umeair
kitsuku shibatte
海野幸先生『優しくほどいて』の電子限定おまけSSです。
春樹(受)視点だった本編と異なり、こちらは攻めの湯ヶ原視点のお話。
ストーカーまがいの恋ばかり繰り返してきた春樹をドン!と男前に受け止め、どんな執着も束縛も受け止めるつもりだった湯ヶ原。
ところが予想に反して現実は、春樹からは電話もメッセージも滅多に来ず、休日ですら湯ヶ原から「会おう」と誘わない限り会おうとも言ってくれない…
しばらく様子を見ていた湯ヶ原ですが、季節が移り初夏になる頃、そろそろ春樹の方から誘って欲しい、こちらから誘わなかったら春樹は一体どんな行動に出るのか、知りたくてたまらなくなるのです(”知りたい病”の悪癖再発)!
もう、湯ヶ原に誘われなくてやきもきする春樹の姿と気持ちが想像できて、読んでるこっちが滅茶苦茶やきもきしたー!笑
で、その後の春樹の行動がね、自分から電話をかけてくるところは予想できたんですが、なんと、まさかの!笑
ぜひぜひ読んでご確認いただきたい…
コロッケ60個分の愛、きっと湯ヶ原は早朝から堪能したことでしょう☺︎
春樹から何を受け取っても「ありがとう、嬉しい。」と目尻を下げる湯ヶ原…もう、もう、大好きだ〜!
…と、私の愛も溢れてしまう素敵なSSでした✨
タイトルの「きつく縛って」も、もうね〜湯ヶ原の包容力溢れちゃってます!
好きー!!
本品は『優しくほどいて』の
コミコミスタジオオリジナル特典ペーパーです。
本編後、湯ケ原視点で
その後の2人の様子が語られています。
湯之原の恋人になった水沢は
恋をするとストーカーまがいの
行為に走る男でしたので
彼と恋仲になったら
強い束縛や執着を受けるものと
湯之原は覚悟をしていました。
しかし、
湯之原が工場勤務となり
平日に顔を合わせる機会が
ほとんどなくなったにも関わらず
滅多に水沢からの連絡もなく
休日も湯之原が誘わない限り
会おうとも言いません。
誘えば断られないし
会えば終始嬉しそうにしているので
単純に思いをぶつける事に
まだ慣れないのかと思っていましたが
そろそろ初夏も近づいた頃、
湯之原は水沢から誘われたい
と思い始めます。
こちらから誘わなければ
春樹はどんな行動に出るだろう
そんな興味が湧いた湯之原は
いつものように
週末を2人で過ごした後に
あえて翌週の予定を
訊ねることなく別れます。
その後も
電話やメールのやりとりはしても
週末のことについては一切触れず
水沢からの誘いを待ちますが
そのまま土曜日を迎えてしまいます。
湯之原の知る水沢が
1週間以上恋人と顔を合わせず
過ごせるわけが有りません。
せっかくの休日に
彼をやきもきさせるのもしのびなく
こちらから連絡しようと
携帯電話を開くと…
B5サイズ4つ折り片面ながら
1頁2段組と長めなSSは
恋人同士になっても駆け引きを
止められない湯之原視点のお話です。
タイミングよく
水沢から電話が入ります。
わずかな期待とともに電話に出れば
すぐにぶっきらぼうな水沢の声が
湯之原の耳を打ちます。
なかなか要件を言わない
水沢の沈黙に付き合っていると
大きく息を吸った後
今から、お前の部屋に行ってもいいか?
少し…会いたい
と言われた湯之原は笑みを浮かべて
「いいよ」と答えますが
その瞬間、
部屋のチャイムがなり響き
ぎょっとしてしまいます。
携帯を耳に当てたまま玄関に向かうと
同じように電話を当てた水原が
大きな紙袋を下げて立っていました。
袋の中身は沢山のコロッケ!!
夜中に愛が溢れた結果らしく
湯之原は嬉々として受け取りますが
水原はそんな自分を気味が悪くないかと
目を逸らしてしまいます。
湯之原的には
水原の愛情表現を嬉しく思い
もっと束縛されたいと思う
自分のほうがヤバい人です。
湯之原が水原の愛情は
優しくて可愛いと思う終幕まで
湯之原の意地の悪い策が
どんな結果をもたらすのかと
けっこうワクワクで読みました。
まとまっている2人の後日談だから
多少のすれ違いがあっても
大丈夫と安心してられますが
本編中でも湯之原は
けっこう本作の様な駆け引きで
水沢を翻弄してたのかな
と思うとちょっと複雑かも(苦笑)
でも水沢は
湯之原くらい強気な男じゃない
と幸せになれなさそうでもあります。
2人の凸凹具合が結果的には
ぴったりぽくて楽しいお話でした (^-^)