文字だから伝わる気持ち、伝わらない気持ち
恋は、夜のバスの坂道みたいに寂しいものだと思っていた。高校生の河野一吹は、毎朝バスで乗り合わせる会社員の大柴賢司と親しくなる。悩みを抱えていた一吹を彼は優しい言葉で救ってくれる人だった。やがて互いを深く知ったふたりは自分を変えるために彼女をつくろうと約束する。しかし賢司と過ごすにつれ、一吹は自分の恋がとても近くにあることに気づいてしまい…。
通学や通勤で毎日乗り合わせる乗客たち
会話を交わすことなくすれ違う人の方が圧倒的に多い中で、知り合う事ができた2人
賢司さんの過去の出来事を知って、それは偶然では無かったのだと分かりました
本当に辛い出来事を抱えている人間って、誰にも弱さを吐露できない、なのに、知って欲しい、誰かに聞いて欲しいってどこかで思ってる物だと思うんです。
印象的だったSNSでのやり取り
顔が見えない中での会話
普段は出せない本心をさらけ出せてしまう不思議な場所
打った後逡巡し、それを無かったことにして、嘘を付いてしまえる場所
そんな場所を通した事で、2人の関係は少しずつ深まっていきます