てんてん
oyayubi heika
本品は『月神の愛でる花 ~鏡湖に映る双影~』の
コミコミスタジオ限定特典小冊子になります。
レグレシティスが小人になるお話です。
季節の変わり目のせいか
小さなリサイクル工場への持ち込みが増え
全員が休む間もなく忙しい今日この頃。
古着関係は職人達に任せ
最近の佐保は子供用の遊び道具を
担当するようになっていました。
今朝も明日の分配日に合わせて
佐保は作りかけの玩具を仕上げるうちに
ついうっかり寝入ってしまいます。
そんな佐保の耳に
聞き慣れた優しい声が聞こえてきます。
佐保、針を持ったままだと危ないぞ。
眠るなら、寝台に行くか、
せめて針を戻してからにしなさい
大好きなレグレシティスの声にも
なかなか瞼が開き切りません。
そのままレグレシティスの腕を待つも
いつまで経っても力強い腕はなく
代わりにペペチと頬が叩かれます。
グラスかリンデン?
仔獣たちが起こそうと頑張るのかと
気合で目を開けた佐保は
長椅子と肩の隙間に
二足歩行する生き物を見つけて
びっくり仰天してしまいます。
佐保の掌の半分ほどの人形もどきは
サークィン皇国37代皇帝
レグレスティスその人で?!
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)で、
2段組12頁とボリューミーな小冊子は
レグレシティスが小人化するお話です(笑)
レグレシティスは
城から戻る途中の本宮に入ってから
小さくなってしまったそうで
かなりの遠回りをして
ここまで戻ってきたと言います。
原因もわからないけれど
今の状態なら佐保とゆっくり過ごせると
意外にポジティブなレグレシティスは
休息するために
佐保の膝に乗る事を所望したり
散歩から戻った仔獣たちと
一緒に遊んだりします。
非常事態なのに
楽しそうなレグレシティスが
羨ましくなる佐保でしたが
最後は佐保の夢オチという
お約束な展開での終幕でした♪
佐保の夢の中の出来事なので
本作を読まなくても
本編に全く問題はありませんが
全く関係ないからこそ
作者の遊び心が満載な1作で
楽しく読めました O(^-^)o"
今回は3ケ月連続発刊なので
番外編もそれぞれ付くのか
どんなお話なのか
本編とはまた違った意味で
楽しみなシリーズです。