龍神を祀る教団の全寮制一貫教育校。閉ざされた空間の中で行われる降龍の方法は…
世間から隔絶された学園内で十八歳の薔は学園管理部隊の隊長・常盤に反発していた。しかし特待生に選ばれ、彼と深く関わることに!?
宗教集団の信者の子供(男子)が親元から離され強制的に入学させられる学園内でのストーリーで、表向きは健全な宗教集団ながら、一部の人間しか知らない実態は龍神のために男と性行為をしないといけない役目の神子を選出するための学園でした。
色んなものが複雑に絡み合い、とんでもなく濃い世界観が繰り広げられています。
生徒達の名前が花にちなんでいることもあってか、密閉空間にムワッと芳香がたちこめているような息苦しさを感じながら読了。その粘っこさがクセになる感じで、早くも続編が楽しみです。
1巻が椿の謎で終わりましたが、2巻でそれを知り得た状況が早速解明されたのはすっきりしたのですが、椿の怖さを感じました。
並外れたプライドの高さと内面の荒れ狂う思いを微塵も感じさせない意志の強さにも感嘆しました。
背徳に苦しむ者を黙って眺めていたいというのもゾッとしたけれど、わかる気がします。
ツンデレ薔ちゃんは愛されたいし可愛いと思われたいのに嬉しがらせる言葉も可愛いことばも口にできない自分を歯がゆく思いながらますます溺れていくモノローグがすごく可愛かったです。
恋する乙女ですね。
二巻目の最後で、実は自分の実弟が誰か分かってた事が明らかになった常盤の腹黒さというか、椿の空回り感が凄い衝撃だったのを思いだしました。
誰がどんな事情で薔と剣蘭をすり替えたのか、常盤はその辺の事情も全部知ってるっぽい感じだけど、三巻でもその辺の事情はまだ書かれてません。謎も多くて複雑で、考察も楽しめます。
今巻は本筋の薔と常盤のラブは薄めでしたが、サイドストーリーとして常盤と紫苑の束の間の交流と結末が中心に描かれていて、こちらも興味深く楽しめました。常盤が如何に罪深い存在かを再認識した巻でした。薔が最愛だけれど、椿も手放したくないズルさとか…。紫苑の現在の処遇がいつ常盤の大切な二人に降りかからないとも限らない所にも焦燥感があり、先が見えないです。常盤とキングとの一筋縄にいかない複雑な関係にも萌えました。
薔の入院や常盤の怪我など多くの障害を乗り越えて、序盤ラブラブな二人から始まります。薔が常盤に会いに行ったことがきっかけで、常盤にとっての薔は庇護対象から対等な恋人に変化したようで、愛が深まっております。早速の月夜の屋上えっち…!
一回目のエッチシーンは、常盤目線だったので薔のウブさとか可愛らしさとかが伝わってきてとても興奮しました。余裕のある常盤が薔に合わせてる所がとても萌えました。
今回は王鱗学園の文化祭からスタートです。
薔が健気で本当にいい子だな〜と再確認しました。
人の気持ちを考え、分かち合おうと努力しているシーンにはじーんとしましたし自分が恵まれた状況にいる裏では、他の人が苦しんでいるという事実もしっかり認識し受け止めています。常盤の人の道から外れようとする考えにも、自分だけはそれを否定してはいけないと常盤の心に寄り添い、険しくも幸福になるための道を模索します。
難しいかもしれないけど、みんなみんな幸せになってほしい…。
常盤が教祖暗殺を決意したところで終わった前作でしたので、ドキドキしつつ読み始めました。
様々な事が起こる中でも常盤と薔の仲は揺るぎなく、そして周囲の人達の心境など、非常に読み応えがあり面白かったです!
今作で個人的に株がぐぐ〜っと上がったのが剣蘭。こんな良い子だったとは!
薔に気持ちを持っていかれてますが、常盤と薔の幸せを考えて自制してるんです。男だわ…。
そして榊への対応も良かった。剣蘭の真っ直ぐさが、このどんよりした雰囲気の中眩しかったです。
今回のお話は教祖が亡くなるところから、次期教祖選挙が始まるところまで。
犬飼先生の出版社HPインタビューにもありましたが、今回は剣蘭祭り。
表紙では若干空気になりつつも、挿絵での出番が多く、剣蘭ファンにはたまらないのでは。
ますます薔にメロメロな剣蘭。最高。
もちろん常盤と薔に幸せになって欲しいのは当然なんですが、剣蘭にも何か良いことがあってほしい。
シリーズ:ブライト・プリズン
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