てんてん
ryuousama to junai no hana toki wo koeta tsugai
本品は『龍王さまと純愛の花-時を越えたつがい-』のコミコミオリジナル
特典小冊子です。
本編後、家族旅行を兼ねたモルド巡回のお話です。
ドランたちは山から収穫した果実や野菜をスールの町に運び、得た金で
生活用品を手に入れています。モルドのあちこちに散らばったスールの
街を回る行商をル・ディラはふだん山の反対側に住むスールたちに頼ん
でいますが、今回はル・ディラ自らがその役を担う事にします。
三男のルミィが生まれてから半年が経ち、だいぶ大きくなったので、
家族旅行を兼ねてモルドの町々を訪れる事にしたのです。今までスール
やドランたちから報告されるだけだったモルドの変遷を見る事が目的で
もありました。
今日訪れたのは山を出てから3つ目の町で、繊維業が盛んで竜一達も沢
山の美しい織物を手に入れました。これから向かう5つ目の町へ一途中
にある温泉地にもいく予定です。
ジジは今日もモフモフの洋服に鮮やかな花冠を被り、目を離すとすぐに
どこかへ行ってしまう双子を上手に先導し、大きさはジジと同じくらい
になったルミィは支持の背中にしがみついています。小さくてもドラン
の王族はとても力持ちです。
待ちの代表と挨拶を済ませたル・ディラが荷台に座る竜一の隣にやって
きます。馬車は未舗装の道を行く事を考えて干し草が山と積まれ、子供
たちは干し草の上で飛び回り、挙句はル・ディラの膝の上に皆が乗り上
げて動き始め、賑やかな笑い声が響きます。
4つ目の町を過ぎ温泉のある山へ向かって進んでいると、荒涼とした砂
漠地帯に出ますが、そこは竜一が初めて落ちてきた場所でした。4年た
ってこの場所は変わりないようですが、実はこの場所は・・・
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)16頁のボリュームで、ル・ディ
ラ達が家族旅行を兼ねて懐かしい土地を含めて旅するお話です。
元は森や草原だったというのです。300年前に初の種族に竜一が奪われ
た場所であり、番を奪い返そうと奮闘して右腕ごと異空間へと飛ばされ
てしまったル・ディラが悲しみにのたうった結果、壊してしまった土地
だったのです。
砂漠を抜けて到着した温泉地は竜一がモルドにやって来た初めの年に
3人でやって来た所で、その頃は町もなく文字通りの貸切風呂でしたが、
宿屋ではドランの王が家族連れでやって来たという事で一番大きな風呂
施設を貸切にしてくれます。
皆で温泉を楽しんだのちに訪れた5つ目の町はコレから発展する小規模な
町で頼まれていた果実と野菜の苗を与え、育て方を教えて帰路につきま
した。
そして再び砂漠を通りかかった時、往路では寝ていた子供達が駆け回り
白い花を見つける
・・・というほのぼのな家族旅行の所々に攻様の過去や受様との思い出が
見える旅行記でした (^-^)
竜一を失ったからとは言え、かつての美しい土地を変えてしまったル・
ディラの憂いが子供達が見つけた小さな花によって消え去るだろうと
いう希望が見える幕引きなのが良かったです。
本編はきっちり終わっていますが、本作を読んで子供たちのお話で続編
があっても良いかなと思いました。
※特典(レビュー済)
フェア店特典は竜一が草人形を作るお話、
アマゾン特典はル・ディアの巧みさについてのお話です。
ル・デュラと竜一と子ども達とジジが、初めての家族旅行に行ってました。
水晶を破壊したのでル・デュラは飛べなくなったので、ドランにひかせた荷車に乗って移動しています。
双子のリクとリュウトがやんちゃ過ぎて、竜一は怒鳴り、ル・デュラは笑いとても楽しそうです。
旅の途中で竜一が落ちて来た砂漠が、実は初の種族が竜一を異世界に飛ばした場所であり、ル・デュラが戦った為に豊かな土地が砂漠になった事を知りました。弟のジジがあの時の兄さんは可哀想だったと言っていました。
旅も終わりになり引き返して来た一行ですが、行きは寝ていた子ども達が砂漠に興味を示して荷車から降りて走り回るのですが、不毛の土地に見えても新たな生命である花が咲いてるのを見つけたのです。
とにかく双子がやんちゃで凄いのですが、ル・デュラの話によると水晶で見ていた竜一の子どもの頃はもっとやんちゃだったようです。どうやら子ども達は竜一に似たらしいです。そしてその事がとても嬉しそうなル・デュラでした。