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ボーイズラブで変なところって、それこそ考えるまでもなく、たくさんあります。男同士だからといって、延々と悩むひとがいるかと思えば、あっさりと何もないように、すぐに男といちゃこらできるひとがいたりとか(少しは悩んでぇ)。お尻でセックスしているのに、すぐに入っちゃうところとか(そんなに簡単なものなの?)、すぐに感じちゃうところとか(そ、そうなの~!?)。受けは、激しく「あんあん」いっちゃうし(一般男子だったら、アイデンティティ・クライシスなのでは…)。 でもいいの。ボーイズラブは、ファンタジーだから!! 乙女のための物語だから、攻めが入れているところが、お尻だろうと、やおい穴だろうと、楽しく読めれば、それでいいんです。ふぅ。 でも最近、ちょっと変なのが、ボーイズラブ雑誌のセックス率の高さです。もちろん、エッチあってのボーイズラブだし、わたしも嫌いじゃないんだけど。手元の『Dear+』、『花音』12月号のエッチ率を数えてみましょう。このふたつを選んだのは、それほどエッチが過激じゃない印象があって、なおかつわたしが好きだから(笑)。 『Dear+』は、19作品中、エッチあり14作品、なしが5作品。「なし」のなかには、さすがに5ページでは無理だったかぁ、というのもあり。『花音』は16作品中、エッチありが9作品、なしが7作品。両方とも、「なし」は短編が多いので、ページに制約という印象もあります。 だけど不思議なことにエッチもいいけど(繰り返すけど)、『花音』でわたしが好きなのは、エッチなしのほうに入る今市子さんの『僕のやさしいお兄さん』と依田沙江美さんの『よろめき番長』です。『僕のやさしいお兄さん』は、主人公と義理のお兄さんは、キスしかしてないけど、それでもう16話目だけど、本当にいやらしい気がする。しないのに、作品にエロスが漂っている。 『よろめき番長』は、部屋にあがって、水飲んだだけで帰るけど、「何もこわいことなかったでしょ? 僕を部屋にあげても大丈夫だったでしょ? ほめてよ…」「好きです」といって、抱きしめるだけで、キスもしない。でもね、こういう「ため」が、あとでのセックスをいやらしくするんだなぁって思うんだけどなぁ。みなさん、どうお考えですか? もちろん、深井結己さんの短期集中『指先で愛を語れ』(『それは僕の愛じゃない』のスピンオフもの)は、いやらしくて、なおかつ面白いけど、それは物語のなかに、ちゃんとセックスが入れこまれているから。 考えてみれば、『Dear+』は500ページ弱で、作品が19もあるということは、単純に考えて、ひとつの作品当たりのページ数は25そこそこのはず。実際には、広告もあるからもっと少ない。好きだからこそ、あえていえば、もっと紙面をエロくするには、逆説的ですけど、エロ率を下げて下さい。こういうのって、変かな? 他にわたしが好きなのは、『麗人』だけど、たぶんこれって、数えてないけれど、エッチ率100パーセントくらいかも(笑)。でも一作品あたりのページ数が多いので、エロが物語のなかで生きていて、だからやっぱりエッチで面白い。じっくりとページ数をとって、そのなかでエロを書くか、ときにはエロなしシーンもある連載、読みたいです。 あきらかなエロよりも、漂うエロスにひとは「きゅん☆」ってするんじゃないでしょうか?
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