なりた晴ノ先生インタビュー

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なりた晴ノ先生インタビュー艶やかな刺青に釘付け♥情に厚い俺様中国マフィア×傾国美人の元若頭コミックス『パーフェクト・トキシック』

2022/06/14 17:00

異国の地でマフィアとの禁断の恋…依頼から始まる愛の行方とは!?

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3104回
なりた晴ノ／竹書房／バンブーコミックス Qpaコレクション
コミックス『パーフェクト・トキシック』6月16日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
ヤクザとして積み上げた地位、家族、そして愛した男、全ての過去を捨て単身で海外逃亡を果たした紫央。国外脱出を手助けした上海マフィアの一員・宇辰(ユーチェン)の依頼で宇辰の腹違いの兄で同じ組織の跡取り候補・昊天(ハオティエン)が経営する高級娼館にスパイとして潜入し、更には"昊天を誘惑してほしい"と依頼され、異国の地で高級娼館店長兼スパイの日々が始まる。順調に潜り込み、昊天との接触に成功、いつもの手管で誘惑をしかけるも「男は趣味じゃない」と頑なな態度を取られるが、その言葉とは裏腹に自分に触れる昊天の手の熱さに手応えを感じる紫央で――?

――作品紹介をお願いします
国外逃亡した元ヤクザが中国の高級娼館で雇われ店長として働きつつ、ある目的からチャイニーズマフィアを誘惑することになる……というお話です。
受けの紫央は、前作『パーフェクト・エデュケーション』に出ていたいわゆる当て馬キャラで、海にドボンした後の物語です。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
情に厚い俺様攻め×魔性の美人受け。
攻めの王昊天(ワンハオティエン)はチャイニーズマフィアの御曹司で、一見オラついてるスパダリ系ですがちょっとズレていてトンチキな所があります。
受けの紫央は美形で魔性、人を食ったような性格の元ヤクザですが、幼少期～極道時代に色々あり、それなりに抱えているものがある人です。

――当て馬や重要な脇役は？
王宇辰(ワンユーチェン)。
昊天の腹違いの弟で、紫央を昊天に近付けるために裏工作やらなんやら仕掛けるキャラクターです。
モジャ髪メカクレ、ピアスにチャイナ服……要素モリモリで描くのが楽しい人でした。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
スピンオフですが、単体でも楽しめるように作っています。
前作では笑いを入れづらかったので、今回はコミカルな要素も入れて少し違う雰囲気にしました。
1話で昊天が紫央を殴っていますが、実は溺愛系です！

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
紫央の入れ墨が地味に大変で……！
自分で描いて素材にしていたのですが、首の牡丹は貼り忘れ頻発だし(担当さん毎回のチェックありがとうございました！)、エロシーンは刺青を身体に沿わせるのがまあ面倒……。
ですが貼ると一気に画面が華やか＆艶やかになるのでそれは楽しかったです！

――今作にまつわる裏話はありますか？
ちょいちょい中国語のセリフを入れているのですが、担当さんが中国に在住経験があったのでめちゃくちゃ監修して頂きました！
背景資料も提供してくださり、文化についても色々聞けて本当に心強かったです。中国にはお願いをする時に使う所作(お辞儀など)がないと聞いた時は衝撃でした！

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
5話の〆切直前に虫垂炎になりました。
iPadで作業しているので手術直前まで作業出来て事なきを得ましたが、抗生物質を点滴投与されながらの作業はなかなかスリリングでした。
余談ですが、友達の推しと手術日が重なったので「○○ちゃんと全く同じタイミングで盲腸になった！奇跡！」と興奮気味に連絡したのですが反応はイマイチでした。
そりゃあ推しと盲腸オソロ報告とか返答に困るよな……と今は反省しています。

――今、何かハマっていることは？
ラジオにハマっています。
ポッドキャストで芸人さんのラジオなどをよく聴いています。
3月にノイズキャンセリング付きイヤホンを導入し、それを使って作業BGMにしているのですが、雑音がないとこんなに集中出来るんだ～と感動しました！　

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
コミックス5冊目です。
全く慣れず、毎度1ヵ月前くらいからナーバスになるのですが、先日コミックスの描き下ろしページが全て真っ白で「NOTE」とだけ印刷されている夢を見ました。
ノートにはなっていない筈なので……確認してみてください。　

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
令和に娼館、俺様攻め、マフィア、溺愛というボーイズラブの王道……いや古典をやりました。あんまり意識もしていなかったのですが、あらすじを書いていて「なんかのパロディかってくらい盛ってんな!!」と震えました。
お約束が好きすぎるので媚薬まで持ち出してます。ご賞味ください。

担当編集より
ハイテンションラブコメから重厚な裏社会ものまで幅広い作品を描き、登場人物たちの心情変化やストーリーで魅せるなりた晴ノ先生Qpa collection最新刊『パーフェクト・トキシック』が発売です！

本作は『パーフェクト・エデュケーション』のお話の中で強烈な存在感を見せつけたヤクザの若頭・紫央を描いた作品です。

日本で死んだと見せかけ家族や若頭の肩書、愛した男すべてを捨てて海外へ逃亡した紫央は、国外脱出に協力してくれた上海マフィアの宇辰(ユーチェン)からある依頼を受けます。
それは、宇辰の腹違いの兄で同じ組織の跡取り候補・昊天(ハオティエン)の経営する高級娼館にスパイとして潜り込み、さらに"昊天を誘惑してほしい"というもの。なかば命令に近い依頼ながらも、異国の地で高級娼館の店長として働きながらスパイ活動をする生活が始まります。
紫央の存在が昊天の耳に入り、接触に成功。誘惑しかけると「男は趣味じゃない」と頑なに拒絶されてしまい、任務が難航するかと思いきや態度とはうらはらな昊天の手の熱さに手応えを感じ笑みを隠せない紫央で…？

冒頭から紫央の色気と作品の世界観が持つ危険で淫靡な雰囲気にドキドキさせられながら始まるストーリーは、時折挟まれるコミカルなやりとりや次第に明かされる紫央の過去によって加速度的に読者のみなさまを引き込んでいくのではないでしょうか。
紫央にどんな過去があり現在に繋がっているのか。前作では謎につつまれていた部分を知るうちに、不器用で自身を取り囲む世界に諦めてしまった彼を愛おしく感じてくるのではないかと思います。

また、出会った当初は敵対心丸出しだった昊天が紫央にペースを乱されたり、マフィアらしくないほどに深い情で紫央の心を救い上げていくなかで昊天も自身のしがらみと対峙し、男としてもマフィアの次期後継者としても変化していく姿には目が離せないものがあります。
さらに紫央への愛情を自覚すると今までの態度から一変して恋愛面ではめんどくさい男になってしまう様子もぜひ着目していただきたいシーンの1つです！

スピンオフ作品ではあるのですが、本作だけでも紫央が今までの人生で抱えてきた背景や葛藤、昊天との距離感の変化や人間らしくなっていく紫央の姿がとても読み応えのあるものとなっております。
ですが、前作を一緒に読むとさらに紫央の変化に驚きながら楽しんでいただける作品なので、是非前作と合わせて物語を見届けていただけると嬉しいです！