kurinn
kishi to outaishi no chouai omega
キラが帰国(公には病状が回復)してからも、ジャムシードの元には側室候補の推薦状の書簡がひっきりなしに届くようで、ジャムシードが激怒していました。
そして、その火の粉がキラに降りかかることも少なくないらしく、その日も王太子殿に配属されたばかりの年若い侍女がキラに「王太子が側室を持つのをどうして嫌がるのか」と聞かれてました。この侍女、正妃に対する態度ではなくキラが平民出と侮ってて凄く腹が立ちました。
でもその噂は後宮を追い出されたオメガ達が勝手に流した内容で、キラは一言もそんな事は言ってないし、むしろジャムシードがキラ以外の側室なんて要らないと言ってるだけなんです。
だからキラが何も言えないでいると、侍女は息子のミールに"何か"あった場合と口走るのです。
流石のキラも腹が立ち「僕がその"何か"は起こさせない」と宣言するんです。
するとそこにジャムシードが来て「私も命を賭けて"何か"を阻止しよう」と言うです。
その侍女の後見人はジャムシードにしつこく側室候補の推薦状を送って来る貴族の一人で、これ以上怒らせたら一族郎党辺境にやると言って、侍女も配置換えにするんです。
キラが攫われて行方不明になった事を後悔し、家族を命懸けで守ろうとするジャムシードの強い意思を感じました。
そしてジャムシードはキラが戻ってからもアルファ用の抑制剤を服用し続けててるんです。
それはキラがオメガだから惹かれているのではなく、キラだから惚れてるから頻繁に愛し合ってるので本能の助けは要らないって言うんです。愛情の深さを感じました。
ジャムシード素敵過ぎます。
本品は『騎士と王太子の寵愛オメガ~青い薔薇と運命の子~』
のフェア書店特典ペーパーです。
本編後、王太子の側室候補が増えるお話です。
王太子であるジャムシードには多くの書簡が届きますが
キラの帰国後は側室候補の推薦状が多くなります。
ジャムシードは読むことなく廃棄を命じていますが
王族や高位の貴族など書簡のため
スハイルが自由者に代わって処理することになります。
しかも王太子の側室候補の話は
嫉妬深い正妃が反対していると噂されているキラにも
火の粉が飛んでいたのです。
王太子殿に配属されたばかりの侍女の後見人も
そんな噂を信じた貴族で・・・
B5サイズ4つ折り片面にて
貴族達が王太子に側室を持たせようとするお話です。
最近、王太子殿に入った侍女は16才という幼さゆえか
キラになぜ王太子が側室をもつ事を嫌うのかと
思ったままに問うてきます。
キラとしては嫌がるそぶりを見せたつもりはなく
侍女の言い分も素直に認めるのですが
侍女が国民が世継ぎを心配しているし
「ミールに"何か"あるかもしれない」と言いだし
キラは「そんな"何か"は起こさせない」と言い放ちます。
そんな場面にかち合ったジャムシードもまた
「全力で"何か"を阻止する」と言い
侍女の後見人への釘挿しとともに
侍女の配置換えをも言い渡す
・・・という王宮の闇が見えるお話でした。
ジャムシードのキラへの愛着がオメガゆえと思われ
以蔓延する"意地の悪い正妃"の噂と相まって
キラの立場の不安定さが見えるお話でしたが
ジャムシードの愛情の揺るぎなさも見えるお話で
最後はラブイチャで終わったので読後感は良かったです。