吾妻香夜先生インタビュー

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吾妻香夜先生インタビュー かもめ×人間!?2人の年齢が徐々に近づくファンタジーBL♥コミックス『灯台守とかもめの子 1』

2024/08/02 17:00

子育て、成長、若返り……!? 絆を紡ぐハートフルストーリー♥

 

 

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3731回
吾妻香夜/大洋図書/H&C Comics ihr HertZシリーズ
コミックス『灯台守とかもめの子 1』8月1日発
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
ルネ──お前の名はルネにしよう
クレール島の沖の岩礁にそびえる灯台で、灯台守エヴァンは独り暮らしている。ある嵐の夜、一艘の小舟が灯台へ漂着した。小舟に乗っていたのは、瀕死のかもめの雛。懸命に介抱したエヴァンだが、翌朝にはかもめの姿が消え、代わりに目にしたのは、翼を持つ小さな子どもだった! 『ルネ』と名づけられたその子は人の形をしていながら人ではなく、驚くほど成長が早い。しかも、ルネとの出会いに呼応するように、エヴァンの体にある変化が生じて……? 人に恋するかもめと孤独な灯台守の邂逅が織りなす、奇跡の求愛譚が始まる──

 

――作品紹介をお願いします
孤島の岩礁に建つ灯台でひとり暮らす老灯台守と、そこへ漂着したかもめの雛のお話です。
かもめの子・ルネと、灯台守のエヴァン。日々を共に過ごすうち、ふたりの間に徐々に絆が生まれ、親子のような関係から相棒に。かもめの子は急成長、老灯台守は若返り、お互いの年齢が近づいてゆくファンタジーBL第1巻です。

海を舞台にした好きな曲があり、聴いているうちに海の話を描きたいと思いはじめ、そこから、海といえば灯台、かもめ、…という連想ゲームで出来上がりました。『灯台守とかもめの子』というタイトルは、プロット時に付けていた第1話のエピソードタイトルをそのまま表題にしたものです。

 

 


――主人公たちはどんな攻×受ですか?
素直で一途、自信家なかもめのルネ×実直で仕事人間、孤高の灯台守エヴァン。

ルネはかもめの雛から翼を持つ子どもの姿になり、短期間で急成長を遂げます。そのため精神的にはまだ幼い面が残り、大人になってからはちょっとナルシストな面も。
性格は明るく活発で自信家、気分が良くなるとすぐ小躍り。エヴァンのことが大好きで、彼の仕事を手伝うことに誇りを感じています。島のお祭りの競技に参加するエヴァンを全身全霊で応援したり、エヴァンがピンチの時はその身を挺して助けようとしたりととても素直で献身的です。

エヴァンは人生を灯台守の仕事に捧げる職人気質の男です。島民の暮らしを守るため、島のはずれの灯台に孤独に暮らす老人でしたが、ルネの成長と反比例するようにその姿は若返ってゆきます。長年ひとり静かな暮らしを続けてきたエヴァンでしたが、ルネが現れてからは騒がしい日常に一変。慣れない育児に戸惑うこともありますが、子ども同士の喧嘩には介入せず、ルネを信じて見守ります。
一見クールな性格ですが、己を信じてくれるルネのために闘志を燃やす情に熱い一面も。

 


――当て馬や重要な脇役は?
島の配達人・シモンは噂好きの青年。灯台で一人暮らすエヴァンと唯一定期的に交流のある人物です。愛想が良く、悪い人間では無いものの、口が軽く秘密を守れない性分です。

島のガキ大将・カミーユは、出会い頭から何故かルネに突っかかり、島の外からやってきたルネに対して不信感を持っている人物です。いがみ合うふたりは描いていて楽しいところのひとつです。

 


――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
かもめが人間になったり、老人が若返ったりと、ファンタジーならではの要素を盛り込んだストーリーの中で、キャラクターたちが走り回ったり空を飛んだりという、身体を使った大きな動きを意識しました。1巻は序章のためまだ本格的な恋愛までは至らないのですが、漫画そのものとして楽しめるような展開にもこだわっています。

これまでも自分の中で、洋画っぽくとか、とことんギャグ等、作品ごとに描き方のテーマを変えていますが、今回の1巻に関しては何となく海外の児童書や世界名作劇場風、と決めて描いています。表紙カバー等も、そういった意向を汲んだ素敵なデザインにしていただきました。


――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
灯台という描き慣れない背景の作画が大変です。灯台が舞台の映画を参考にしてなんとか描いています。設備等、細かいところはファンタジーオリジナルということで何卒…。
キャラに関しては、成長と若返り萌えなので、1巻のルネとエヴァンは描いていてずっと楽しいです。あとルネの長髪も。

 


――今作にまつわる裏話はありますか?
作中、島のお祭りの中で「棒登り」の競技があります。これは色々な国や地域にある伝統的な祭事なのですが、私がこれを初めて知ったのは幼少期に観た『ロミオの青い空』第1話からでした。
しかし当時はこんなお祭りがあるんだ~というような感想よりも、”ロミオが登った棒の上から目にしたのが自分の家のトウモロコシ畑が全焼している光景(放火)でした”という胸糞展開に幼心をえぐられました(そしてそこから毎週基本ずっとしんどい)。

そして毎度のことなのですが、予定ページ数よりしっかりオーバーし、またもや14折という厚さになってしまいました。そしてコミックス化にあたり、ほぼ全ページ加筆修正もやってしまいました(これもほぼ毎度)。いつまでたっても自分の絵が気に入らない病です。担当Oさん、すみません!


――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
エンゾウ先生とUSJで遊び倒しました。VRゴーグルを付けて乗る鬼滅のライドで激しいVR酔いと闘う中、アトラクションが不具合で途中緊急停止し、隣から「え゛!?!?何ごと!?!?!?」とエンゾウ先生の声。ふたりでパニクる中、そのまま敵を倒すラストがスキップされてしまい、何も成し遂げていない炭次郎に全て我々の夢だったということにされて無限列車は終点に到着しました。とても楽しかったです!

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
2年ぶりにコミックスを出すことができて、ほっとしています。連載期間はちょうど1年だったのですが、その前の1年は一体何をしていたのか本当に思い出せません。謎の空白の年。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
今作がこれまでで最も長編になる予定で、全4巻を想定しています。1巻はふたりの出会い、成長と若返り、絆が出来るまでの序章を描いています。
徐々に関係性が構築されていくBLや、世界の不思議が明らかになっていくファンタジーものが好きな方におすすめな作品かと思います。楽しんでいただけると幸いです。


編集部より
イァハーツシリーズでは初登場となる吾妻香夜先生の最新作『灯台守とかもめの子』第1巻がいよいよ発売を迎えました!
本作は灯台を舞台にしたファンタジー。第1巻では「成長と若返り」をテーマに、灯台守エヴァンとかもめの子ルネが運命的な出会いを果たし、絆を深めていきます。
人ならざる(?)不思議な存在、子育て、関係の進展を丁寧に追うストーリー展開等々……。魅力的な要素がたっぷりと詰めこまれた物語ですが、なかでも第1巻の一押し要素は、年齢にともなうふたりの変貌ぶり。読みごたえ抜群なその変貌の過程は、ぜひコミックスでお確かめいただけると嬉しいです。どのルネもエヴァンも、最高にカワイイ&カッコイイので!!!
吾妻先生の美しい筆致で描かれる世界観、そして謎とドキドキ・ワクワクが散りばめられた物語の始まりを、ぜひお楽しみください。

★さらに、吾妻先生よりコミックス購入特典として素敵な描き下ろし漫画を頂きました!
本編では描ききれなかったエヴァンとルネの日常こぼれ話。こちらもぜひお楽しみいただけると嬉しいです!

 

コミックス『灯台守とかもめの子 1

 

 

特典情報

 

 

●アニメイト:4Pリーフレット
●コミコミスタジオ:
〈有償特典〉アクリルコースター(既存カラーイラスト)
〈無償特典〉4Pリーフレット
●とらのあな:
〈有償特典〉アクリルスタンド(描き下ろしカラーイラスト)
〈無償特典〉4Pリーフレット
●ホーリンラブブックス:
〈有償特典〉アクリルブロックキーホルダー(描き下ろしカラーイラスト)
〈無償特典〉4Pリーフレット
●協力書店限定ペーパー

詳細ページはこちら

 

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(C)吾妻香夜/大洋図書

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