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2008年を振り返り「このBL」の冒頭では 「ストーリー性が高くじっくり読ませる作品が多く生まれました」 と総括っ! 確かに、Hナシ、あっても超微量、ってくらいエロ少なめのBL本が上位を占めてます。しかもけっこうストーリーがシリアスな展開で、2008年というシビアな世相を反映したのでしょうか? コミックランキングでは、上位2作(2008年12月時点)が「このBL」と「ちるちる」でかぶっており、たしかにストーリー重視の作品がランクインしています。 特に中村明日美子先生の「同級生」はボーイズラブというジャンルを超えて支持されているようです。(宝島社の発行するランキング誌でもなんとベスト20以内にランクイン!)普段BLは読まない当社アルバイトSくんをして「これは、おもしろいですよ」と言わしめたくらい!そんだけクオリティが高かったようです。 ヤマシタトモコ先生は、このBL」にはベスト20に3冊ランクインしています。「ちるちる」でも「イルミナシオン」が高得点。 今年もっとも意欲的に創作活動をされた漫画家さんかもしれません。シリアスとコミカルを行ったり来たりする微妙な間合いにさらに磨きがかかって、もうノリノリです。2008年の活躍で、BL界での地位をさらに鉄板にしたといえるでしょう。 そしてもう一人、今年、人気を不動のものにした日高ショーコ先生! 。「嵐のあと」「知らない顔」は「ちるちる」でも高評価ですシャープで精巧な作画と心の葛藤を巧みに表現する手腕は安定度抜群すぎ。木原音瀬先生の小説「美しい人」のイラストもぴったりはまっていました。 新人さんで特筆すべきは、「木原音瀬推薦!」の帯で「ちるちる」ファンが煽られて?購入してしまった「どうしても触れたくない」。 ヨネダコウ先生は、2008年の新人賞といってもいいでしょう。新人離れした丁寧な心理描写と作画。新作がもっとも待ち望まれる作家さんです。 もう一人期待の新人・腰乃先生! 「隣りの」はストーリーよし、エロふんだん、ということで支持が両媒体で高かった!「ノンケ」が「ホモ」に惚れるという視点も功を奏しました。 昨年ぐらいからじわじわ市民権を得てきた「ブサイク」系の作品ですが、2008年は、「アイツの大本命」で見事にブレイクしました。田中鈴木先生が描くブサイク受けは徹底的にコミカルでキュート。特にうろたえた時の表情に胸キュンっですね! シリアスな展開が上位にランクインしてるなか、異彩を放っている作品です。 「ちるちる」では今のところちょっと不完全燃焼ですが、これからに期待しましょう!ここらへん読者の層が違っているのでしょうか? 昨年、立て続けにヒット作を連発した草間さかえ先生の「イロメ」も好評です。あいかわらずの草間節といいますか、昭和貸本時代を主思わせる独特の絵柄、ノスタルジックなムードを持つ展開は今年も健在でした。2009年はどんな作品を描いてくれるのか…という期待でワクワクです。 また木下けい子先生、中村春菊先生、山田ユギ先生、門地かおり先生といった有名どことも順調にランクインしておりました。 「ちるちる」では人気の高かった「愛の深さは膝くらい」「エンドレスワールド」「櫻狩り」は意外とランクが下のほう…。蛇龍どくろさんの作品は、“読者 を選ぶ”から、というのもあるのかもしれません。 小説部門は「木原音瀬」「英田サキ」「榎田尤利」の3本柱がゆるぎなくなっています。 「このBL」ではベスト10中6作品がこの3人で占められており、アメリカBIG3は破綻しそうですが、この3人はまだまだBL小説界を牽引しそうです。 「このBL」では、そこに杉原理生先生、水月真兎先生、樹生かなめ先生、砂原糖子先生が食い込んでくる展開で、レビュー数がコミックほど多くないせいか、「このBL」と「ちるちる」ではだいぶ順位のばらつきがみられたようです。 どんどん成熟していくBL業界。いったい2009年はどんな方向へ突き進んでいくのか?日々、BLの進化を楽しんでいきましょう。 ランクインした作品を比べてみると、小説部門は、レビュー数がまだ少ないせいか、ばらつきがあるようですが、コミックは、評価が重なる部分が多かったように思います。 順位から判断すると、「ちるちる」のユーザーは、ストーリー重視でシリアス系に傾いているような気がします。エロも大切だけど、しっかりした物語構成、細かな感情表現を望む本格派ユーザーが多いのでしょう。 来年はいったいどんなやばいBLが生まれてくるんでしょう。う~む、楽しみ楽しみ。
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