umeair
nemureru taishi ha enka koutei ni sennen aisareru
「眠れる太子は焔伽皇帝に千年愛される」コミコミさん特典SS小冊子のこちら。
最初、電子で拝読したのですが本編にとても感動し、
特典SS全部読みたい!と、紙本もお迎えした経緯が。
特典小冊子、天莉が眠っていた頃も今も、幼い頃から変わらぬ
愛を注ぐ星辰の姿が描かれており、じーんとしました。
文庫本で10P程度のボリューム、攻めの星辰視点、結婚式前夜のお話です。
婚礼前夜、全ての準備が滞りなく済み
天莉と共に寝台に入って休む間際、これまでのことを思い出していた星辰。
天莉がまだ眠りから覚めていなかった頃、彼の目覚めを心待ちにしながら
毎夜、湯浴みさせたり手足を拭いたりしていました。
無防備に眠る天莉を誰からも守りたいと思っているのに、
欲情を覚えてしまうこともあり自分の限界が近い、と密かに思い悩んでいてー
と、そこへ「星辰?」と、星辰を現実へと引き戻す天莉の声が。
昔のことを思い出していたー
と素直に告げると、天莉はしんみりとした声で「ずいぶんと世話をかけてしまったな」と答えます。
そんな顔をさせたいわけではなかった星辰は、
「あなたに尽くせることは、私にとって喜びでしかなかったのです」と
告げるのですが、その時ふいに罪悪感が湧いてきて…
というのも。
いつ目覚めてくれるのか分からない中、実はたまらなくなって
時々意識のない天莉の手や足に何度も口づけしていた星辰。
しかし、それ以上のことはしなかったー
と語ると、天莉は
「もし手を出されていたら、目覚めたあと、君にこれまでに同じ信頼を
預けることはできなかったかもしれない」と。
率直な言葉にショックを受ける星辰ですが、しかしその言葉には続きがあり
「でも君は、たとえ私の意識がなくとも誠意を持って扱ってくれた。」
と、感謝の意を述べられます。
そして天莉が自分に抱きついてきて、安心して彼が身を預けてくれることに
安堵する星辰。
そして甘い口づけを交わした後、今度は天莉の方から思わぬ告白が(*´艸`)
それは、星辰がまだ幼いころ、同じ寝台で寝ていた天莉は星辰が夢で辛そうに
誰かの名前を呼ぶたびに、”体に触れていた”ー
抱き寄せてぽんぽんと叩いたり、手を握ったりして眠っていたということ。
そんなことがあったのだと初めて聞かされ、
赤くなって恥ずかしがる星辰がとんでもなく可愛い...//
その後、「愛しています」
「9歳のときから今まで、ずっと、私の心の中にいるのは
あなただけです」
とそっと愛を告げ、二人の夜は更けていきー
天莉の意識がない間も、欲情をこらえ、愛を貫いた星辰。
そんな彼の告白と、幼い頃の星辰の思い出についての天莉からの告白。
長く辛い別離を経て再び巡り会えた二人の、
結婚式前夜の甘い思い出話のひととき、うっとりと酔いしれて拝読しました・:*+.