迷宮のリコリス
nakeru bl
『ROMEO』と出版社が違うので、この先コミックス化されるか心配だったので、迷わず購入しました。スピンオフがリブレさんになった経緯について、何を描くか決めてなかった枠に、今BLはROMEO一色になってるからということで了承されたそうです。好きな作品で先生の頭がいっぱいだなんてわくわくします!『ROMEO』本家のマガマガさんは、あじあ先生のイラスト集を出されるそうで、今年はあじあ先生から目が離せませんよヾ(≧∇≦)ノ"
以下『BLUE BIRD.』と他3作品のレビューです。
・『BLUE BIRD.』D.S.P ROMEO SIDE SOL わたなべあじあ 46ページ
印象的な扉絵に詩のようなプロローグで始まる物語。幻想的で切なくてとても穏やかで…。その静けさを保ったまま描かれているのがとても良かった。『ROMEO』と同じ世界を描いているのに、纏う空気はまったく違う。あじあ先生と『ROMEO』に無限の可能性を感じました。
生きる意味を見つけるために長命を手放すソルと、そっと寄り添うギル。押さえて押さえて描かれたベッドシーンも世界観を盛り上げます。背景や細かいところまで丁寧な作画と語り口に『ROMEO』の世界が更に大きくなりました。タイちゃんの秘密、光陽とジェイドのその後もチラリと描かれ、これからの展開にも期待大です。
そして一番萌えたのはソルがギルにキスするシーン。「キスしたい」から「君を抱きたい」にうわぁぁぁぁっとなりました。表紙の可愛らしい赤毛のそばかすっ子は素晴らしく男前でしたよ!!(そして僕っ子♡)
二人のお別れがお涙ちょうだいになっていないのも、すごく良かった。そしてエピローグ、ギルの髪飾りに泣けました。ハッピーエンドです!
・『ファーストバイト』カネキ 16ページ
友達のいない加美にバイト先で出来た初めての友達。一緒にお弁当を食べる夢のような日々は、友人の結婚を告げる言葉で終わりを迎える。ハッピーエンドには成らなかったけど、友人の男らしさに救われました。
・『くろい眼鏡とあかい薔薇』小鳩めばる 8ページ
これは何かのスピンオフなのかな?題名の眼鏡について一切描かれていません。だけどお話は素敵でした。いじめられっこを凛とした態度で助ける転校生。小学生の彼らの幼いけれどまっすぐな思いが可愛かった。
・『DEAD WHITE.』ビリー・バリバリー 13ページ
ちるちるのBLニュースで紹介されていたトロイ・シヴァンのMVのような雰囲気のお話でした。父親に引き裂かれた幼い恋。アル中で暴力をふるう父。幼馴染の二人の再会と父の死。あのMVを見て彼らのハッピーエンドが描きたくなったのかな?と思うほどシンクロしていました。
B6コミックスと同じサイズで背表紙にもイラストのある厚さ1㎝強の小冊子。『ROMEO』が好きなら絶対に買ったほうがいいと思います!間違いない!
他に追ってる作家さんもいないし、付録だけを目当てに読んだことない雑誌買うのもどうかなぁ…と迷ってたんですが、電子版出た途端速攻でポチってました。
電子書籍の手軽さおそるべしw
でもこれ「ROMEO」ファンは迷わず入手しておいていいと思います!
・わたなべあじあ「BLUE BIRD.」
先にレビューしてくださってる皆様のレビューでめちゃくちゃ期待して読みましたが、予想以上に素敵なお話でした。
こういう「泣ける」お話だいすき…
私のよわよわの涙腺は最初の1ページから早くも決壊寸前で、ラストにもう一度繰り返される同じモノローグで完全にダバーーーッと逝かれました(T_T)
あじあさん〜〜〜。・°°・(>_<)・°°・。
不老不死より輪廻転生にロマンを感じる方にぜひ読んでほしい1編です。
個体そのものが長命で死ににくいライカンと、複製(クローン)によって記憶と経験を引き継ぎながら長く生きるアドヴァキエル。
遺伝子操作された世界に生きる「死なない」種族達のオンリーワンの恋。
「人生をかけて 僕が生きる意味を見つけよう」
去年末出たコミックとこちらの短編で断片的に見せられる「ROMEO」の世界にますますどっぷりハマってしまいました。
壮大なストーリーのほんの1ページ。
それこそ「人生」そのものみたいな。
セリフやモノローグがすごく残るのです。
一気に読んでしまうのはなんだか勿体無いから、他のエピソード達もちょっとずつちょっとずつ読ませてもらえると良いなぁとすら思っています。
あとこれ、本編よりも時間軸が後のお話なのかな?
光陽とジェイドが………♪( ´▽`)
他に好きだったのは、カキネさんの「ファーストバイト」と、後藤さんの「home sweet home」
・カキネ「ファーストバイト」
初めて出来た友達。
彼に抱いた恋心。
最後まで読んだあともう一度読み返してようやく気付く、最初の二つのモノローグの意味に時間差でやられました。
・後藤「home sweet home」
心に余裕がなくなった時、人は思いのほか周りが見えなくなって自分でいっぱいになってしまうもの。
気遣ってくれる周りの優しさ、切なる祈り、ふと立ち止まってちゃんと気付ける人でありたいなぁと思わされました。
あと、好きとは違うんですが、トリを飾ってる川さんの「のべつ幕なし」を読んだ時、結局のところ、作られたお話が誰かの“心に響く”ってこういうことなんだろうなと改めて思いました。
重ね合わせる“何か”が自分の中にあればこの主人公のようにセリフの一つ一つが心にしっかりと刻み込まれ、なければ周りの生徒たちのように引っかかることすらなく去りゆくつまらないものでしかないと。
「泣けるBL」と題されているこの小冊子がテーマにしているのは、悲しいとか切ないだけじゃなくて、その先に何を思ってあなたは泣きますか?みたいなところなのかも。
付録と言わず、単体で販売されてもいいような質の良い小冊子でした。
単行本と同じサイズなので保管が助かります!
付録の別冊アンソロジー「泣けるBL」というテーマですが、
サブタイトルが「この涙の向こうで、君にもう一度恋をする。」となっており、切なくて痛い悲恋というよりは全体的に甘くホンワカした雰囲気です。読み手が"泣ける"BLではなく、登場人物が"泣く"BLの方が近いと思いました。
一部のみの感想になりますが、以下ネタバレ注意です。
◆BULE BIRD. (わたなべあじあ)
ROMEOのスピンオフ。バルトロメオ隊員・ギルと、博士(ドクタ)の名を返上したソルのお話です。
ソルの能力は"乗っ取り"で遺伝子を乗り換え乗り換え生きながらえてきたのですが乗り換えを止めて「死に来たんだ」 と。
最後の時を穏やかに優しくギルとの時間を過ごします。
サヨナラの変わりに「愛してる」の言葉を交わしてーーーー。
ROMEO本編とはまた違った温かくて優しいお話でした。
文字が沢山あってROMEOの世界観の新しい情報も組み込まれてて、単行本の設定を読んでおさらいしつつ読むと2度楽しいです。
エチシーンはリブレさんなので修正のいらない見えないアングルで、、、といった感じなので。。。うん。ちょっと残念。でもシットリとしたお話に合った色っぽい雰囲気の大人のエッチシーンで、アレやソレや(ネタバレ回避)でキュンキュン( ´艸`)
そんでそんで、光陽とシェイドが〜〜〜‼︎‼︎(੭ु ˃̶͈̀ ω ˂̶͈́)੭ु⁾⁾ バンバン!
ジェイドがベッタリ甘えて、それを光陽が優しく受け止めて
ガッツリイチャイチャしておりますっ(///Д///)〜333
このページだけで買う価値あったなってぐらい萌えました♡
◆ファーストバイト(カキネ)
友達と呼べる人が居ない主人公。多めに作ったお弁当をもって話しかけようとするのですがうまくいかず、一人でモソモソ食べています。
そこへ話しかけてきた人とお弁当を通じて仲良くなり、初めての友達に喜びいっぱいなのですが、ある日彼女の手作り弁当を差し出され、もうすぐ結婚すると告げられーーー。
コレは泣いた。メッチャ泣いた。
[友達居ない、欲しくても出来ない]という設定はリアルとダブって読むのが辛くて、そういう意味で泣いた…。冒頭で腹にボディーブロー食らって泣きながら読んでたらBがLしてる部分でも追い打ち来るし、メリバでどちらにも取れる形だし。・゜・(ノД`)・゜・。
主人公が幸せになるのを祈るのみです…。
◆DEAD WHITE(ビリー・バリバリー)
一人は親から虐待を受けていて、「乱暴な父親がいるから心配」「仲が良すぎる」と親から引き離された幼馴染カップルのお話です。
引き離されても想いは変わらず、準備をして迎えにきた子(多分攻め)が男前でした!悲しい過去はあるけれど前向きで未来は明るく、(多分受け)の子のキラキラした目に溜まる涙が綺麗なのが印象的でした。
いるいる様
ほぼ同時にレビューしてました^^;
『BULE BIRD. 』すごく素敵でしたね。
深読みするとあれこれ盛りだくさんで楽しめました。
私もネタばれ回避しようと思ったのですが、
ちょこっと触れてしまいました、バレないといいのですが…(汗)
これは絶対にネタばれ無しで読んだ方が良いですもんね。
『ROMEO』目当てでしたが、ほかの作品もよかった!これが付録とか…。お得感満載な小冊子でした。内容はすでに書いてくださっているので感想を。
わたなべあじあさん『ROMEO』
もう文句のつけようのない神作品でした。
『ROMEO』の世界観を壊すことなく、それでいて全然違う切り口で『ROMEO』を描き込んでいて。あじあさんの才能に完敗です。
ちょっと特殊な世界なので理解しづらい…、かと思いきやそんなことはない。読み始めると一気にあの世界へと引きずり込まれてしまいます。
ソルとギルが再開するシーンは非常に印象的。言葉は少ないのに、二人の気持ちがグッと入り込んできて圧倒されました。
これって、今後の『ROMEO』にもかかわってくる番外編だと思うのだけれど、コミックにも収録されるのかな。
カキネさん『ファーストバイト』
これ、泣けましたねえ…。すごく良かった。
ゲイで、人とかかわるのが苦手な与士郎。
そんな与士郎の事を放っておけない、気の良い佐倉。
徐々に佐倉に惹かれていく与士郎だけれど、佐倉に結婚すると告げられ…。
すごく短い話なのですが、与士郎の健気な恋心とか、佐倉の男気とか、そういうものがきっちり描き込まれていて非常に萌えました。
これ、続き描いてほしいなあ。与士郎を幸せにしてあげてほしいです。
小鳩めばるさん『くろい眼鏡とあかい薔薇』
これもよかった。家が貧しく、友達からいじめられている俊ちゃん。
俊ちゃんを守ってくれた瑞樹くん。
小学生でありながら男気溢れる瑞樹くんがとてもカッコよかったけれど、最後の大人になった二人の姿に萌え。
これ、1冊のコミックにしてほしいです。
川さん『のべつ幕なし』
絵柄がいまいち好みではなく(いや、失礼)、サラ~と読もうと思ったのですがなんかすごく良かった。
何事も一生懸命なんだけれど空振りしちゃうネギちゃん。
惰性的に日々過ごしている室井くん。
室井くんの気持ちと、舞台のストーリーが交錯し、ネギちゃんに徐々に気持ちを開いていく室井くんの気持ちの変遷がとても良かった。
そして、ネギちゃんが実は…、というのも良かった。
なかなか味わいのあるお話でした。
他の方のレビューにもありますが、"泣けるBL" というよりは (登場人物の誰かしらが) "泣くBL" という印象です。
わたなべあじあさんの『Romeo』目当てに購入しましたが、他の作品も気に入ったものがいくつかありました。
『ROMEO』
Romeo1巻にちょろっと出てきたギルと、新キャラ・ソルの話。
ソルはアドヴァキエルと呼ばれる、記憶と知識の移植を繰り返して生き長らえているカテゴリの種族です。
一言で言えばクローンですが、 "自分" とは何なのか?という問いにぶつかった時、ソルはクローンとして生きることをやめ、それまで住んでいた都市から離れライカンスロープ達と共に生活することを選びます。
そこでギルと出会って色々あるのですが、最終的にはライカンスロープに生まれ変わりギルと再会するところでお話は終わっています。どういう経緯なのかは細かく描かれていません。
運良くライカンスロープに生まれ変わったとしたら都合が良すぎるので、おそらくソルの遺伝子やある程度の個性を元に、ライカンスロープとして誰かが産み出したのではないかと思っています。
体が弱かったアドヴァキエルの時とは異なり、"不死ではないが死ににくい体" を得たソルですが、完全に同一人物ではないわけで、ギルがその点をどう受け止めるのか気になるところです。今後続きは描かれるのでしょうか?
『最後の晩餐』
大槻ミゥさんによる8ページほどの日常系短編。
別れを前にしたカップルが、どういうわけか最後にカレーを作ろうとするところから物語がスタート。
カレーを作って一緒に食べているうちに、今までのあれやこれやが思い出されて、「2人でこんなに美味しいカレー作れるのに別れるなんてやだ」と片方が泣き出して関係修復。
翌朝、仲良く残り物のカレーでトーストを作るラストが良いですね。
『くろい眼鏡とあかい薔薇』
ぜひ続きが読みたい!と思ったのですが、以前2015年5月号に掲載された同タイトルの過去編なんですね。
お坊っちゃまな優等生×複雑な家庭のいじめられっ子。
「いつも同じ服を着てて汚い」という理由でいじめられている子が、同じクラスの優等生くんに助けられる話です。
どうやら本編ではいじめられっ子俊ちゃんはヤンキーになってしまったようですが、ラスト1ページで描かれている大きくなった2人が寄り添う姿は小学生の頃と変わらずかわいいです。
『DEAD WHITE.』
これも幼馴染もの。幸せになれよー!と声をかけたくなる、映画のラストシーンを切り取ったような短編でした。
いるいる
迷宮のリコリス様
コメントありがとうございます。
同じタイミングでのレビューって中々ないのでスゴイですね♪
ROMEOは読めば読むほどハマりますね〜!
深読みが楽しいのわかりますーっヾ(*´∀`*)ノ
エピローグに至るまでのギルのコトを考えると胸がキュンキュンです。
ネタバレはなんとなく回避したのですが(私は衝撃で萌えたので///)大丈夫だと思います(^^)