦しを伝えたかったのかと気づきました。

とことんダーク!

幸太郎のことを好きになって図書室に通っていたあの頃は、両は至って普通の男子高生だったのに……想像してなかった展開の連続でした。
両からの視線に気がついていた幸太郎に話しかけられて、両と幸太郎は仲良くなります。
それからというもの両はずっと幸太郎とつるんでいたのだけど、周囲からあいつんち変な宗教で身体売っとるらしいと聞いて幸太郎の家を訪ねます。
母親に案内されて、エレナの儀式という迷い人と呼ばれる信者と寝ている現場を見てしまい、途中で逃げだしてトイレで沢山吐くのだけど、興奮してもいて...。
幸太郎は儀式を受け入れながらも辛そうで、なのに拒絶しないのは施設育ちで誰も引き取ってくれなかったところを綺麗な子だと言って引き取ってくれたのが母親だったから。
母からの愛を受け取るために拒まないし、自分は幸せだと思っている。
お弁当だったり、手作りのお菓子だったり、大切に愛されているように見えて母は子を利用し子は利用されている認識がない歪んだ親子関係で、洗脳されてしまっている感じ。

逃げ出した儀式に今度は自ら迷い人となって参加する両。
母親の病み、幸太郎の病み、そして両の病み。
門戸を叩いたあのコマ、幸太郎のことを“エレナ様”と呼ぶ姿にゾッとしました。
幸太郎は両とは友達でいたかったのだけど、両がそれを壊してしまって。
自分と寝たいなら寝るからもう家には来ないでほしいと頼んだ幸太郎に両も約束するのだけど…………。
大切にしてきたものを失くしてしまった幸太郎と、2人で住む家まで用意して迎えに来た両。(どうやって親を説得したんだろう…許可した親もすごい。)
でも幸太郎はもう両のことを信じられなくて。
信じてもらうために両が取った行動がまた衝撃だった......。
こんなことしたら両も精神科に入院させられて、一緒に暮らすどころじゃないと思うんですが、病院や親には足を滑らせたとでも言ったのかな。
なんというか、幸太郎が不憫で仕方ないです。
あんなことがあったのに、その後は2人で幸せそうに暮らしているので、なんだか怖くなりました。(狂ってて好きです。)
次から次に衝撃が待っています。

私はこの作品とこのテイストがすごく好きなんですが、何が両をここまで病ませたのかは正直分かりきれていないです。
結構突然に闇に落ちた気がする。
幸太郎が儀式で迷い人と寝ていたことや宗教に息子を利用する母親の存在、誰も両を救えなかったこと、神様の存在、これらが引き金になったことは分かるのだけど、じわじわと病んでいったわけではなく、元から狂っていたわけでもない今まで健やかな学生だった子が一瞬でこうなるものなんだろうか。
考え出すとうーん?となるので、急激な変化についてはあまり深く考えないようにしています。
両が幸太郎のことを救済したいのか新たに支配したいのか、私にはまだ分かりません。
ハピエンも現段階では想像がつきません。
メリバかバドエンだと言われる方が想像がつくんですが、どうなるんでしょうか。
下巻も驚きの展開が待っているんじゃないかと期待しています。
面白かったです。

凌介様の執着溺愛っぷりを堪能してください

改めて阿座上さんの演じられる凌介のお声は絶妙なさじ加減だなと思いました。
どこか気怠げな色気があって、凌介の解像度が上がります。
とても好き。
高梨さんの瀬乃(今巻から凌介は凉晴呼びになります)も美人な中に健気さと潔癖さが滲み出ている綺麗なお声ですごく瀬乃でお気に入り。

なんていう名前の玩具か分からないんですが(アナ○ビーズというには太い気がするんだけどアナ○ビーズでいいのかな?)このシーン音で聴きたかったので嬉しい!
勢いよく玩具を引っこ抜く所は、どれだけ長いのを入れられてたんだ?という音というか最後の方鎖みたいな音(?)がするというか。
この音は引っこ抜いた音だけじゃなくて射精音も入ってるのかな?
ちょっと分かりにくい音で、演者さんの上手さの横で相変わらずSEが残念な感じだなぁと思いました。
射精音はまだ要改善ですが、1巻よりはマシかと思います。
しかし、「お前はもう執事じゃない」のあとのガーンって音には笑ってしまいました。
この音必要だったかな?ギャグじゃないんだから。
やっぱりSEのセンスがない…。

甘い恋人ごっこのあと、瀬乃は執事であることを選択するので、凌介の思いは届かないのだけど、気持ちは両思いなんです。
瀬乃父の呪縛……。
一旦振られた形になってしまいますが、濡れ場の甘さは1巻以上、エロも1巻以上です。
そして、瀬乃にかわいいかわいい言ってる凌介がかわいいです。
溺愛っぷりを堪能してください。

音だけではわかりにくいところは説明台詞を入れてくれているのですが、確かにこれは音では表現が難しいなとCDを聴いて気づかされたところがいくつかありました。
瀬乃が凌介にたい焼きを食べさせようとしてさっさっと動かしてるシーンとか。
確かに振り回してるとしか言いようがないんだけど、絵で見るあの不器用な可愛さは振り回してるでは伝わりきらないというか。
原作を読んでいたときは気にしていなかったんですが、あれは絵でないと伝えられないものなのだなと気づきました。
漫画ならではのよさ(表現)もあるので、興味がある方は原作も手に取ってみてください。

1巻もここで終わりか〜というところで終わるんですが、今巻もここで終わりか〜というところで次巻に続きます。(原作通り)
とても気になる終わり方なので、お話が跨ぐのが好きではない方はご注意ください。

1巻は初回特典のキャストトークはDisc3に収まっていましたが、今巻はDisc2に収まっていました。
相変わらずCD1枚に2トラック(Disc2は3トラックなんですが、本編は2トラック、キャストトークで1トラック。)だったので、またか〜もうちょっと刻んでくれよシャルムガットさん〜と思いました。
最低でも3トラックは欲しい。

スペシャルドラマCDはコミックス1巻巻末描き下ろし「custom-made」、コミックス2巻巻末描き下ろし「運命」、コミックス1巻特装版限定小冊子「かわいい執事の作り方」が収録されています。
どれも凌介の瀬乃への愛が伝わってくるお話なんですが、トラック2の「運命」の「俺の運命はもう見つけてる。大丈夫だよ、何があっても俺がちゃんとお前を俺の運命にしてあげるから」という凌介のモノローグが甘くて優しい言い方でとても好きでした。
こんな言い方だったんだなぁ、聴けてよかった。
濡れ場はトラック3の「かわいい執事の作り方」にのみあります。

圭騎の柔らかい表情が感慨深い...!

3巻で首筋を噛んでいましたが、首筋を噛んだのであって項ではないと思っていたので、これも項になるのか...!と驚きました。
番契約が完了したにしてはあまり騒がないなと思っていたら、発情期ではなかったから無効とのこと。
あぁそうだった、そういう設定だった。
オメガバース作品は結構読んできたはずなのにうっかり抜け落としてしまっていた。
なるほど、だから落ち着いていたんだな。
理玖は圭騎のことを声を聞いただけで嬉しくて泣いちゃうくらい好きなのに、圭騎も囲ってでも大切にしたいと思っているのに、理玖にはけじめが必要で少し遠回りしてるのがじれったいです。
けど、これも必要な時間……。
圭騎にとっては理玖を愛しているからこその贖罪の時間でもあって。

3巻の感想でも書いたのだけど、やっぱり李里耶はいい人だったし、指導役でした。
意地悪と言っていた方はどこでそう思ったんだろう?
事前情報に身構えていたんですが、すっかり保護者だったし、全然意地悪じゃないです!
綺麗で、強くて、1度懐に入れた人を大切にしてくれるあったかい人で、私は好きです。
最初は理玖の為じゃない圭騎の為だと言っていたけど、今では圭騎の為じゃない理玖の為だって言っていたのが印象的でした。
彩斗も、叶わぬ恋だったけどあのままなし崩しに親友の座に収まるのではなくもう一度真剣に告白したのがよかった。
彼にとってもけじめがついてよかったと思うし、読者としてもすっきりできてよかった。
一度好きになってしまったあとで変わらず親友でいられるのか...実際は難しい気もするけど、きっとこの二人なら大丈夫なんだろう。
というか、彩斗は私の中では素敵なお嫁さんをもらっている姿が想像できたんですよね。(勝手な想像)
そういう未来がくるといいんだけどな。

“氷の帝王”とは、圭騎の努力で作られた物だったんですね...。
自我を殺して生きることの虚しさは想像することしかできないけど、そんな自制を凌駕する存在に出会えて色のある人生をおくれるようになってよかった...。
α主義でΩは子を産む道具としてしかみない父親と母親から権力を取り上げたし、これからの首藤家は差別もなく、子宝を授かった時も性別関係なく大切にするのでしょう。
理玖もけじめをつけたけど、圭騎もけじめをつけたのだろうなと思います。
片方が頑張るのではなくて互いに頑張っているのがこの先の将来の安泰さを感じさせてくれました。

表紙でもつけている首輪、項を噛んで番契約をする前に購入していたものだというのが素敵でした。
理玖の首を守らせたかった、大事にしようと思っていたのが伝わってきます。
末永くお幸せに!

李里耶の立ち位置が気になる

2巻で彩斗が首藤家のことを“首藤家はアルファ至上主義だ。これまでオメガを正式な家族として受け入れたことはない”と言っていて懸念していたのだけど、出てきましたねご家族(お母様)。
やっぱりアンチオメガだった上、理玖の父親を調査していてどんな人物だったかも暴露され。
理玖は蔑まれて圭騎の家から追い出されてしまったのだけど、圭騎がちゃんと探しに来てくれて。
でも理玖は愛している圭騎に似た母親に蔑まれて自分は圭騎に相応しくないと圭騎を拒絶してしまい、怒った圭騎に組み敷かれて首筋を噛まれます。
これは首筋であって項ではない解釈でいいのかな?まだ番解約は結ばれていない...?
夜中から昼過ぎまで抱き潰され...この圭騎の理玖に対する強い執着と溺愛と絶倫さよ。
強引に抱き潰したから、理玖が脅えてしまっていつもと様子が違い、今度は圭騎が拒絶さます。
理玖には彩斗、圭騎には李里耶。
親友として傍で相談に乗ってくれるのだけど、李里耶の真意がまだ分かりかねる。
2巻の時点でこの子は恋敵ではなく同じΩとして教示してくれる立ち位置なのかな?と感じたのだけど、3巻でもやっぱり圭騎の親友兼同じΩとして理玖をサポートしてくれているように思えるのだけど、どうなんだろう?
私はこの作品を読む前にどなたかがレビューで李里耶が意地悪と言っていたのを見たのですが、今のところ意地悪だとは思いません。
次巻でそんなふうになるのかな?そうではない気もするのだけどなぁ。
4巻でぐっと李里耶と距離が近づくと思うので続けて読み進めてきます。

圭騎、料理はしない人かと思っていたのだけど、できちゃう人でした。
1巻では圭騎のことをスーパー攻め様だと思っていたけど、スパダリ要素が強くなってきました。

体感10分

圭騎が強すぎて彩斗が当て馬になれそうもないと思っていた通りに騎士の座に収まっていました。
同じΩでありながら首藤と並ぶα社交界のトップエリートかつ美貌の持ち主である李里耶が登場したことで、理玖が圭騎に対して恋をしていることを自覚します。
彩斗は李里耶に嫉妬するし圭騎は理玖に近づいてくるαに嫉妬するしで両思いだなぁと思いました。
しかし実際は、圭騎の愛は理玖にうまく伝わっていないのだけど。

“首藤家はアルファ至上主義だ。これまでオメガを正式な家族として受け入れたことはない”
この言葉は彩斗が言ったことであって、圭騎が言ったわけではないのだけど、これって子供のことだけでなく娶った場合の理玖のこともだよね...と。
そして理玖は自分は優秀な子供を産むための道具なのではと葛藤します。
彩斗は当て馬としては機能していないけど、物語の引っ掛け回し役兼圭騎の気持ちを聞けるきっかけ、2人が結ばれるきっかけとして活躍していたように思いました。

李里耶はどういうボジションなんですかね。
恋敵?と思ったりもしたけどそうでもなさそうだし、同じΩとして教示する役なのかな?
まだ分かりません。

今回も体感10分でした。
読み終わるのが早い...!

最後に収録されている「その日その時」で理玖は1巻の図書館で迷子になった時に親切にしてくれたあの人が圭騎と重なっていたようだったけど、圭騎はどうなのかな?
あの時の子だって分かっているのかな?

懐かしの…

原作既読。
まず、キャスティングがお上手だなと思いました。
特に佐藤さん。
私がキャスティングするなら理玖はもう少し美人系のお声の方を思い浮かべるのですが、違うわこれだわ、キャスティングお見事だわ!と。
綺麗さの中に青さというか少年らしさがあるというか…男の子だなぁと感じる絶妙なお声を聴かせてもらいました。
だけど濡れ場は一気に艷やかで、可愛らしく色っぽく喘いでくださっていて。
喘いでいるときの方が普段よりワントーン高い感じなので、そのギャップもよかったです。
興津さんは相変わらずの安定感で達者でいらっしゃいました。
お2人ともお上手なのですが、個人的には佐藤さんの演技が聴けてよかったなぁと思いました。

一点、演者さんと関係のない話をすると、「私にはお前を保護する義務がある」のセリフの後ろで流れるBGMと流れ出すタイミングが古のBLCDを聴いているかのようでした。
伝わるかなこの気持ち。
コミックスもストーリーが王道で、ところどころで古のBL感を感じたのだけど、まさかCDでもそう感じるとは。
ごめんなさい、懐かしさにちょっとだけ笑ってしまいました。
昔のBLCDを知らない方は特に引っかからないと思いますのでご安心ください。
ご存じの方はもしかしたら私のように懐かしく感じるかもしれません。
シャルムガットさんだから、ちょっと大げさなBGMがついていてもまぁシャルムガットさんだしとはなるんですが、これはあえて古のBLCDを意識してるのかな?