砂原糖子さんのレビュー一覧

センチメンタル・セクスアリス 小説

砂原糖子  ヤマダサクラコ 

ツンデレ女王様と奴隷?!

相原春巳には、自分の命令を何でも聞く便利な男がいる。
そんな都合のいい奴隷が、堅物の真部仙介。
二人は幼馴染で、高校卒業の時に春巳は仙介から告白され、
同居を始めて4年。

砂原さんが「ちょっとアホで、ちょっと一途で、ちょっとエロ」
という受を目指したという、相原春巳。

物事を深く考えない、享楽的で流されやすく、下半身がゆるい。
実力は伴わないのに、プライドばかりが異常に高いと…

5

シンプル・イメージ 小説

砂原糖子  円陣闇丸 

心をくみ取ってくれる幸せ

全編に海の香りが漂う良作でした。表紙のイラストからみると、まさか攻めが高校生だったとは思わなかったんですが、航本人も子供だか大人だかわからない、境目の人だったので“高校生じゃ幼すぎるしなー”と思わずに読めました。周囲の人間関係を考えると、大学生あるいはフリーターの設定ではちょっと無理が出ちゃうんだろうなとも思いました。(どんだけ大人好きなんだ私)

もう一人の主人公浅名(30才)が流され侍で、…

2

セブンティーン・スウィート 小説

砂原糖子 

マイベスト

セブンティーンドロップスから2ヶ月くらい経ったくらい。
クリスマスがメインです。
ページ数は少ないですが、その濃さがすごい。
本編よりも切なさが増しているかも。
江里口がふと呟いた台詞にはぐっときてしまいました。

そして、最後の2ページには圧倒されます。
読み終わった後は涙が止りませんでした。

セブンティーンドロップスが好きな人は
絶対に読むべきです。入手は困難ですが^^;…

7

言ノ葉日和 小説

砂原糖子 

幸せなお話し

商業誌で発表された【言ノ葉ノ花】の続編。
長谷部と余村が両思いになり、半年後のデート話し。
しかも今回は本編で寡黙な青年として登場した長谷部の視点で、
物語は進みます。

長谷部がどんなふうに余村を意識し、恋に落ちていったか。
余村に寄せる長谷部の切ない気持が描かれていました。

砂原さんは「長谷部を幸せにしよう」というテーマで、
この続編を書かれたそうですが。
その思惑通り、…

7

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

題名はこれが適切なんでしょうか? 

究極の誘い受け?お金を払えばなんでもできる?おかしな投資顧問会社社長の碓氷さんと、今時珍しい好青年な外村くんの、あれこれ食い違いながらも心温まるいい作品になっていると思います。

立ち居振る舞いがロボット的な碓氷さんが、歯医者が大嫌いだったり(歯医者さんとのやり取りは、外村くんを診察台の側に呼びつけスーツを握っちゃったことよりおかしかった)、本能のままに行動してしまったりと可愛い部分(基本、屁…

2

セラピストは眠れない 小説

砂原糖子  金ひかる 

変わり者の美人受

今月(2008年9月)、この作品のドラマCDが発売されました。
それを記念し、再読してみました(笑)

お人好しの外村が、可愛がっていた弟分に泣きつかれて引き受けた出張ホスト。
渋々出向いた先に待っていたのは、年上の男・薄氷志乃。

単なる契約関係で出会った二人が、いつしか惹かれ合い……というお話ですが。
受の薄氷が一風、変わり者(笑)

それは薄氷が育ってきた悲しい環境に、原因…

4

センチメンタル・セクスアリス 小説

砂原糖子  ヤマダサクラコ 

そうなった理由があるので

初っ端に「奴隷」なんていう言葉が出てくるから、そっち系?って思ったんですが、どちらかというと、同級生ツンデレ・ワンコ系。
しかし、このワンコに麺棒並みの芯が通っているので、揺らがない揺らがない。その分、姫の方があっちにフラフラこっちにフラフラ。

「セクスアリス」なお話なので、小さい頃から今までの、性の遍歴が描かれていますが、そういう意味では春巳君ってちょっと可哀想。なまじっか綺麗だから貧乏…

2

斜向かいのヘブン 小説

砂原糖子  依田沙江美 

味リーマンラブ+吸血鬼のバランスが絶妙

地味リーマンラブ+吸血鬼のバランスが絶妙, 2008/4/30


「吸血鬼」ものBLだけど耽美とは程遠いです(笑)
そして、リーマンものBLによくある、仕事のできるかっこいい男たちのオフィスラブでもない。
BLに出てくるリーマンのお仕事は華やかなものが多いけど、
主人公たちは消火器の営業をやってて実に地味だし、会社の人々も普通にいそう…

4

斜向かいのヘブン 小説

砂原糖子  依田沙江美 

吸血鬼の使い方が斬新

ただの八重歯のオジサンのお話かと思ったら、ただのサラリーマンの吸血鬼のオジサンのお話でした。
それも、熱い季節がメインです。おおよそ吸血鬼とは縁がなさそうな。

その、自称吸血鬼・羽村さんの天然なことと言ったら、今までに無いくらいすっ飛んでいるので、そこがなかなか面白い。久條くんが好きになっちゃうのもわかる気がする。可愛いんだもの。
謎めいた存在の羽村さんですが、趣味嗜好から、仕事、生活態…

1

虹色スコール 小説

砂原糖子  佐倉ハイジ 

山も谷もオチもないとは言いますが、それだけではない!

大学生二人の恋物語。
あとがきで砂原さんが『山も谷もオチもない話』と仰っていました。

確かに劇的な展開や事件があるわけでもなく、部活や就活など、
ごく普通のスクールライフの中で描かれた恋愛模様は、
地味かもしれませんが。

不器用な男の子二人の友情と恋愛の間を揺れ動く様が、
丁寧に描かれていて。切なさ満点です!!

『停電』を上手く使った濡れ場も、ツボでした。

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