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私は、膨大な数の崎谷作品の半分もまだ読めていない未熟者ですが、そんな一読者がその魅力を精一杯語らせて頂きたいと思います。 崎谷作品の魅力は一つではありません。主人公たちの“お仕事”の描写がしっかりしていること。感情の揺れ動きの描写がこまやかであること。はたまた男性同士の性行為に必要な“処理”の描写がきちんとあること…。しかしそんな中で外すことのできないポイントが、濡れ場描写が“甘くて濃厚”という面だと思います。時にあとがきで先生自ら“ねちっこい”と表現されることも。 しかもそれはただエロいわけではありません。『攻め』と『受け』の二人ががっつりと向き合って、体だけでなく言葉に出して会話しあうのです。 『恋愛証明書』の表題作を例とします。ネタバレにご注意下さい! この作品、エロが長いのです!『受け』の安芸遼一が『攻め』の皆川春海と、これが最後と思ってするセックスが、135ページから205ページまで。この表題作自体の実に三分の一程度を占めているのです。もちろん、ずっとヤっている(笑)わけではなく、間に会話が多く入っているからこその文章量です。この場面で二人は感情をぶつけ合い、腹を割ってとことん話し合って誤解を解き、関係を深めるのです。 エロ=物語の進行がストップするのではなく、そこで恋人たちの心境が変化し、二人の関係が育っていくわけです。ボディートークがすなわちダイアローグとなっている。それが一番の特色だと思います。 さらに、ダイアローグ=会話がドラマとして加熱し、盛り上がっていった頂点となる『決め台詞』が作品それぞれの中に、時に複数存在すると思います。これこそが作品の感動ポイント、カタルシスとなっているのではないかと考えます。これは『攻め』の発言であることが割と多いようです。そんな決め台詞たちを作品ごとに一つずつ、ぐっときたりウルッときたり、吹き出したり、中には背筋がゾクッとしたりと様々なものを独断と偏見により選びたいと思います。 作品リストは大体読んだ順で、セリフの選択肢はランダムです。崎谷作品ファンには朝飯前かとは思いますが、暇つぶしに組み合わせてみて下さい。(※ネタバレですのでご注意下さい。また漢字や句読点などが正確でないものもあります。セリフをクリックすると正解の作品にリンクしています) ①ANSWER ②SUGGESTION ③ねじれたEDGE ④あしたのきみはここにいない ⑤ハピネス ⑥大人は愛を語れない ⑦アオゾラのキモチ-ススメ- ⑧勘弁してくれ ⑨不機嫌で甘い爪痕 ⑩心臓がふかく爆ぜている ⑪オレンジのココロ-トマレ- ⑫ヒマワリのコトバ-チュウイ- ⑬恋愛証明書 ⑭キスができない、恋をしたい ⑮オモチャになりたい ◎選択肢 A: …たすけて B: …大丈夫。いつだって颯生さんは、かっこいいです C: …いっそ、孕ませたいよ D: …痛いよ、このままじゃ… E: もう逃さないから、そのままでいなさい F: うちの子になる決心はつかない? G: 該当なし H: あんたの子供、俺が産めたらいいのに I: ここって、突き当たりがないんだ。 J: 優しくて…きれいだ。いいにおいがして、色っぽくて、たまらない K: あきらめないでいてくれて、ありがとう L: じゃあ誰が、ここに中出しOKされてんの? M: どうやったら俺はあんたのここに入れてもらえるんだよ! N: 俺にだけ優しくしてくれたり、面倒みてくれたり、笑ってくれたりしてほしい O: 俺に、これ以上の人材をどうやって探せっていうんだ フェイクもあります。やってみて何ですが、シチュエーション込みでの好みなので、難しい場合が多々ありました…。個人的に印象深いのは①でしょうか。 きっと皆さまにも、皆さまだけの名台詞があることでしょう。もしもセリフから興味を持たれましたら、ぜひぜひ読んでみて下さい。それでは、長々と失礼致しました!
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