kurinn
三作品とも側から見たらバカらしいんだろうなと思うほど糖度が高かったです。
ネタバレ注意して下さい。
「初恋をやりなおすにあたって」
敦也と喧嘩をして雪が家を飛び出す場面から始まってます。
喧嘩の原因は雪が家に戻るまで書かれていません。
途中雪が将棋が強くなった思い出が語られてました。
30分足らずでの家出で頭が冷えた雪と、はちみつゆずティーを入れて懐柔しようと待ち構えていた敦也の諍いの原因とは…お互いに自分の方が好きだと譲らない事でした。
ごちそうさま。
「アンダーエール!」
こちらも面白かったです。
桝木の美醜を感じる能力の無さを可哀想に思ったり、折川との共通項を見つけて堪らなくなって興奮した桝木が可笑しかったりと仲良さそうな2人を堪能出来ました。
高校生が1番大胆でした。
「式神の名は」
もうね最高でした。羅刹の「お前の飯はクソ不味い」で爆笑でしたよ。
『ある日、一緒に暮らしている恋仲の鬼が、不機嫌な顔つきで言った。』ていう淡々とした文章も面白くて、完結したお話のその後を読める幸せを堪能しました。
羅刹が台所で火を噴いて肉を焼き直すのも、それが櫂よりも美味しかったのも何もかもが可笑しくて読む手が止まりませんでした。
雪と比べられてブチ切れたり、野菜の気持ちを説かれたり、しまいには羅刹に説教されて正論を叩き付けられた櫂が居間を飛び出して…
家事を頑張ったのではなく式神を作るのを頑張っていると知って櫂は櫂だったと安心してしまいました。www
欠点ばかり言って悪かったと櫂のいいところを言った羅刹のその夜が心配になってしまいました。www
やはりこの2人でスピンオフを沢山読みたいと思いました。
2020年のキャラ文庫さんバースデーフェア 小冊子。3編入ってますが3編とも爆笑ものでしたので、神にしました。当たった感満点。
1.初恋をやりなおすにあたって番外編 「月夜と意地っぱり」 尾上与一先生
受けのせっちゃんが負けず嫌いばりばりのプロ棋士。で番外編のタイトル見た時に
「ああ、こりゃなんかやらかしたな笑」と皆さん思うと思うんです。
そのとーり。
敦也が佐賀から来てくれた貴重な日なのに、ケンカしちゃったんですよね。
その理由が爆笑なSSでした。ほんとせっちゃん大好き。
2.アンダーエール!番外編「君に釘づけのエール!」 砂原糖子先生
攻めの桝木君視点。美醜が分からないという話が本編にあったと思うのですが
その部分の解説でした。なんなんでしょうね?国宝級に美しいはずの折川を
その良さが分からない自分が損してる と感じるようになったみたいです。
もう可笑しい・・
3.式神の名は、鬼番外編「われなべにとじぶた」 夜光花先生
これもタイトル見ただけで噴き出しました。
案の定、羅刹と櫂の本編終了後の幸せ―なはずの日常のお話(大爆笑)。
雪さんがいなくて、式神もいなくて、生活できるわけない!
羅刹ったら身も蓋もなく「お前の飯はクソ不味い」って冒頭から言うもんだから
二人してぎゃーぎゃー言ってる、そんなお話でした。ああ楽しすぎ。