みざき
yorozuya ninkihaiyu no neko wo sagasu
本編終了後のお話。
こちらのショートストーリーの方が好みでした。
恋人同士となってから約半年。
俳優業で不在がちな桐生家に通い、合鍵を使って家に入っては恋人の喜ぶ顔見たさに手料理をせっせと作る篤。
料理のレパートリーを増やそうと考える姿がまるで新婚さんのような微笑ましさ。
篤の足元ですりすりとじゃれつく桐生の愛猫・ミオが、賢くお利口さんな子でまた可愛い!
この1人と1匹の組み合わせ、なんだかとても可愛らしいんですよね。
もっと本編でも読みたかったなあなんて。
愛らしいミオに思わず料理の手を止め、顎の下を撫でてあげたりと構いながら「本当に料理をおいしいと思ってくれているのか」「桐生はあまり多くを語らないから、自分の事をどれくらい好きなのか分からない」と、普段感じている不安や疑問をミオ相手にぶつぶつと口に出していると、そんな独り言を言っている姿を帰宅した桐生に目撃されてしまう。
「君がいない生活もミオがいない生活も考えられない」
「一生をかけて守るよ。君も、ミオも、この生活も」
甘く、嘘のない桐生からの真っ直ぐな言葉に、もやもやと不安だったものが消え去り、じんわりとあたたかな幸せを感じる篤なのでした。
柔らかい甘さが漂うショートストーリーでした。