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たしかに穏やかではいられない

いやー、穏やかでないのはタイトルからもある程度覚悟してたけど、読者的にも心中穏やかではいられませんでしたよ今回は。
序盤は1年の謹慎期間という名のつかの間のハネムーン期だったので、こちらとしてもほのぼのしましたが王太子が急死したことで、事態は一変。後継者問題に一枚噛まないといけなくなったフレデリックは多忙すぎて、心身ともに余裕がなくなり…フィンレイへの対応もおざなりに…。それでも健気になんとか夫の役にたとうとするフィンレイを邪険に扱って、あまつさえ暴言まで…フィンレイが涙を流す描写が辛すぎて、オイオイなんてことしてくれてんだよと本を握りしめましたよ。うちの子を泣かしてんじゃないよ!(お前の子ではない)

前巻でのあのスパダリの心意気を思い出してくれよ!てなりました。
年の差もあるし、そこはフィンレイよりか幾分大人なフレデリックが包み込むところじゃねーのかよぉ!とやきもきしました。まだまだ若いフィンレイに甘え過ぎでは?
まぁ最後は反省してたからまだいいんですけど、どうせならもっとこてんぱんにしてほしかった…攻めザマァ展開といえばそうなのかもしれないけどちょっと物足りない感を感じてしまったな~というのが正直な感想です。
とはいえフィンレイは若いのにほんとに良く出来た妻ですね。酷い仕打ちを受けてもちゃんと夫の命まで救って…役に立ってるどころの話じゃないです。フレデリックはちゃんと心から反省して、今後尻に敷かれるといいと思います!
フレデリックの名誉挽回の続編が出たりしないかな…と思いつつも今回の愚行を私達読者は忘れないよ…とも思ったり。

九尾狐の花嫁 コミック

占地 

愛を知った狐

数千年生きてきた九尾の狐(芙蓉)×生贄(羅仙)のお話。あらすじ読んでから、どうしても読みたくて電子書籍になる前に紙書籍で買ってしまいました。でも結果としてとてもよかったです。愛を知らない攻めが受けと関わることで愛を知り、最後はもうメロメロ…みたいなのが好きな方には是非読んでほしいです。私は本当にそういうのが好きなので、読んでる途中の時点で、「あ…これ何度も読み返すな(確信)」となりました。最初はやはり、愛を知らないのと生贄だと割り切ってるので攻めの受けの扱い方がわりかし酷いのですが、受けの子(羅仙)が楽観的というか騒がしい子なのであまり悲壮感はなかったです。元々優秀で、跡取りとして育てられていたこともあり生贄として食べられそうになるという極限の中でも交渉し、見事5日間の猶予をゲットします。そこから持ち前の図太さを発揮して、低姿勢ながらもやりたいことを見つけるという己の目標のために、攻めを巻き込みながら行動していきます。そんな中で、攻めの方もだんだんと絆されていき…愛を知っていくんですね。生贄になってきた人々のためにお墓を作って弔う、花が萎れないように自分の力を使って保ち続けるなど、本当は優しい所もある攻め。そんな所にきちんと羅仙が気づいて、自分に名前などないという彼に芙蓉という名前をつけてあげて。そこからはもう羅仙のママみが爆発です。名前をよんで、頭をなでてあげて、愛してると囁いて……羅仙のおかげで芙蓉の情緒がどんどん育っていくのを感じました。最初の冷たい印象から一転して、もうこのあたりの芙蓉は別人のように可愛いです。狐というよりワンちゃんかな?赤ちゃん?と思いました。紆余曲折あり最後にはもう、羅仙以上に必要なものなど考えられない!となった芙蓉。そして愛する人と、愛されて共に生きることが自分のやりたいことだったのだと気づいた羅仙。二人の気持ちが通じあったところは感無量でした。ふたりが出会ってくれて本当によかった。これを運命といわずして…てかんじ。
物語はここで綺麗に終わっているのですが、ぜひ続きが読みたい……と思いました。異種婚にありがちな寿命問題とか諸々考えてしまうのですが、そこは置いといて。取りあえず幸せイチャイチャな二人が見たい!!と切に願っております…!なにとぞ。

ようやくここまできた

ここ最近の巻の中で1番動きがあったなとおもう最新刊でした。ウサギ母と鉢合わせの旅行や、伊集院先生の話も入ってますがやはりお兄ちゃんへのカミングアウトがすべてを持っていった感(笑)
ウサギさんと美咲、ふたりが想い合う図式は長年ずっと変わらないようでいて、実は少しずつ変化していたんだなと思いました。最初はどうしてもウサギさんからの愛の比重というか矢印が大きいイメージがありましたが最近は美咲からの矢印も明確で。お兄ちゃんにカミングアウトしたときの、美咲の「自分で思ってた以上にウサギさんのことが好きみてーで」てセリフ、ウサギさん聞いてたら多分死ぬほど喜んだろうなと思うし、1巻から読んでる読者としても感慨深かったです。大切な人に、重大な告白をするのは相当な勇気がいるし覚悟も求められると思います。今後の関係にも支障をきたすかもしれないと思うとなかなかできる事じゃないです。初期の美咲だったらたぶん出来なかったけど、長年ウサギさんとずっと一緒にいて愛し愛されてきたからこそ、何があってもウサギさんがいてくれるという絶対に揺らがないものがあったからこその告白だったなと思います。
告白シーンは美咲につられてめちゃ緊張してたので、その後のウサギさんとのえちシーンにようやくホッとできました(笑)今回のウサギさん、美咲の精神安定剤感がすごかったです。よきかな。
お兄ちゃんは明確な答えをまだ出さなかったけど、薫子さんの言うとおり、美咲のお兄ちゃんだからきっといつかは受け入れてくれる気がします。早く続きが読みたい!けど新刊はまだ先かな。それまでゆっくり2人の軌跡(既刊)を読み返したいと思います。

待ってました!

待ってました!コミカライズ2巻目にして完結巻です。コミカライズ①②で原作小説の1巻の内容となってますので、もしこれから購入検討される方はぜひ!2冊同時に買われてみたらいかがでしょう。

玉の輿シリーズは、前々から気にはなっていたのですがなかなか手が出せず…まずは小説1巻目からと読んだら面白くて一気読みし、そのまま全部買いしました。そしてそのままコミカライズの方も買ってしまいました。後悔は無いです。作画は小説の方でも挿絵担当されてた髙緒先生なので違和感なく入り込めました◎
1巻では胸が痛いシーンで次巻へ続く!だったので2巻目では展開がわかっていてもハラハラしました。書類の件合ってた、とちゃんと謝れる印南さんと酒匂さんは偉いし大人…だけど、青依は辛かったんだからね!とつい肩を持ってしまう気持ちになりました(笑)だってこの子、なんだかんだ言っても健気ないい子なのです…。よくある控えめで健気なのも嫌いじゃないけど、青依は普段強気で元気系なので、こういうシュンとしてるところとか見ると余計に心臓がギュとなります。そして、「印南さんに恥をかかせてしまった」と悔やむ青依に、「違う、俺がお前に恥ずかしい思いをさせたんだ」と印南さんがいい抱きしめるところ。不器用ながらもちゃんと決めるときは決める…スパダリ…!と最高に好きなシーンです。あと好きなのは印南さんの元恋人撃退のところ。青依が演技とはいえ可愛いかんじで印南さんにスリスリしてて、印南さんはたまらなかっただろうな…と思います。そりゃ元恋人に「可愛いだろ」て自慢しちゃうわな。芝居とはいえこれは絶対本心からだと思います(笑)

エッチシーンは最後に1回。激しさはないけど、思いが通じ合い、愛に溢れててなんだか感無量でした。後、わたしは口が性感帯の受けが性癖なんだなと気付かされました。青依が印南さんの指咥えてるとこ、原作でも好きでしたが、画で見せられると破壊力ありました。尊い。ありがとうございます。

長々と書きましたが、思わず初レビューしちゃうほど自分には刺さりました。(自分でもびっくり)乱文でごめんなさい。

コミカライズで気に入った人は原作の小説の方も読んでみてください。2巻以降は恋人になってからの甘々な二人の続編が読めます。小説で読んだという人も、ぜひコミックもよんでほしい。自分の好きなシーンが画で見られるので二度美味しいです!
(なんか回し者みたいになっちゃったな笑)