snowblack
ビセンテ目線のスペインでの短い一幕。
黒い表紙裏の赤が、スペインの色彩だ。
ビセンテに付き添われて、
スペイン国王フィリペ二世からの取り調べを受けるカイト。
カイトの何気ない振る舞いや言葉に、
優しい気持ちが沸き出しそのまま取り調べができない国王。
そしてそれを見ているビセンテもまた
「彼を知れば知るほど好意を抱かずにはいられない……」と
思いを募らせていく。
敵味方でありながらも、共に過ごすうちに心を通い合わせた二人。
カイトにとっては友情であっても、ビセンテにとっては何にも代え難い唯一の愛。
ビセンテがその愛を、その後どのように行動に示したかを知っているだけに
こうやってカイトの何気ない振る舞いに、愛おしさを募らせていくビセンテが
切なくてならない。
ビセンテ贔屓のあなた!
フィリペ王のファンのあなた!
たった8ページだけれど、必読ですよ!
本日の取り調べは執務室で・・・ということで、フェリペ王の元に参じたビセンテとカイト。
執務室ではフェリペ王が次から次に書き終わった書類を床に放り出していた。
書類集めを手伝おうとするカイト、窘めるビセンテ。
そんな優しいカイトにフェリペ王は優しく頭をなでるという 格別の好意をお示しになった。
そんなスペイン生活での穏やかなひと時のショートストーリーです。
こんなところまで、なんてカイトは優しくていいこなんだろう~。そりゃビセンテもフェリペ王も 思わずまなじりを下げちゃうよなってほっこりしちゃいます。