佐々成美さんのレビュー一覧

花を秘する龍~神獣異聞~ 小説

和泉桂  佐々成美 

神獣異聞シリーズ1作目。

ど~でもいいことですが、私の中で和泉さんは『メロドラマ作家』なんですよ。これもファンタジーなんですが、大元はベタベタと言ってもいい、すごい王道ラブストーリーでした。

雪花(受)は、ひとりだけ見た目が違うのを気に病んでいるわけですが、雪花の家族の在り方がこういう設定でありがちなのとはまったく違って、それがいい意味で意外でした。ストーリー展開にも密接に繋がってますしね。

しかし戒焔(攻…

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ロマンティスト・テイスト 小説

坂井朱生  佐々成美 

坂井さんの原点?

読み始めて、なんかヘンだな、と思ったんですよ。でもそのわけがまったくわからない。半分以上過ぎたところで、ようやく『・・・これもう読んだ』と気が付きました。そう、再読だったんです。

しかも自分の読書パターンからして、『手に取って読める場所にある』ということは、間が空いたとしてもせいぜい数カ月です。
それなのに、半分以上読むまで気付かなかったということは、それだけ初読みの印象が薄かったってこと…

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籠の中で恋を唄う 小説

柊平ハルモ  佐々成美 

籠の鳥。

設定はかなり無茶というか突飛なんですが、それがストーリーの流れの中で破綻していません。『いや、ないだろ!』と思っていても、すんなり受け入れられました。

恵(受)の境遇(虐待も含め)にしても、よく考えたら気分が悪くなるくらいハードなんですが、それを嫌悪感を抑えて上手く読ませるんです。
柊平さんのこの系統はホントに好きですね。決して明るいだけじゃないのに、きちんと希望がある。

それに…

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姫君の輿入れ 小説

和泉桂  佐々成美 

平安物が読みたくて

久方ぶりに平安物が読みたくなって読み返してみました。
初めて読んだ時に結構気に入って多分これからも読み返すことがあるんだろうなぁ、と思う作品です。
表紙がとても素敵だったので読んでみた作品です。

源氏物語を思わせるところが多々出てくるので、あの世界観が好きな方には興味深いかも。
受けの子は、事情があって女の子として育てられてきたのですが、そのせいかほんとに女の子みたいだなぁ、という所が…

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猫より愛して 小説

月上ひなこ  佐々成美 

ペットはペットでも・・・

これは、なぜか私が最初に持っていた印象(タイトルと、あらすじの深読みか?)とはまったく違いました。BLで『猫(ペット)』って言えば普通・・・ねえ?
いやもう、実際にはあらすじ通りのイメージなんですが。

とにかく、『家出した受が攻の家に匿われる』という設定から想像するストーリーをすべて超越してるんですよ。『世話になる代わりにH』でも、『不遇な健気ちゃんを救う金持ち男』でもないんです(いや、こ…

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無垢な花嫁 小説

月上ひなこ  佐々成美 

ありえない設定なんだけど・・・

いくら『BLファンタジー』といえど、あまりにも浮世離れした設定ですので、ダメな人は徹底的にダメ(というか読まずにスルー)なんだろうな、と感じました。
そういう私自身も『花嫁』が特別好きなわけでもないんですが、意外と面白かったことに逆に驚きました。
『苦手な設定だから』最初から避けずに読んでみたら、いろいろと発見もあるのかも?と思いましたよ。

紫乃(受)の名前からも連想できますが、これは『…

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VIP 情動 小説

高岡ミズミ  佐々成美 

わくわく!嵐の予感

灰色の空が好きです。
もちろん美しい青空は好きですが、「降ってきそう」な雲行きの空がなにかドラマチックで・・・

田丸と白朗に与えられたダメージが大きく、和孝は冴島医院に身を寄せている。
好きだからこそ久遠の負担にはなるまいと意地を張り続けてきた和孝ですが、口は悪いが懐の大きな冴島医師、いつも穏やかな宮原、自分の足で歩きだそうとがんばる聡、なにより久遠のゆるぎない情愛につつまれ、すこしずつ…

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封じられた恋のこころ 小説

柊平ハルモ  佐々成美 

ツンデレは好きなんだけど。

キャラクターが好きになれなかったので、どうにも感情移入のしようがありませんでした。

私は『悪役・憎まれ役』というべきキャラクターを主役に据えてのスピンオフ自体が好きではないんですよ。これが『当て馬(それも振られるのが惜しいようないいヤツならなおさら!)』なら『どんどんやってくれ!OK、カモーン!』なんですが。だから、もう最初からマイナススタートだったわけです。

それでも、好きになれ…

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禁じられた愛のことば 小説

柊平ハルモ  佐々成美 

じれったいすれ違い。

年の差(年上攻)で、主従で、気持ちのすれ違い。それだけでもう私好みなんですが、そのわりにはさほど入り込めませんでしたね。悪くはないです。わりと好きなんですが。

健気(過ぎる)年下受に、勘違い・すれ違いで冷たく当たる攻という設定自体もそうですが、浅黄(受)のキャラクターがすごく柊平さんらしいと思いました。耐え忍ぶ系の健気ちゃんですよ。

洋嗣(攻)は、そもそも10歳以上も年上なんだから、も…

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弟の親友 小説

椎崎夕  佐々成美 

あっさり

まあいわゆる『すれ違いもの』なんですが、あんまりいいとは思えませんでした。椎崎さんは、キャラクターが好きになれないことが非常に多いですね。

しっとりして切ないストーリーなのは間違いないのですが、意外性はないです。ありがちというか、思った通りに展開していく感じですね。でもそれが問題ではないんです。王道も好きなので。ただ、ストーリーの流れに入り込めませんでした。

理屈ではなくて、私が椎…

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