てんてん
kozure maou no enai joju
本品は『子連れ魔王の初恋成就』のアマゾン限定特典ペーパーです。
本編後、リトに好かれたいと頑張るラヴァのお話です。
リトを初めて見た時、ラヴァは「かあいい」と思います。それまで
ラヴァのお城には自分より小さくてやわらかそうな生き物などいな
かったのです。
まるで甘いお菓子を口に含んだ時みたいにフワフワ嬉しい気持ちに
なり、なによりダディへ向ける笑顔が全身で好きと言っている様で
自分もあんな風に笑いかけられたら、どんなに幸せでしょう。
でもリトはラヴァなど歯牙にもかけません。特にダディ相手に癇癪
を起こしてしまってからは、寄ってていくと押しのけようとするし、
にこりともしてくれなくなります。
そんなラヴァをリトと一緒に風呂に入れていた魔王は「俺に似て難
儀な性格をしてやがるなぁ」と言います。リトの上気したピンクの
頬に触ろうとして押しのけられたところを見ていたようです。
魔王はラヴァがやっている事を見当違いだと言いますが、リトの為
に出したアヒルの玩具にも見向きもされませんでした。
リトのダディがラヴァを抱きとりながらクルクルと全身を拭いてく
れると甘い匂いに幸せな気分になりますが、先に着替え終えたリト
はダディを取られると思っているのか、ラブァを睨んでいました。
とったりなんか、しないのに。ラブァが欲しいのは、リトなのに。
魔王はダディが「いや」という事ばかりしているのに、ラブァより
よっぽど怒られてばかりいるのに、どうしてぎゅっぎゅっするのを
許してもらえているのでしょう。
悪魔達がらラブァに向けてくるのはトゲトゲした感情ばかりなのは
ラブァが可愛くないからなのでしょうか。だからリトもラブァの事
を許してくれないのでしょうか。
そんなラヴァに魔王はあるアドバイスをします。それは・・・
B5版両面にて「蛙の子は蛙」展開が楽しいSSです♪
レモンの血筋は頑固で偏屈で押すばっかりじゃうざがられる。
好意を押し付けるんじゃなくて向こうから欲しがるように仕向けろ。
ダディは眉を寄せますが、魔王は「リトが好きなものは何だ?」と
続けられてラブァは一生懸命考えます。ふわふわの毛布、からから
鳴る玩具、もふもふのわんこ、優しいダディ、それから・・・
ラヴァは空中から現れた苺を両手で受け止めるとぺたんとお座りし
学者張りの顔で苺を眺めます。ぺちぺちと床を叩いていたリトは
ぴたりと動きを止めて苺を見ていました。
ラヴァの手の中に苺が増えていくとラヴァの前までハイハイして
きて苺に手を伸ばしますが、さすがにラヴァの手の中にあるもの
を勝手に食べてはいけないと思っているのか、あと少しのところ
でラヴァの顔色を窺いました。
りー、らゔぁを、みてる。
なんとも物欲しそうな顔ですが、目が合ったラヴァは嬉しくて苺
を差し出すとリトがばぁと輝く笑顔を浮かべる
・・・というラヴァがリトの歓心を買おうと頑張った小話でした♪
リトは苺をもらった大喜びし、ラヴァも世紀の大発見をして大喜
びっていうのが、なんとも微笑ましいです (^-^)
そして息子にアドバイスを与えたヴィクターが息子が上手くいっ
て敗北感を覚えちゃうという二段オチに更に笑わせて頂きました。
ホントに似た者親子ですね。
※他店舗特典(レビュー済)
フェア店特典はラブァの借りパク騒動の顛末です。