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この作品はすごい! 第一王子として生まれた紹維。しかし妾腹の子であるが故に自分には次期王になる資格はないと考えていた。なによりも、正室の子である弟のほうがふさわしいとさえ考えていたのである。 そんな紹維が、弟を連れて逃亡中・たくさんの魔物に囲まれてしまうのだ。 そして最後の手段にと、割った家宝の白玉。 現れたのは人と同じほどもある赤毛の狐だった。狐は何百年も生きる仙弧で、炎流と言う。 炎流は、助けた恩賞に「ヤラセロ」と迫り、無理やり犯され、性奴隷にされる紹維。 その代わりに弟を守って欲しいと取引をするのだが……。 その取引めいた関係からどうやって二人が両思いになり繋がっていくかというのが今回の大まかなストーリー。 まず仙弧・炎流についてであるが、強姦・陵辱とくれば、「俺様・不遜」思いつく限りのいかつい男を想像しながら読み始めた。ところが、案外にこれが可愛い男。 ちょっとアホで素直なワンコ。もちろん「俺サマ」要素がないわけではないのだが、好きな相手にはとことん尽くしてしまうというのだろうか。優しい力持ち。「お前だけが頼りなんだ」といわれれば「そ・・・そうか?」と案外あっさりやってくれそう。 仙人さまにいい様に使われるサマはぷっと笑いさえ生まれてしまう。 そして受けの紹維。こいつがまたドが付く真面目っこ。母親譲りの美貌に加え知的なその姿は誰もが魅了される。武器はツンデレ。話を読み進めていくほどに見えてくるかわいらしさが良い。 ストーリー的には酷い目にあっていくというちょっと可愛そうなポジションではあるものの、だからこその心理描写が胸を打つ。 のっけからの強姦に始まり、性奴隷・強姦・陵辱・輪姦・拉致監禁と、ちょっとオイタなプレイが目白押し。 不思議な力を使って、より紹維を辱める行為が見ものです。 また、これだけの濡れ場をもってくる場合、それが前面に出すぎてしまい、ストーリーは薄くなってしまう、という作品も少なくない中、軸がしっかりしているので読み応えがあるのもまた良い部分だと思います。 また、見所といえば、陵辱めいた強姦から始まった二人がいかにして想いを遂げていくか。 描き方としては、炎流からの想いの変化。そして紹維からの想いの変化。 どちらともがわかるように描かれています。 ソレがまた上手い! もちろん、気づいてしまったことによる心理描写もそうなんですが、身体の変化という部分で描かれた、性描写がものすごくイイのです。 「好きだ」と気づいてしまったからこその変化が良くわかる一場面。 取引でしかなかったからだの関係。 気づいてしまった気持ち。 募る思いと、なお襲い来る来訪者。 涙なくして読めません。 最後はハッピーエンド。幸せな二人は目に痛い。 わりとハードな内容があっただけに胸にしみるものもひとしお。 狐すがたのフワフワ炎流も見所のひとつではないでしょうか。 というか、すでに尻にしかれぎみな姿がいとおしい(笑 輪姦・陵辱・性奴隷。 単語はハードなものが並んではいるものの、それ以上に、お勧めしたいのは二人の恋愛に目覚めていくという気持ちの流れ。 つい、顔がほころんでしまうほどに「好き」があふれている。 それは少しずつ。少しずつ。 身体が快楽を感じるのは簡単なこと。 生理現象と片付けてしまえばそれで終わり。 けれども、今回私が推したいのは、気持ちあってこその快楽とはどのようなものか。 無理やりに犯され、陵辱され。拉致監禁の上で、たくさんの男達に輪姦される。 そんな事をすべて経た上で、炎流への気持ちに気づいた紹維。 その紹維が、どのように炎流に抱かれるのかをゼヒ見ていただきたい。 「結局お前はエロだけかよ」 否定はしない。 ただ、この想いに気づいて最初の濡れ場含め大プッシュさせていただきたい作品であります。 声を上げて泣き、自分ごとのように喜び、すごく胸にキュンとする極上作品です。 ただ、陵辱や、強姦。痛い系はアウト!という方にはおすすめできないのが残念といえば残念かな。
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