てんてん
koukyuu wo tobidashita toaru sokushitsu no hanashi
本品は『後宮を飛び出したとある側室の話 初恋と王冠』の
コミコミスタジオ特典小冊子です。
本編幕間、アローロの王太子のお話です。
アローロの後宮の中に中に入ることができるのは
王であるリケルメだけで王太子のマクシミリアンでも
例外ではありません。
王妃マリアンヌの部屋も例外ではありませんが
王妃は時に王の代理を務めるため後宮の外にも私室を持ち
マクシミリアンがその部屋を訪れると
パトリシアのための支度で賑わっていました。
全ては他国に嫁ぐパトリシアのためであり
今回アローロの威厳を見せつける意味もあって
潤沢な資金が用意されますが、それ以上に娘のために
できる事をしてやりたい親心を感じます。
マクシミリアンはパトリシアが父の決め手相手との結婚に
乗り気ではない事は判っていたので
どうしても嫌がるなら味方になろうと思っていましたが
パトリシアは顔合わせ前に出奔するという行動に出た上に
マラティア王国の王子と結婚すると言って
リケルメとマクシミリアンを驚かせたのです。
そしてマクシミリアンは自分にパトリシアのような
強さがあったらリードとの関係もかわっていたのかと
思いを巡らし・・・
A5サイズカラー表紙(カバー同イラストト)2段組12頁の
大ボリュームでマクシミリアンのお話です。
父王の決めた縁談を袖にした上に
交流もない他大陸の国の王子との結婚を望んだ妹の様子を
兄視点で描いたお話なのですが
その裏に父の寵妃だったリードへの想いと
リードを手に入れたラウルへの複雑な思いが絡まっていて
面白かったです。