kurinn
kamenkoutei to ikai no chouhi
本編終了後の斎の後宮での教育係を務めていた、元側妾の徐寧視点のお話でした。
隣国との戦の後の復興が、璃王のおかげで順調に進んでいるようでした。そして徐寧は生きてまた同じ役職についている事実を不思議に思うのです。
斎の強い希望だと聞いてはいるものの、何となく真偽を確かめられないでいるのです。
璃王と斎が捨て子を可愛がる様子を見て、別人になったかのような穏やかなかつての暴君を思うのでした。
そこに宰相である恵佳が現れて「皇上をどう思う?」と聞くので、「立派で、尊敬出来る皇帝だと思います」と答えるのです。
それに対する恵佳の返事に、咄嗟に徐寧はある考えを思い浮かべてしまうのです。
徐寧に気が付いた斎の登場によってその考えは中断されてしまうんですが、それは真実なんですよね。
この後、徐寧は斎が進めている貧民街の学校について相談を受けるんです。それは徐寧が一度も足を踏み入れた事の無い貧民街を、一緒に見に行こうというものでした。
そして、熱心に何度も足を運んでいる斎に、徐寧は国のしきたりや常識のみにこだわる事を止めるのです。
そして斎の「もし過去のそのときに戻ったとしても俺は同じ選択をします」と言う力強い一言に、生い立ちや立場等、いろいろなことが途端に些末に思うのでした。
徐寧が斎の教育係から補佐となった瞬間でした。
自ら再び異世界の興国に戻って、璃王と共に生きると決めた斎は強いです。そしてそんな斎を愛する璃王と、彼を亡くなった皇帝の身代わりに仕立てた恵佳と、何となく察していて新しい時代を共に協力して行こうとする徐寧のやり取りが深いお話でした。