kurinn
wanko wa kyou kara dekiai saremasu
2段組みでとても読み応えありました。
本編が物足りなかったので、どうしてこれを特定書店の特典なのかなと思ってしまいました。
鈴は社会経験を前よりは積み、自分の容姿に対する世間の眼にも余裕を持って対処出来ている様に思えました。
改始め長谷井親子やたえさんや中埜夫妻のおかげですね。
相変わらず改は大企業の社長ならではのやり方で鈴を守っていると思ってしまいました。
ワンダマンを社内見学会に呼んでおくとか策士ですね。
でも次の世代の子たちの意識を変えて行くのは正しいやり方だと思いました。
本品は『ワンコは今日から溺愛されます』のコミコミ特典小冊子です。
本編後、鈴が社内見学会に参加するお話です。
鈴の夫の会社『イカルガフーズ』では毎年、子供達の夏休みの時期に
社員の家族向けに社内見学会が開かれます。
鈴は先週、いつものように屋敷に訪れた長谷井が心底困ったように改に
龍之進が社内見学会に行きたいと言い張って困っているとぼやいている
のが聞こえてきました。
竜之進がお昼寝タイムに突入した離れから、鈴の鋭い聴覚はその会話を
キャッチしたのです。その日の長谷井は社外での仕事が入っているらし
く、どうやらイタリア語に堪能な人間が必要で改が抜擢したようです。
長谷井も仕事自体は納得しているようですが、言い出したら聞かない
龍之進が1人でも来ようとするのでは心配しているようです。それを
聞いた鈴はそっと離れを抜け出し、自分で良ければ龍之介を連れて行く
と提案します。
その日はちょうどアルバイト先も定休日だし、父の都合をちゃんと汲ん
で辛抱を飲み込む龍之介がこだわっているならきっと彼なりの理由が
あると思ったのです。
長谷井はとても喜び、改もその日は社内にいるから社長ぶりも見られる
と茶目っ気たっぷりにウィンクをしてきて、鈴は胸がときめきます。
そうして鈴は龍之介と共に社内見学会に参加しますが・・・
A5判カラー表紙(カバー同イラスト)12頁2段組の大ボリュームにて鈴が
龍之介の希望で改の会社の社内見学会に参加するお話になります♪
笑顔の受付嬢に名前を告げると、彼女が緊張したのが判りました。社内
電話で「社長夫人がお見えになりました」といるのが聞こえてしまい、
自分の幼げな容姿がミスマッチだと思ってしまいます。
今回は個別アテンドではなく、他の方に交じっての参加を希望していた
2人は沢山の親子に交じって、社長である改の会社説明の映像を見て
グループ毎に案内係の社員に引率されて社内の見学をします。
ところが商品開発室でクリーン服を渡された鈴は男の子に「変な耳」と
言われてしまいます。鈴自身はぎょっとする反応に慣れっこでしたが、
龍之介は「変っていうお前が変」とむきになって応酬してしまい、
ちょっと微妙な雰囲気のまま、見学する事になってしまいます。
その後は父親や母親が働く職場見学となり、鈴と龍之介は社長室に案内
されます。長谷井は社内にはいませんでしたが、ここで龍之介がこの
見学会にどうしても参加したかった理由が判明します。
橋を作っている父親を持つ友達に『秘書は女の仕事』と言われて、頭に
来たけれど長谷井がどんな仕事をしているかちゃんと言えなくて悔しい
思いをしたからだったのです。
そこで改は長谷井の仕事は『社長あてに来る仕事を全て整理する鉄壁の
バリア』であり、細かい仕事を整えたり、仕事をとりもったり、仕事を
取ってきてくれたりするスーパー秘書であり、味方のいなかった改を
支えてくれた器のデカい男だと手放しでほめた所に、長谷井が戻って
来て龍之介も長谷井も鈴も満面の笑みを浮かべます。
その後の会食ではスポンサーを務めるワンダマンが登場し、鈴はワンダ
マンの友達として抱きつかれ、人気者になります。改とともに帰路に
ついた鈴は今日1日でいろいろな事を知り、もっと食について学びたいと
決意した事を改に告げる
・・・という龍之介に付き添った鈴にとっても素敵な1日となった見学会
のお話でした。
人前に出る事が苦手だった鈴が少しづつでも世界を広げていく事は改に
とっても望外の喜びでしょう。そしてそんな鈴を取り巻く世界が広がっ
ていく事は優しい社会を作っていく事にもなると思いました。