kurinn
kawaii neko niwa tabi wo saseyo
アンリとバルドーは初めてのお茶会にオッドと彼の眷属の鴉のカロを招待しました。
カロの椅子も用意しましたが、やはりオッドの肩が居心地が良いようです。
お茶会に呼ばれたのが自分たちが初めての客だと言う事、またこれからもちょくちょく来て下さいと言うアンリの言葉にオッドは満更でも無いようです。
オッドの手から焼き菓子を突いているカロを見ていたバルドーは、ふいに動物変化の逆は出来ないのかとオッドとアンリに尋ねます。
人間を動物にする事は出来ても、動物を人間にする事は考えてもいなかったようで2人はびっくりした顔をしました。
するとオッドがアンリを猫の姿に変えた後に人間に戻して、何やらコツを掴んだオッドは肩のカロを人間に変えたのです。
オッドの肩から落ちたカロは浅黒い肌の美青年で、漆黒の髪と黒曜石の目を持ち、目を見張るような美しさです。そして艶やかな四肢が床に転がって惜しげもなく皆の目に晒されてました。
かあかあとオッドの方を向いて鳴くカロを直ぐに眷属の鴉の姿に戻したオッドが1番狼狽えてました。
オッドさまはまた新しい力を手に入れたのですねと激賞するアンリをよそに、オッドは目を泳がせていました。
バルドーにはよく分かりませんが動物変化は魔術師の思いが反映されると聞いていました。
だからますます仲睦まじい侍従になるのではとバルドーは思ったのでした。
人間嫌いのオッドがこよなく愛する美青年眷属を侍らすスピンオフを是非読んでみたいと思いました!
本品は『可愛い猫には旅をさせよ』のフェア書店特典ペーパーです。
本編後、アンリがお茶会を開くお話です。
魔術師たちの住む塔は魔術の覚えのあるものしか入れない決まりが
あります。アンリの伴侶であるバルドーは例外ですが、おいそれと
は人を招く事ができません。
そこでアンリはオッドを招いてお茶会をしようと思い立ちます。
当日は良く晴れて絶好のお茶会日和となり、オッドはいつものよう
に尺取虫姿でカロと一緒にやってきました。
アンリはオッドはもちろんカロももてなす気で満々ながらも、何を
用意していいかわからず、ボルドーはカラスの止まった椅子の前に
水の入った容器を差し出します。
オッドはアンリ達の気遣いを気に入ったようですが、今日のところ
は落ち着かないだろうと、オッドはカロを肩に定位置にのせて席に
着きます。
アンリはお茶会は初めてとの話をすると、オッドは意外そうな顔を
しますが、カロに焼き菓子を割って食べさせたりと楽しそうです。
バルドーはそんな主従の睦まじい様子を微笑ましく眺めていました
が、ふとオッドやアンリは人間を動物に変化できないのかと思い・・・
B5版片面にての3人+1羽の初めてのお茶会のお話です♪
問われたアンリとオッドはびっくり顔になります。アンリはそんな
事は考えた事が無く「できないこともないのかも」と半信半疑です。
しかしオッドはアンリを猫に、そして人間に戻してコツをつかみ、
肩に乗せたカロを眺めて人間に変化させてしまうのですよ♪
肩から転がり落ちたカロはしなやかな四肢を持つ美青年に変化しま
すが、「かあかあ」と鳴いてオッドに助けを求める事となり、変化
させたオッドもうろたる事態になります。
すぐに鴉姿に戻しされたカロは定位置の肩に止まりつつも、主人の
行動にはちょっと呆れ、アンリはオッドの新しい力に興奮気味です
が、当のオッドは目を泳がせる
・・・というほのぼのしたお茶会の様子が描かれたお話で、スピンオフ
の気配が見えた楽しいSSでした♪
バルドーの何気ない疑問から始まった動物変化の魔法は、コツさえ
つかめば相手にもかけられるとすると、オッド主従の未来が変わり
そうですよね (^-^)