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今回取り上げさせて頂くのは『ねじれたEDGE』です。 崎谷はるひ作品ファンはご存じでしょうか?ですが、お馴染みのしなやかシリーズや海シリーズなどと比べると少し地味ですよね。CDであってもそれは同じで、シリーズものの陰に隠れて微妙にマイナーかな?と思いましたのでピックアップしました。 この作品はとにかく出来が良いのです。 まず音楽。場面に合っているのは言うまでもなく、ドラマを邪魔しない程度の存在感です。それでいて、耳をすませて聴いてみるととっても良いメロディを奏でています。特に私が好きなのが、主旋律がギターのものです。ちょっとサントラが欲しくなるくらいのレベルです。 次に脚本。 崎谷作品といえばエロが濃いのが定石であり、しかも原作は、今は亡きエロスをテーマとしたレーベル通称『黒ラキ』から出されたものです。 が。CDでは重要な部分を残しつつきれいに剪定してあるような感じでして、非常にまとめ方が上手いなーという印象を持ちます。ただ、私はCDが先で後から原作を読みましたので、熱心な原作ファンの方はまた違った感想を持たれるかもしれないのですが…。 最後に声優さんの演技です。 【攻め】である鴻島役の小西克幸さんは、明るめの中音域で聴きやすく耳に心地良いです。この方は低音の役が多い印象がありますが、そのトーンよりも情感豊かに聴こえてとても好感が持てます。 そして【受け】の咲坂先生を演じる野島健児さん。内向的でうじうじ悩む役をやらせたら右に出る者はいないのではというほどハマってます。泣く演技が非常に多いのですが(しかも長い!)それが上手いこと上手いこと…天晴れです。 そしてそしてこの二人のいわゆる絡みがすごく良いです。これは聴いてのお楽しみで…。 一枚で聴けてキリが良くて、しかも後味が良い。それがお気に入りの理由です。 豆情報ですが、原作の文庫版でイラスト担当のやまねあやの先生がこのCDの出来を褒めていらっしゃるのですよ。 ただメーカーが倒産してしまったため、新品での入手が限りなく難しくなってしまいました。私もあちこち探しても新品が無く、仕方なく中古で入手しました。それでも一度聴く価値あり、の一枚ですよ。
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