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女性いちご狂さん

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小綱先生は三角(四角?)関係好きを喜ばすのがお上手!

ヨセフが主人公のお話です。
冒頭だけ現在(ページで言うと172ページあたりのお話)なんだけど、その後一気に昔に戻って背中を預けるにはで読んだ時系列をヨセフ視点で進んでいく感じです。
こんな最初の方のお話から追っていくと思っていなくてビックリしました。
でも、この厚みだし納得です。

驚いたのが、ディルクがヨセフをそういう意味で好きだったのが想像していた段階よりかなり早かったこと。
レオリーノを庇って階段から落ちた頃に薬を飲ませるんですが、口移し!!!
えぇ?!この頃もうこんなことしてたのディルク……!
いつも明るいディルクの笑顔が嘘くさい笑顔だったとは気づかなかったなぁ。
処世術でもあるとは思っていたけど、明るいのは元来の性格でもあると思ってた。
ヨセフはそのことに気づいていたなんて言われたら...上手くやっていたはずなのにという気持ちとともに、本当の自分に気づいてくれた嬉しさも込み上げるだろうな。

私は背中を預けるには本編でもグラヴィスと選べないくらいルーカスが好きだったんですが、あちらは視点がレオリーノなので、グラヴィスに軍杯が上がっていました。
でも、ヨセフ視点で見たら、やっぱりルーカスいい男なんですよ…強さであり弱さでもある執着心も、人間味があって魅力的に見えてしまう。
「あのとき、なぜ門が閉まる前に飛び込まなかったんだろうな、俺は」という台詞で、あっ涙腺がやばいとなり、「あの日、おまえとともにここで死にたかった」で決壊です。
あの日の光景と愛の深さが再び伝わってきすぎて駄目だ...。
ヨセフの体の返り血を丁寧に丁寧に拭って綺麗にしてあげるシーンがあるんですけど、本当はイオニアのこともこうやって綺麗にしてあげたかっただろうな…もう拭ってもあげられないほど酷い損傷で何もしてあげられなくかったのも心が張り裂けそうだっただろうなと感情移入してしまいました。

さて、ヨセフ。
レオリーノも純潔で無知なのに気持ちいいことに貪欲で恥ずかしげもなく言葉にしちゃう子でグラヴィスの頭を抱えさせてた(堪らなくさせてた)けど、ヨセフも純潔で純情で性的なことについてなんでも思ったことを口にしてレオリーノと同じようにディルクとルカの頭を抱えさせていました。
レオリーノとヨセフ、すごく似たもの同士の主従だな~って思います。
そして、なんだかルカとディルクも似ています。
本当は心ごと自分のものになって欲しいけど、こいつの好きなやつは俺じゃないのは分かってるからこれだけでいい...とか、これだけもらえば十分ってヨセフを思って身を引くところも似てるし、自分より立場が上の人が相手の想い人だってところも同じ。

ディルク×ヨセフがカップルになるお話なんですが、個人的な好みを言うと私はルーカス×ヨセフが好みだったんです ..モゴモゴ
ディルクも素敵な人なんだけど、ルカの魅力には私の中では及ばなくて。
でもルカは...ずっと心がイオといた頃にいてイオへの愛を貫いて一生独身でいるのもルカの魅力だし、彼の気持ちはイオに捧げられていて、そしてグラヴィスに捧げられていて、忠誠と表裏一体の罪滅ぼしの気持ちまで持っていて、誰か特定の相手と幸せになろうなんて考えは微塵もない。(なかった)
何もそんなしんどい場所に囚われなくても...新しい幸せを見つけても...と思ってしまうけど、好きでそこにいたい人にとっては大きなお世話。
ルカが誰かと幸せになれば嬉しいなんていうのは、私の傲慢な我儘です。
1度はヨセフと関係を持つことを断って、あぁこの2人は体だけ繋がる道もないんだな...と思ったのに、1度でもそうなっただけでも嬉しかったし、ルカが1度でも真剣にヨセフとの未来を考えてくれたのも嬉しかった。
ヨセフとの未来を掴むディルクは、笑顔の下で侮辱や差別を受けながら強かに地位を築いてきた忍耐と努力の男ですが、兄であるイオの死からイオを中心に生きているルカと似たところも持っている男です。
ディルクがヨセフの相手でよかったというか、イオが他の誰かと恋をするならディルクじゃないと嫌だな、ディルクが相手でよかったなと今ではこんな私でも思っています。

似た者なのはレオリーノとヨセフ、ルカとディルクだけではありませんでした。
イオとヨセフも、共に化け物と恐れられてしまう、人とは違う特性と主人への強い忠誠を持っていて、似たところがあります。
イオの弟であるディルクと、イオを愛しているルカが惹かれて葛藤するのがヨセフ……
因果なのかな、縁なのかな。
不思議な繋がりを感じずにいられません。

イオの家族はルカにイオのことはもういいから幸せになってほしいと願っているし、イオ自身ももういいと思っているだろうけど、それは100%の気持ちではないんじゃないかと私は思ってしまいます。
寂しさとか悲しみとか切なさとか...まだまだ残っているけど、ルカの幸せを願えるくらいにはなれただけなんじゃないかなと。
愛の重さは比べられるものではないけど、イオを一生かけて選びとった今、ルカはグラヴィスを超えたんじゃないかと思いました。
みんなが幸せな道を歩んでいったなって思うから、私のルカへの未練も断ち切れるってもんですよ。

1番最後に収録されている「この魂が尽きる日まで」がルカ視点でした。
「この恋の涯てには」はヨセフのお話なのだけど、私の中ではイオのお話でもありルカのお話でもあったなと思います。

面白かったのだけど、本篇(神)を基準に考えるとこの評価になりました。

大満足!!!

人物紹介に載っている脇キャラ全員分の個別ストーリーが載っていてびっくりしました!

▼ブルングウルト協奏曲
ヨセフの傷、レオリーノを守っての名誉の負傷というのは分かっていましたが、まさか8歳にして長兄オリアーノより戦えて俊敏で大人2人殺していたとは思っていなくて。想像を超える強さ...!
甥っ子に会いに行くお話は、グラヴィスのレオリーノ過保護甘やかしっぷりに拍車がかかっている様子が伺えた。
またレオリーノを失うかもしれない不安が過保護にさせているらしいのですが、可愛くて仕方ない様子が溢れていて、2人が幸せそうで何より。
甥っ子と初対面したレオリーノの様子にデジャブがすごいぞと思っていたら、エリナが「カシュー家は兄弟子供のことになると、少しおかしくなりますの」と言っていて噴いたww

▼運命の男達
・エッボの話
彼、世帯を持っていたんですね...優しくていい男なので内面をきちんと見れる女性と幸せなご縁があったことが嬉しかった。
でも、失くしてばかりの人生で...隊長隊長とイオニアとレオリーノを慕う意味がこのお話を読んで理解出来た気がします。おかえりなさい。
・マルツェルの視点の話
グラヴィスとイオニアをどうしたらいいのか分からなくなり王妃に訴えてしまった結果、山岳部隊に派遣させることとなりイオニアを死なせてしまったテオドールと、傍観してしまったマルツェル。
あれ?マルツェルとテオドールってデキてたっけ??
・カイルの話
カイルの能力と自分の出生の記憶についてのお話。
手袋を常に付けている時点で発動条件は素手なのかな?と思ってたけど、小さい頃は無条件に色んな記憶を見せられて嫌な物を見てしまっていたということで想像以上に可哀想だったし、大きくなって色々理解できるようになってからは更に辛い目にあう重苦しい立ち位置で...いつかカイルに幸せが見つかるといいな。
・アウグストの話
レオリーノが嫁いでしまいマイアに嘆き続けていたアウグスト。
そこに突然レオリーノが現れる。
アウグストのキャラ崩壊が加速してる気が。笑
密約の上でカイルを王にしたはいいけど、この先どうするんだろう?という読者の疑問に少し答えをくれるお話でした。
そして、カシュー家及びブルングウルト側もグラヴィスの知らない秘蜜を持っている様子で......ファノーレンの箍ってなんでしょう。気になる....!
・サーシャの話
美人との噂だったサーシャの妻サラが訪問。
あのレオリーノでさえ口をぽかんとさせて惚ける程の絶世の美女だそうで!
サラがサーシャのことを「人間に興味がない夫」と言っていたのには驚いた。
医療で沢山の人を救ってきたし、温和で面食いでレオリーノに甘いお茶目な人って印象で、サラのことだって、美人だと惚気ける愛妻家、人に興味がない認識が私には全然なくて。
既成事実を作られてから今のように変わったってことなのかな?
・テオドールの話
学生時代を懐かしむ面々での酒の席。テオドールがレオリーノに丸くなっていて感慨深い。
エッッやっぱりマルツェルとテオドール想いあってた…!!本編でも語られてましたっけ?!
・フンデルトの話
「ヴィーのプフラウムの実を吸わせてください」「...…なんだと?」に笑ってしまったwww
・キリオスの話
美しくて希少なものが大好きなキリオスは純粋な賞賛でレオリーノの美貌を褒め称えていたのだが、護衛役をクビにしろと指示されてしまい一一一。
相変わらず個性的で憎めないキャラ。
・ユリアンの話
記憶を操られてレオリーノを襲ったあの日から正気に戻って冷静になっているのかなと思ったら、未だに熱烈に愛してた。
きっと死ぬまでレオリーノが胸の中に居続けるんでしょうね...。
・ヨセフの話
ツヴァイリンクでの戦いの裏側、ヨセフとルーカスサイドの様子が伺える。ヨセフってちょっとイオニアと通ずるところがあるんだよなぁ...ルカヨセコンビなんかいいなぁ~と読んでいたら…エッッ!本当に?!?
ヨセフの恋が始まった!!
・ディルクの話
実家の両親の元にレオリーノを連れていく。イオニアであることを告白するのはやめたけど、暁の光が差す菫色の目を見たら察してくれるんじゃないかと思った通り...読んでいて目頭が熱くなった。
ディルクはやっぱりヨセフが好きな様子。ヨセフがルーカスに恋してることにも気づいていた。
多角関係大好物!
・ルーカスの話
ヨセフの初恋が始まったと思ったら速攻でへし折り案件。恋の終わりを受け入れないといけないのだから養子になんてなりたくないよね。
でも、レオリーノを傍で守ると誓ってるのも本心で絶賛葛藤中。
そんなことは知りもしないルーカスはヨセフの態度を訳が分からんという様子で、変わらずイオニアに心を捧げてる。
なんて苦い初恋だ…。

▼ベルグント夜想曲
ベルグント兄弟のモテっぷり。
イオニアが赤毛と暁の光が差す菫色の目と綺麗に筋肉の付いたしなやかな体から醸し出す色気で人を惹きつけるというのは今までもよく出てきたけど、そもそも顔が整ってるんだよ!と。
いくら目の色と髪も色が鮮やかでも顔の作りが並だったらここまでにはならないし色気がダダ漏れたりもしない!
よく似た顔のディルクも、性技がきっかけかもしれないけどそもそも容姿がいいと思う!

▼宰相と侍従
マルツェル×テオドールの19年越しの成就の睦愛がそれはもうガッツリと!レオリーノとグラヴィスの濡れ場以上のボリュームで!
テオドールってクーデレならぬクーめそだったのか!しかもMだったのか...!(理由に納得)
そしてマルツェルは紳士で優しいけどSだった…そうだったのかーっっ!!!
SはサドでありサービスのS...なんという性癖の合致。
そして電撃婚……!
色々衝撃のWギャップイケおじアダルディカプでした。

阿呆になる程の

下巻が好みでした!
評判がよくて、表紙とタイトルと時代設定が素敵で、ずっと気になっていた作品です。
絵柄が個人的な好みよりも少女漫画色強めなので、あと一歩迷ってしまってこんなに読むのが遅くなってしまったのですが、一度気になった作品って結局いつか読んでしまうんです。
遅ればせながら拝読しました。

正直な話、上巻は好みではなくて。
ですが環の話に照準が変わってから「おっ…!」と。
私は結城×環推しです。
不憫な境遇の2人と紆余曲折の末気づけば奉仕の精神に行きついている環に感情移入し応援…そして、なんとも言えない空気感で幕を閉じる“もやつき”が好きでした。
真綿の地獄といいますか、環の話になってからは一気に視野が広がり雰囲気が変わって、あかね先生の本領発揮だなと思います。

言葉選びも好きでした。
「子供を作ろう」「流産」「ふたりがいい」。
少女漫画も好きな方、好きだった方はセンスが刺さることかと思います。
阿呆だったので…と過去形で語られているのですが、恋したときから今もなお阿呆は継続中だと思ってしまいました。
恋なんて阿呆になるのが正しいのでしょうから、病むほど辛い時があってもある意味いい恋なのかもしれない。
環を見ていると、こんなに身を尽くすほど誰かを好きになってみたいものだな…と少し思ってしまいます。
寝子・猫・遊女・指切り…と、そのあたりの繋がりからも、はじめから最後までしっかりお話を考えて描きあげられた作品だと感じさせられました。

ただ、評価が難しい。
何回も読み返す作品か考えると私の中では多分そうじゃない。
下巻は好きなんですが、キャラクターにタイプの子が1人もおらず、個人的な好みの問題でキャラ萌えは控えめ。
でも足が不自由なのが逆転するのは好み。
2 人にとってはハッピーエンドだけど、読者からするとまだ未到達な段階とも言える最後です。
結城には、できるだけ早めに身辺整理して責任を果たしてくれよ!と思ってしまうのですが、妻のことも同情と不憫さからせめて幸せにと考えてしまう人が、まさか子を捨てれるとも思えない。
自分優先で環優先に傲慢になれているといいけど、それはいつの日なのでしょうね。
子が成人してからとか、おじいちゃんになってからとかだとしてもしっくりきてしまうけど、流石に環が可愛そうすぎるし結城自身罪悪感でしんどいはずだし…。
電子特典がこの「待ってて・待ってる〜」の部分を少し補完する内容だったので、そこが気になる方は電子を選んでみるのもいいかもしれません。

まさか利人父のお話を読む日が来るとは…!

同級生シリーズのスピンオフです。
えっ?えっ?と戸惑い、振り回されました。
まず、寿一のことを受けだと思っていたので、モブ相手にタチをしていてびっくり、そしてギャップにやられました。
そうか…なら利人父は受けなのか…でもゲイがまだ理解できない面もある人は攻めるより受け身の方が自然なのかも?…と考えを改めていたら、後半で寿一が利人父にめちゃくちゃに抱かれたいと言っており、ん?!やっぱり受けなの?!と受け攻め天秤がグラングラン。笑
サイとの会話で寿一はリバで、基本攻めだけど本気のときは受けになると分かり、うわっっ何それいい…!明日美子先生さすがすぎる〜!と萌えました。
読みながら受け攻めが分からず振り回される経験が貴重で楽しかったです。

さすがといえば、明日美子先生って日本語としては正しくないけど発音すると今時でむしろ自然と思える稀有な描き方がお上手ですが、寿一の喋り方も特徴的で好みでした。
すっかり忘れていたけど、私の知り合いにも「〜ですか?」を「〜です?」と“か”を抜いて喋る人がいて、珍しかったしその人に似合っていてなんだか素敵でこっそり真似した時期があったのを思い出しました。
真似するくらい好きだったので、もれなく寿一の口癖も好きなわけで。
あと寿一がメガネをかけてくれるキャラだと思っていなくて、オフでオシャレメガネくんだったのが嬉しかったです。
また眼鏡姿見たいな!
ダブル眼鏡目の保養〜!
普段はコンタクトなのが分かったけど、眼鏡のときはコンタクトをした上で伊達眼鏡をかけているそうで、拘りを感じました。

「君ら」と「俺ら」。
寿一と利人父の無意識の線引きの描き方が好きです。
利人のこともあり、ゲイを差別することに過敏になっているけど、その一方で自分も線引きしていて理解できていないこと、ゲイにぞっとしてしまう感覚と葛藤している利人父が、差別主義から脱しようとしてる様子が見れます。
別に岡田みたいに声に出して言わなければそういう感覚を持っていること自体はおかしなことではないと思うし、この世代の人ならなおさらこういう人は一定数いると思うんだけど、息子のことがあるからなんとか変えたい気持ちがあるんだと思う。
寿一の言う通り、二つに分けて考えているうちはどうにもならないんだろうけど、分かろうと努力する限り希望があるし、ゲイである寿一と関わることでなかなか変えられなかった価値観が変化しだしていると思う。
こっち側に入ってくるなと言いつつ、震える手で引き止めた寿一に、彼の抱える苦労や本心が見えて、利人父が頭を撫でてあげているシーンにじわっときました。
下手な言葉よりこの温もりが嬉しいと思う。
しかも、「ありがとう」と言って撫でたそうで…!
利人父の進歩がすごい。

しかしまた私は戸惑うことに。
寿一のことを理解してきてゲイでも怖くなくなってきたとはいえまだ理解半ばだと思うのに、また他の男と会おうとする寿一を止めるために寿一を抱くと言いだすので、えっ…えっ…????と。
寿一は利人父のことをカッコいいと思っていて、自分がゲイなことを喋ってしまったのも知ってほしい気持ちがあったからだと思うし、ヤりたい気持ちは分かるんですが、利人父?!
急展開…!
そして「おいで」の威力がすごかった。
ドキッてしてしまった。

ストーカー男が粘着で、もはや嫌がらせ…。
どうなっちゃうんだろう…続きが気になる、でも来月発売なのでもうちょっとの辛抱。
2ヶ月連続刊行ありがとうございます。
とても嬉しい。
嬉しいけど、少し発売をずらして上下同時発売にするのもよかったんじゃないかと思ってしまう気持ちもあったり。
楽しみが長く続くと思えば少し焦らされるのも悪くないんですが、一気に読める贅沢は格別なもので…。

本作は利人父と寿一のお話ですが、光と利人とソラノとこまっちゃんも出てきます!
また会えて嬉しい!
光にヒゲ(原先生)は4年に1回くらいでいいって言われてたけど見たかったなぁ。
もうちょっと待っててくれたら会えたのに…とか思ってしまってごめん。
また会える機会がありますように。

うーーーん………

あれ?また絵柄が変わった?
これに関しては大分元(1巻のころ)に戻った感じなので、私は嬉しかったです。

ていうか精子提供……………!
世の中には提供してくださる方に救われている人々もいらっしゃるし誰かがそういうことをしてくれているお陰…なのだけど…え???
BLで急に精子提供の話が出てきてしかもする気とか思いもよらず…え???
このカップルなんでこうもややこしいことばかり次から次に起こすんでしょう…。
しかもコールがまたブラッドと関係をもとうとしているし………ついていけないよ。
その上ケイトとリジー別れてるじゃないの!
えぇぇぇ………?
コールが途中で止めたからとか言われていたけど、うーーーん…。

コールに関しては病んでいるの一言で片付けられないというか、完全に精神疾患(病院に行かなくてはいけない状態)だと思うので、そういう子特有の精神の不安定さや破茶滅茶さに常に振り回される形です。
それに付き合える読者さんでないと読んでいて疲れてしまうと思います。
私は疲れました。
ある意味リアルな病みの面倒臭さを体験したのかも。
ブラッドもブラッドでちょっと感覚が不思議なところもあるんですが、私はブラッドにはついていけました…精子提供の件はNOと言ってしまうと思うけど、他は気持ちは分かるので。
コールとブラッドはこれからもこんな感じでごちゃごちゃしつつも仲直りして続くんだろうな。

話が変わるんですが、横からアプローチしてくるキャラが多すぎたとも思います。
1巻の頃からなんだか同人誌っぽいなぁと思ってはいたんですが、3巻のあとがきを読んですっきりしました。

私としてはうーーん………という感想だったんですが、評価されている作品はやはり相応のよさがあるはずなので、視野を変えて読めば解釈が変わるのかもしれない。
高評価の皆様のレビューを拝見してみようと思います。

ついていけないよ

なんだかコールが大きくなった気がする…。
もっと小さくて童顔で華奢じゃなかったっけ?
いや、顔が変わった?
そういえばアレックスの顔も違う気がする。
1巻の方が好みだなぁ。

ここから下ネタバレしかない感想なのでご注意ください。
リリーの次はアレックスの友人ブラッドです。
趣味も合うし目の色のことも気づいていて、9年生のときに男とキスしたことがあって、元カノはコール側の人だったらしい。
条件整いすぎでは。
そしてコール、ブラッドといると落ち着くそう。
また当て馬!!!
と思ったら、わーーー!やっちまった!!!!
どうするのこれ?!
ブラッドも躊躇なくコールの物を咥えていて、この作品世界のノンケは只者じゃないなと思ってしまった。
「…オレを好きになってくれた人なんて初めてだ」はないでしょうがコール………ならアレックスはなんなの。
なんで悩むの、あなたが好きな人はアレックスなんじゃないの????
と思っていたら、アレックスに会った瞬間「やっぱりブラッドなんか知ったことか!」だそうで。
………えぇ…私はもう色々ついていけないよ。
正直アレックスが可哀想だよ、何がしたいの、振り回しすぎだよコール…早くブラッドにごめんなさいって話そうよ……。
アレックス、コールが浮気できるわけがないって見下していただろとか言われていたけど、そうなのかなって自分でも思い当たってイラだっていたけど、いや…恋人が浮気するなんて普通考えないよ。
アレックスこんな子でほんとうにいいの…?ブラッドも…コールのどこがそんなにいいの?私には分からないよ………。
そして、このカップル疲れるよ…!
こんなに疲れるカップル初めてだよ!

当て馬といえばリリー、髪の毛が短くなっていて一瞬誰だか分からなかった。
1巻を読んでいてほとんどセックスしてるお話だなと思っていたのですが、コールがブラッドに「オレら(アレックスとコール)って一緒にいるとセックスしかしないんだ」と言っていたので、やっぱりそうだよね、自覚あったんだなぁと思いました。

とりあえず最後まで読んでみようと思うのだけど、ついていけない気がする………。

救いようがないオレを救ってくれるあなた

ネタバレしまくりますのでご注意ください。

ノンケだったはずなのに男とヤることにした上、行為中アナルを舐めてほぐすという行動に出たアレックスにただただ君すごいな……と思ってしまい。
そして知っちゃった前髪の下のオッドアイ。
宝物を見つけたようにキラキラ嬉しそうなアレックス、体の相性がよかったことやコールのエロさも好ましかったようだけど、なによりオッドアイだったことがポイント高くて。
よかったねぇオッドアイで…!!!!
コールにとっては隠していたくらいで好きなものではなかっただろうけど、お陰で好きな人と付き合えることに!
アレックスもさらっとしてて掴みどころない独特な雰囲気だけど、コールがまぁ独特で。
思うことも個性的だけど、思ってもないことを言ってみたり、何が悪いのかわからなかったりのダメ男くん。
どことなくオタクっぽさを感じるのだけど、実際厨二病だった時期もあるみたいで納得。
付き合ってることを隠そうとしていたけど、結局周りにはバレていて、受け入れられている…のはアレックスの人気も助けになっているのかな。
ほとんどヤってるので、あまりストーリーについては話すことがないのだけど、突然降って湧くリリーがよくわからない。
コールのことを狙っていたというのはわかったけど、寝取りたかったの?
でもアレックスとするつもりだったんだよね?
かき回して別れさせてから傷心のコールにアプローチかけようと思ってたということで大丈夫だろうか?
天邪鬼な寝取り女ポジの当て馬?と思ったら、今度は役に立つポジ…?何がしたかったのこの子?
わからない…意味の分からない女だった。(嫌っているわけではないです。)
よくわからないといえばコールの行動も破茶滅茶でついていくのが大変なのだけど…アレックスはこんな性格の子相手で大変だなぁと思う。
けど、好きなんだからしょうがないですよね。

個人的には髪を下ろしているアレックスがドタイプです。
定期的に下ろしてほしい。
体格がよくて肉体美なアレックスと華奢なコール。
ガリガリの子が好きという性癖はないのだけど、貧相とは思わなくて、むしろこの華奢さがえっちだなぁと思いました。
ギャップ萌えという意味では、8年生アレックスも好きな人は刺さると思います。

独特な子が多いし、とんだお騒がせカップルで読みながらおいていかれ気味なのだけど、続きを見守ってきます。

上手いのに1番欲しいところが物足りない

表紙を見てお分かりの通りヤンキーモノです。
喧嘩シーンがお上手でビックリしました。
BL作家さんでこれだけアクションシーンが描ける方って貴重だと思う。
静止画だけど止まって見えなくて、動きが柔らかくて、軌道が見えるんですよ、すごくかっこいい。
あとマキが髪を下ろした時(リーゼントじゃない時)が可愛くて好きでした。

マキは昔は幸雨の姉が好きだったのに、幸雨が寝ている間に何度もキスしてきたり、こっそりマキの服でオナろうとしたりしてるのを知りながら15年一緒にいて、ずっと幸雨のことを考えていたら自分も幸雨のことが好きなんじゃないかと思えてきたそうで。
告白してきたら答えてやろうと思っていたのに、15年告白してこない上に我慢のしすぎでインポになってしまったらしく、喧嘩は強いけどヘタレだと煽ったらやっと告白してきたのでめでたく付き合うことに。

お話の導入とか喧嘩シーンとか幼なじみで親友という関係性とかはすごくいいんだけど、恋愛面がさらっとしていて、BがLしてるシーン以外(喧嘩してるシーン)にページをさいているように思うのが惜しい。
喧嘩シーンは魅力的だったので削らないでほしいけど、削らないでLOVEを掘り下げるとなるとページの都合上難しいのかな。
私が読ませてもらった柊先生の作品って共通して上記の作りだったので、そういう作風なのかな?
画力が高くてお上手なのに1番欲しいところがなんだか物足りなくて、終わり方も大体がここで終わりかぁというまとめ方で...これだけ描きなれていらっしゃるのに勿体ないなと思ってしまったり。

幸雨とマキには姉がいるんだけど、昔マキは幸雨の姉が好きで、マキの姉は幸雨のことが好きだったそうで。
それには似たもの同士だなぁと思ったんですが、蓋を開けてみたら姉同士弟同士で出来ていたのにはうーん...ちょっと無理がない?とモヤついてしまいました。
出来すぎ(作りすぎ)に感じてしまったのは私だけかな。

Kindle→白抜き

シンゴがタイプ

シンゴがいいやつすぎる。
病院に入院していた瀧のおばあちゃんが公園で出会って恋した人なんだけど、おばあちゃんは亡くなってしまい。
おばあちゃんと交換したハンカチを手に1人号泣するし、瀧が急に友達になろうと言ってきても友達になってくれるし、出会ったばかりで家に行きたいと言いだしても家に上げてくれるし、その日のうちに好きだと告白されても明日返事するから少し考えさせてと真剣に考えてくれるし、気まずいだろうと瀧のことを気遣ってくれる。
しかも自分が受けかと思って準備する気だった.....いいやつすぎる。(2回目)
なのに自分のことをいいやつとは思っていないんですよ、なにそれの真性のいいやつでは?
あとシンゴのルックスが、ピアスバチバチだけど短髪眼鏡さんなのがすごく好みです。
キスの描写が素敵で、舌ピすごくよかった!

瀧は女子にモテモテだけどゲイです。
だけど今までの彼氏が酷いことをする人ばかりで、優しく抱かれたことがない。
シンゴがいいやつを裏切らない優しさで抱いてくるので、こんなの知らないと羞恥心にかられます。
クッションで顔を隠して恥じらってるの可愛いかった!
戸惑いのあまり行為を中断させてしまったのに、シンゴは不機嫌になったりせずに心配してくれる。
ほんといいやつ...!
話が変わるんですが、裸体が筋肉質で、骨と筋肉の付き方がお上手でした。
柊先生は攻めのお尻フェチだそうで、言われてみるとどのコマもちゃんとおしりが見えるように描かれていました。

学祭で客からギター(シンゴ)タイプじゃないとか、女食いまくってそうとか言われていたけど見る目がない!
私は見た目もシンゴが1番タイプです。
公衆の面前で瀧と付き合ってることを叫んだので、これからは学内でも堂々と付き合えるといいな。
瀧のことが好きだった女子達はがっかりするかもしれないけど、案外その辺の女に取られるよりも応援してくれそうな気がする。

シンゴが瀧のことをサモエドって言うんですが、サモエドがなんなのか分からなくて。
ググッたら...わんちゃん?!
えっかわい。

結局えっちはあの中断以上進まなかったので、こういうまとめ方なのか~と思っていたら、描き下ろしの後日談で見れました。
しかもKindleでも白の短冊だった!!
Kindle真っ白にされがちなのにありがたい。
キャラや中盤までのお話にはとても萌えたんだけど、ラストが思っていた着地点まで到達しなかった感じだったのが個人的に惜しかった。
なので萌2か萌かで悩んだんですが、キャラクター萌えが大きかったので萌2に。
続編があるようなので、そちらを読んだら補完できるのかもしれない。

電子だと扉絵がカラーだったんですが、これって紙も同じなのかな?

Kindle→白短冊

続きが気になるッッッ!!!

光が死んだ夏が大好きなんですが、好きなのに感想が書けなくて。
ネタバレせずに伝えられないし、この世界のしくみをまだ分かりきっていないしで書けずにいたんですが、大分分かってきたので、この機会にネタバレをどうにかするのは諦めて(諦めるんかい)レビューを書いてみようと思います。
まず伝えたいことは、7巻を読むといろんな謎が解けて頭が整理されるはずだということ。
あとは表紙にもなっている田中が大活躍です。
この表紙すごく好き。
災厄の元凶は希望ヶ山町各所にある4つの穴だと判明し、その穴を閉じる作業をします。
7巻の面白さを語りたいんですが、生憎私にはネタバレせずに伝える力がないので、未読の方は以下(↓)は回れ右して、まずは原作を読んでもらえればと思います。

巻の見た夢が不穏すぎる...しかしその夢のおかげでカモシカ様のブレスレットを借りられて助かったわけで。
ありがとうカモシカ様......ありがとう巻...!
バッドエンド回避!
カモシカ様あれで消えちゃってたりしないよね?

大分この世界のことが分かってきた。
穢れ(おばけ)を見てしまうとあちらに認識されて縁ができて狙われてしまうので見てはいけない。
目は穢れとの繋がりを作ってしまう。
本当の姿が見えなくなってしまうので、穢れを目で見て穢れに何らかの形を与えてはいけない。
4つの穴全てを閉じなければ災厄が起きるが、穴は人が向こう側から閉じなければならない。
向こう側に行くと戻って来れず死んでしまう。
穴は閉じられようとすると抵抗する。

人でないヒカルがアシドリの穴の閉じ役になり、よしきがつながりを使って向こう側に行ったヒカルを引っ張りあげる作戦だったのだけど、これが暮林さんの懸念していた代償なのか戻ってきたのは───。
どうなるのこれ...続きがッ続きが気になるッッッ!!!!!!
うわあぁぁぁ!!!!と心臓がバクバクするシーンがいくつかあって、見開きを使った迫力ある表現が多く、とても見応えがありました。

全ての穴をヒカルが閉じるのかと思っていたんですが(穴は繋がっているらしいので)、ウデカリの穴を閉じたのは田中と朝子でした。
見えないのに聞こえる力を持つ朝子は有利で、田中は朝子を通訳にして穢れと交渉し、穢れに穴を閉じさせる方法を選びます。
人が向こう側に行って閉じないといけないと言われていたけど、こんな方法があったのか!と。
右脳とか左半身とか耳とか物騒な内容にエッッッ?!?ってなったけど、失わずにすんでよかった...。
田中1人だったら右脳とか左半身とか以前に死んでしまっていたのかも...と考えると、左腕だけで済んだのは確かに大成功なのかもしれない...。
しかし田中は今までこうやって色んなものを犠牲にして対処してきたわけで...そこまで身を捧げられる理由が気になる。
田中の目的は会社に落とし子を利用させないようにすることなのは分かっていて、きっと会社が落とし子によくない願いを叶えさせようとしていてそれを止めようとしているんだと思うんだけど。
霊感がないのになぜこんなに戦うすべを持っているのかも気になるし、無駄死にはしないと言っているけど、無駄死にが嫌なのであって死ぬのが嫌とか死なないとは言ってないのも気になるし......大丈夫だよね?
田中好きなんだよ、どうか死なないで。
これまでヒカルを切ったり、敵ではないと思うけど信じていいのか分からなかった田中だったけど、7巻で味方だと思えました。
朝子を庇ってくれたの嬉しかったよ、ありがとう。
今後は会社と対立する形なんだろうか...。
朝子はここまででいいって言われていたけど、これからどうするんだろう。

前巻?くらいから“廻転”っていう描写が出てきているんですが、これは巻き戻し的な意味でいいのかな。
相変わらず文字の表現がとてもいい仕事をしていて、この作品の世界観を作り上げる1つの歯車となっているのが好きです。

怖かったけどすっごく面白かった。
まだまだ続くと言われていたから、どれほど長いお話になるのかと思っていたけど、10巻程を予定されているそうです。
おおよその目安を教えてもらえるの嬉しい。
1冊1冊大事に読もうと思う。
どんな結末か私には想像がつかないけど、ヒカルとよしきがとにかくデカいパン屋に行ける未来があるといいな。

そしてアニメ化おめでとうございます。
そちらも楽しみにしています。