おおみそか
東下りのためだけに、今では入手困難なchara collection 2007をなんとか手に入れました!
かなりお値段が張りましたが、どうしても手に入れたかった理由は業平×国経の大団円だという風の噂をキャッチしたためなんですよね。『東下り』というタイトルだけで業平さまのお話だと分かりましたし、諸兄×千寿丸カップルの行く末は綺羅星ロマンセで決着付きましたからこの東下りは業平×国経だとあたりをつけて買ってみたら正解でした!思いきってよかった!!
このお話では業平さま 27歳、国経さま 21歳となっています。(千寿丸改め、長岡親王は17歳だと書かれていました。)
国経さまがもう20代になったのかぁ、とちょっとしみじみしてしまいました。初登場時は確か、18歳でしたよね? きっと美しさと艶やかさがさらに磨かれていることでしょう。業平×国経カップルは20代と言わずに、30、40と永久に共に夫婦でいてもらいたいものですねぇ。
この二人が名実ともに恋人になったのは単行本では月下繚乱ロマンセの終わり辺りになって、ようやく国経さまが業平さまの自分に向けられた気持ちに気付き、関係に自信を持ち始めた・・・んだよね? と伺わせる程度なんですよね。
つまり、何が言いたいかっていうと、業平×国経ファンは最初からバカップル全開だった諸兄×千寿丸カップルとは違って二人がラブラブだって匂わされるだけでご褒美なのに実際にラブラブされることに慣れてないってことなんですよ!
それなのに、今回は登場人物紹介からラブラブしていました。
『業平さま:大の藤原嫌いだが、国経の健気な恋心に絆され目出度くゴールイン』
『国経さま:べた惚れなのについつい高飛車な物言いをしてしまう意地っぱり』
・・・ね?ラブラブでしょ?ちなみに私は読んだ瞬間死にました。墓石には決して「死因:業平×国経の突然のご褒美による心不全」とか彫らないでください。お願いします。
とまぁこんなどうでもいい冗談はさておき。
シリーズ最終巻の綺羅星如ロマンセにて、諸兄×千寿丸の行く末は決まりました。ですが、業平×国経カップルの恋の行く末は定まらず、秘密の恋は薄氷の上でギリギリ成り立ったまま、いつ事態は急転してもおかしくないまま終わりましたよね。この東下りにて、二人の恋の決着がつきました。
藤原北家から逃れるために、二人で東国へ駆け落ちです。
いやー、まさか秋夜ロマンセにて、諸兄と千寿丸が二人に降りかかる障害の困難さから唐へ駆け落ちしようとした時は、「色ボケめ!」と怒り狂っていた業平さまご自身が駆け落ち・・・見事なブーメランです。(この二人が東国へ行くのは本当にしょうがないことなんですけどね。それでも一言言いたくて 笑)
ブーメランと言うとちょっと意味が違いますが、感概深かったのは、千寿丸が二人のイチャイチャし放題っぷりに羨ましさを覚えたことですね。諸兄さまが太夫になってから後朝をゆっくりと過ごせていないようで、もう朝と言うには遅い時間にもまだゆっくりと風呂で睦み合っているのにあてられたり・・・、いやー、国経さまの嫉妬の対象不動の一位だった千寿丸がお二人の仲を羨ましく覚えるとはなぁ、と時の流れを感じました。
そして、輝く月の下、河に篝火が浮かんでいる幻想的な雰囲気が漂う中、風が吹く度にふわりと垂布をめくった中には宮中の一二を争う美男夫婦が睦み合っているんです。長岡親王が、あまりの美しさに思わず魅入ってしまったと言っていたため、よっぽど綺麗だったんだと思います。いつぞやの月下繚乱ロマンセの月下に現れた春の精みたいだな~、とふとよぎってそれだけでもお腹いっぱいだったのですが、最中の業平さまが、自分達の恋を守ってくれ、この愛しい道連れに幸せを授けてくれ、と京の月に頼むんです。
他にも、国経様のことを吾妻と呼んだり、自分がそなたに惚れたばっかりに苦労させる、と国経様に謝ったり、毒で臥せっている国経様をとにかく早く自分の代わりに連れ出してくれと諸兄×長岡親王に頼み込んだりと・・・業平さまの愛しいばかりの妻(あ、国経さまのことです)への行動が随所に散らばっていて、秋月先生は業平×国経ファンを昇天しにかかっていました! ありがとうございます!
お前は次善の策だと面と向かって言われていたのに・・・本当に良かったなぁ、と涙ぐみつつうっとりしました。だってこの二人、めっちゃ絵になるんですもん。
大好きな「顔のない男」の番外編、「普通の男」のレビューです。
飛滝(攻)への辛口評論を読んで憤る音彦(受)。そんな音彦をなだめる飛滝が次に出演を決めたのは「普通過ぎる人々」というその評論家が嫌う監督の映画で…という内容でした。
役になり切って別人になる飛滝の前に、姿を現し、何度も恋を仕掛ける音彦。
ただ、台本としては飛滝は音彦と恋愛関係になってないので、一体どうなるの?
というのがシリーズ通しての展開なのですが、今作でも理由が納得!の面白さでした。
剛しいら先生がご逝去されてもう一年以上になるんだな…と切なく思いながら読み返しました。
今までの方のレビューを拝見して思うに、みなさま『お目当て』がそれぞれ違うんですね~。同じ作品(小冊子)を指しているとは思えないくらい。
私はとにかく『桜姫』です。オンリーワンです。
もともとキャラ文庫の人気シリーズはあまり読んでいない(あるいは好みではない)ので、毎年発行されるこの小冊子もこちらしか持っていません。そもそも応募する気がないんです。興味がないから。
でもこれだけはどうしても欲しかったんですよ。
さて、本題です。
とにかく、タイトルが『エロティック・ムーン』ですからH三昧なんじゃ・・・という気がしたんですが、それだけじゃなくて相変わらず可愛くてラブラブでした。
イヤ、だからといって決して『Hが薄い・少ない』っていうわけじゃないんです。結構スゴいんですよ。
そして、このシリーズのお約束(と言っていいのか・・・)である『笑い』もハズしませんよ。担当はもちろん黒犬(型宇宙人・シーナの相棒)です。
仕事で久し振りに帰宅して爆睡していたシーナが目覚めると、そこには何故かフェリシア(受)が。
『会いたかったから来た』と言うフェリシアに驚くシーナ。自分も会いたかったと言って・・・
これはシーナ(攻)の無精ヒゲプレイ?若い割にHがオヤジ臭いシーナ。
濃いHのあと、一緒に風呂に入ろうと寝室を出ると、リビングにいたんですね~、黒犬・ランディがペットの白ネコと共に。
そしてまたバタバタと・・・
そういうわけで、私は『桜姫』の番外編が読めただけでもう満足です。
『この数十ページのために手間暇と金かけてこの分厚い小冊子を・・・』なんてこれっぽっちも思ってませんから!
宮廷道化師として宮廷で過ごすカイトの宿舎を一人で尋ねたナイジェル。カイトとふたりでいろんな話をして、カイトが今足りなく思っているものを差し入れることに。
翌日それを持ってカイトの元を訪ねたナイジェルは、カイトがジェフリーと外出してることを知らされ、ショックを受ける。
きっと今頃 カイトはジェフリーから欲しいものを買ってもらっているだろう。自分の買ったものなんて不要に違いない。
ジェフリーは当たり前のようにカイトの側にいることができるが、自分が来ることは密かに思うことだけ。
悶々とするナイジェルを、外出先から戻ってきたカイトが追いかけてきて・・・というお話。
ナイジェル視点の、切なくてキュンキュンしちゃうショートストーリーです。