榊花月さんのレビュー一覧

言葉もなく、花は 小説

榊花月  九號 

素直は時に無鉄砲。

作家買い。でも絵師さんも好きなので一石二鳥。購入当初から何度読んだかわからない程読んでいる、ヤクザモノの中では上位に来る自分の好きな作品の一つ。
端的にまとめると、別荘にやってきた五辻の若:克哉とひと夏(夏だよな)を過ごす草のお話。まとめすぎた。合間に、草を好きな智明も絡み、ヤクザの事も絡みな割と複雑な家庭事情・恋愛事情のお話もあります。
少々克哉が草を好きになったと言う過程がわかりにくですが…

0

カミングホーム 小説

榊花月  山本小鉄子 

晶紀の成長物語

 男ばかりの兄弟五人で暮らす夏目家の三男・夏目晶紀は高校三年生。
 家事を一手に引き受ける晶紀は、社会人の一実、大学生の嗣人、中学生の真生、小学生の楓の世話で大忙し。朝から、弟たちのお弁当作りに追われ、家族全員の朝食の準備をする。放課後も、スーパーで買い物をして帰り、夕食を作る。
 そんなある日、一実が同僚の波柴一郎とともに帰宅する。
 親しげに話しかけてくる波柴を、最初は胡散臭いと思ってい…

2

光の世界 小説

榊花月  片岡ケイコ 

設定はとても好きなのですが

主人公は火事で失った視力を、角膜移植手術で取り戻した真昼。
闇の世界から光の世界へと。見える喜びを噛み締めつつ、
高校生活を謳歌しています。
そんな彼に近づく商社勤めの久野木。
彼の優しげな言葉の裏にある冷たさ、翳りに戸惑いつつも、惹かれていく真昼。

ネタばれになりますが。
真昼に不自然に接近してきた久野木の言動で、作品の序盤から既に
この人は真昼への角膜提供者の関係者(縁者)ら…

2

いけすかない 小説

榊花月  志水ゆき 

最低男の成長

傲慢で俺様な遊び人衛藤と、小生意気で綺麗な子猫ちゃん彗の恋の話。
『ふれていたい』(※衛藤は主人公の最低な元彼として登場)の
スピンオフ作品になります。

出会いは最悪です。
自分を振ったばかりの恋人にちょっと似ているという理由だけで、カフェの店員、
彗の足をひっかけ、いちゃもんをつけた衛藤。
お客様(衛藤)とトラブルを起こしたことにより、
住み込みのバイトをクビになってしまい、

4

ふれていたい 小説

榊花月  志水ゆき 

お互いに恋人持ちの2人

小さなデザイン事務所でバイトをしている夕雨が、ふとしたきっかけで、
バイト先の向かいに事務所を構える商業翻訳家の桐島と出会い、
少しずつ惹かれあっていく…というストーリーです。

桐島が素敵なんですよー。気さくで穏やかで、陽だまりみたいな人。
夕雨が惚れちゃうのも納得できました。
お互いきっちりと前の恋にけじめをつけたところも好印象です。
でも、残念ながら、読後感はイマイチ。
夕雨…

0

光の世界 小説

榊花月  片岡ケイコ 

真昼の瞳で見るものは……?

 角膜移植で視力を取り戻したばかりの真昼は、青春を謳歌しようとしている高校生。
 そんな真昼の前に現れたのが、端正な美貌の大人の男、久野木。
 真昼を遊びに連れ出してくれる大人の男に、真昼は次第に夢中になって、久野木と付き合い始める。
 けれど、久野木には何か秘密があるようで、笑っていても瞳の奥は笑ってなくて、どこか真昼は不安を抱えていた。

 そして、ある日、二人でデートをした帰り道。…

1

夜の華 小説

榊花月  高階佑 

設定が活かしきれてないような

はじめて読む作家さんだったので、高階さんの挿絵に釣られて購入。

ヤクザXホストのカップリングであらすじに「復讐」の文字が目に付いて、誰かに陥れられ亡くなった両親が作った借金返済のためにホストになった受けが自分の復讐の相手をそうとは知らずに好きになる話・・・。
なのかと思って読んだけど、全然違いました。

澤戸はヤクザと言う設定ですが、普段はどちらかと言うと穏やかな人らしく全くヤクザらし…

3

摂氏0度の誘惑 小説

榊花月  高城たくみ 

表情のあるイラスト・・・

広告代理店に転職した受が偶然攻とバッティングする機会が数回。なぜかとても気になってならない存在だった。読み進めてみると、なんのことはない攻に一目惚れしていたのだ(笑)
恋をするとその人を中心として自分が行動してしまうなんてかわいいところがとてもウマく書かれていて、なるほどなとしんみりした。
ただ、受のキャラは良くも悪くも突飛なところがない等身大の男で、一生懸命さはつたわってくるが、攻が受を好き…

2

そのわけを 小説

榊花月  金ひかる 

できればもっとじっくり、深く。

別に「好き」に理由は必要ないと思う。何か惹かれる。それで充分だが、この「そのわけを」は全体的に物足りない。登場人物が多い所為かもしれないが。

まず当て馬というか横恋慕&復讐を企んでいた志野原弟の存在が中途半端。倉方の暗い過去のひとつであるはずの志野原兄のが弟にも増して中途半端。どうして倉方が他人を信じられなくなったのか、その一旦を担っていて、過去の男でもあるはずなのに、最後のほうにとってつけ…

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