てんてん
scalpel wo nigiru daienshi
本品は『メスを握る大天使』初版限定挟込ペーパーです。
2人がメトロポリタン美術館を訪れるお話です。
明るい光の差し込むホールには大きく美しいステンドグラスがあります。
芳賀は木立の中に小川が流れる自然の景色を色鮮やなモザイクで描いた
ステンドグラスに魅入っていました。
それはティファニー製の美しいステンドグラスで、ココメトロポリタン
美術館の名物で、小泉も「きれいだ」と大きな目を見張っていますが、
カラフルな光の粒が当たる小泉の方がずっときれいに見えます。
「詩音の方がずっときれいだけどな」と言えば「ばか」と返されました
が、そんなやりとりが嬉しくて小泉のほっそりした手を「迷子になると
困るだろ」としれっと握り歩き出しました。
芳賀が広すぎる館内に絶対見たいところから行こうと言うと、小泉は
フィルメールを見たいと言い、2人は地下へと移動し・・・
B6サイズ横長片面2段組の番外編は2人がデートをするお話になります♪
フェルメールは日本で人気の画家ですが、現存する絵は35点のみであり、
その5点がここには展示されています。
絵の前を何度も行ったり来たりしている小泉にそんなに気に行ったなら
と「フリックコレクションを見に行くか」と提案すると、小泉は輝くよ
うな笑顔で振り向き、芳賀は目を見開いてしまいます。
珍しくもはしゃいだ小泉は少年に戻ったようです。輝くような笑顔で
「君とニューヨークに来られて良かった」と言い、握り合った手のあた
たかさに芳賀は幸せを感じる
・・・のですが、それらは全て芳賀の夢だったと言う夢オチネタで、朝、
恋人の隣で目覚めた芳賀がいつか小泉とあの町を歩きたいと願う
・・・という芳賀の願望が終着点でした。小泉が完全に過去を払拭出来る
日を願う芳賀のお話でした。
最初、いつのお話!?って思ったのですが、最後のオチで納得です。早く
こんな日が来るといいですね。