kurinn
tougougosho no marenaru kisaki
本編後の東宮英明と東宮妃翠玉の仲睦まじい様子が書かれていました。
身重で悪阻がまだあって辛いようですが、英明のつま弾く箏の音に耳を傾けていると和らぐような心地がするとありました。
そして翠玉がうとうとしていると女房がやって来て、英明の母親の弘徽殿中宮から翠玉宛てに文と贈り物が届くのでした。
相変わらず中宮との関係も良好の様でした。
贈り物は箜篌で英明との合奏を望む内容の文でした。
そして箜篌を軽くつま弾き調べを調えて記憶にある曲をなぞり始めた時に、翠玉は懐かしい思い出がよみがえって来て瞳を潤ませるのでした。
それは幼き日の数少ない母と父帝が一緒の思い出でした。
翠玉がまだ「卑」と判明する前の事で、自分にも確かに両親に愛された時があったのだと思い出したのです。
頬を濡らす翠玉を英明は抱きしめて、祖国での辛い出来事は瑞穂に渡り英明に出会う為だと思うと翠玉は救われる心地がするのでした。
中宮の計らいで偶然にも父母との温かな思い出を思い出せて良かったです。
翠玉は英明の妃になって身も心も生まれ変わる事が出来ました。